あ、ジャスミン(猫)、そこに居たのね。
じゃあオカァサン、出掛けて来ますからね。
連日で申し訳ないけど……。
アリス(犬)~、おねぇちゃん(ジャスミン/猫)と仲良くお留守番していてね。
今日は、阿佐ヶ谷で一人住まいをしている高齢の伯母に会いに行ってきた。
足腰が弱って家の中でも杖をついているが、頭脳明晰、滑舌良好、世事・時事に詳しい90歳。
実は、今日は母の命日だ。
そして、母の祖母、私にとっての曾祖母も同じ今日が命日なのだ。それで線香をあげに行って来た。
曾祖母が同じ命日ということを教えてくれたのが、この阿佐ヶ谷の伯母である。
『びっくりしたわよ~!』と言った。
母の実家では、母が初めての女の子だったということで、その曾祖母が母のことを殊の外
可愛がったという。
『お祖母ちゃんは、自分の命日にあなたのお母さんのことを呼んだのね!』と伯母。
ひゃあ~~!
それを聞いた時、私の方がたまげた!
何故なら、もしかして、本当にそうかもしれない!と思えたのだ。
私は霊感その他一切なく、あの世この世のことなど無関心なのだが、こればかりは唸るしかなかった。
それは、母が骨折してリハビリ病院に入院していた時のこと。
リハビリに精を出していたある日、母は突然意識不明になった。
投薬されていた薬でカリウム摂取過多となり意識がなくなった……薬害である。
病院側では慌ててカリウムを排出する点滴を打ち、お蔭で翌日に意識が戻った。
母は目を開けて私と会話をしていると、突然『お祖母ちゃんが居る。』と言った。
聞いた私はドびっくり! 母方も父方もお祖母ちゃんと呼ぶ人は既にアチラの世界の方だ。
そんなアチラの人に迎えに来てもらっては困る!
『アナタに用はありませんッ!帰ってくださいッ!』と個室の外にまで聞こえるような
大声で、私は怒鳴った。
『いなくなった?』と母に尋ねたが、まだ居るらしい。
大声を2度張り上げたら、やっと退散されたようだ。
お蔭で幻覚が見えたのはその一回だけだった。
なんだか、かぐや姫を迎えに月の使者が迎えに来た光景を思い浮かべた。
母は年老いてはいるがかぐや姫。私はかぐや姫を守る翁だ。
その一年後、結局、母は月の使者と一緒に旅立って行ってしまったが……。
それって、連れて行ったのはやっぱりお祖母ちゃん?!!
もしかして一年前、母を迎えに来ていた私が追い返した、アチラの人?!
無信心、無神論な私だが、
この時ばかりは、そういうことって……ある……ものかも、と思った。
あ、ごめんごめん、ふたりとも、もうおねむの時間だったね。
ジャスミン(猫)、アリス(犬)、オカァサンのその時は、ふたりで一緒に迎えに来てね。
まだまだ、ずーーーっと先のことでいいんだけど、ね♪
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