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マイクロソフトが子ども手当の事務処理支援システムを無償提供

2010年03月15日 23時24分18秒 | 子ども手当・子育て
マイクロソフトが人口1万人以下・職員100名以下の小規模自治体(町村)向けに、子ども手当の事務を支援するプログラムデータと運用マニュアルを無償提供することが明らかになった。
提供の開始は、明日の16日から。マイクロソフトのホームページからダウンロードできるようにする。

提供するプログラムデータは、マイクロソフトEXCELのワークシート。住民基本台帳データ(ファイル)を読み込み、対象者リストを作成したり、受取資格の有無や支払記録などを管理したり、国や都道府県への報告書作成などの事務に使うことができる。1万人以下の町村を対象としているので、子どもと世帯の数はパソコンと紙の台帳で処理できるレベル。しかも無償提供なので、外字の処理ができない、事務の一部しかできないといったことも許容されると思われる。

子ども手当事務を無料支援 マイクロソフト
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010031501000641.html

人口1万人以下・職員100名以下の町村は、全国で約400。そのうち40以上の町村で採用されることを目指しているとのこと。1年間とはいえ、紙の台帳で事務処理をするのは大変。でも、情報システムを発注するだけの余裕はない(国からの補助金はあるが)という町村をターゲットにしたソリューションであり、パソコンとEXCELがあれば、自治体の事務処理支援システムが組めるというわけではないことに注意が必要である(今日のパソコンは、20年ほど前のホストコンピュータやミニコンよりもスペックが上だが)。

なお、2月25日に開催された「全国児童福祉主管課長」で配布された資料をみると、子ども手当の事務処理がかなり簡略化されていることがわかる。準備期間が短いこと、市町村の事務の負担を極力軽減しなければならないことを考えれば、児童手当の受給資格があるか否かを不問にしたことは評価できる。

全国児童福祉主管課長会議資料(平成22年2月25日開催)
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb16GS70.nsf/vAdmPBigcategory60/3F5C1C57D7239EE0492576DD000A8D00?OpenDocument

【別冊】子ども手当について
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb16GS70.nsf/0/f6910fb7bb416b38492576dd0009f98b/$FILE/20100305_1bessatsu1_all.pdf

上記の資料にて、検討中とのただし書きはあるものの、諸様式が公開されている。事務処理システムは、これらの諸様式の項目を管理できればよいので、それほど難しくないだろう。まだ子ども手当法案は成立していないが、ここまでくれば時間の問題。6月の支給開始に向けて、配布資料を読み込み、大急ぎで仕上げる必要があるだろう。