Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第十二巻 瓢雨

2008年05月25日 | 


この週末も悪天だった。予定していた昼の遠征はとり止め。
前の晩はものすごくムシムシしていかにも蛾日和だったが、
最終的には行く体力がなく、この夜も雨がだんだん降ってきた
ので、どうしようか迷ったが、子供も行きたがったので、夜の
低山を目指すことにする。

山の方は、やや雨の勢いは弱かったが、前夜のような蒸し暑さはなく
それ程蛾は来ていないかも?と期待薄で臨んだ。
現地に着いてみると、予想以上に蛾が来ているようだ。
極めて沢山ではないが、遠目からでも割合多数の個体を認めた。



高い山地に多いハンノケンモン。下翅は見事な白色である。

飛来しているのは、ナカウスエダシャク、ルリモンエダシャクが中心で、
他エダシャク系では、白ゴマダラ系各種、シロモンキ、ヨスジアカ系、シタクモ、
ひたすら地味なシロモンキ、ハグルマ系、ムラサキ系、シロエダシャク系各種、
アトグロアミメ、エクトロピス、セブト、オレクギ系、ヨツメなど。。。

飛来している数は少なくないが、相変わらずの蛾相ではある。
それでも、注意深く見てみると、片隅に会いたいと願っていた新顔を見つけた。



ウスアカヤガ
モンヤガの仲間は、初夏と初秋に出るが、これもそのようだ。
やや小型種で、手に止まらせて写して見ると、木目模様が鮮やかである。
ヤガ系では、他に、ウスチャヤガ、クロクモヤガ、スジキリヨトウ、
ゴマケンモン、ウスムラサキクチバ、ヒロオビウスグロアツバ、
キクビヒメヨトウ、モンムラサキクチバ、モクメヨトウ、タイワンキシタアツバ、
ムラサキヒメクチバ、マダラエグリバ、ヒメトラガ、ネジロコヤガ・・・等の姿を確認したが、
それぞれ数は少なく、ヤガが少ないと面白みも半減する。
そんな中、やはり隅っこの方に、これまたいずれはお目にかかりたいと思っていた姿を確認。




ウチジロコヤガだ。この辺の仲間とコブガの一部は、犬や狐の顔のような模様をしている。
正面から写したいので、そっとお尻を押して、移動させようとしたが、嫌って飛んでいって
しまった。。。

更に、そのあたりで、小さなビロードスズメ大のスズメガを発見。
回り込んでみてみると、ヒサゴスズメだ!
これは昨年もずっと探していたが、そんなに稀ではないはずなのに、自分は会えなかった種類だ。
二頭飛来していた。



ウンモンスズメとの美麗スズメ2ショット。

そのあたりを覗いて回ると、ケンモンが翅をばたつかせているのを見つけた。
これは労せずして同定のチャンス!



ニセキバラケンモンだ。
この仲間も個体数はそんなに多くなくて、まだ生きている個体には会っていなかった。
一昨年、山奥で見つけたこれ系の死体は下翅を写さなかったので、結局同定できていなくて
種類は増えたことにならないが。

その他、いくつかの蛾をピックアップしてみることにする。



コカバスジナミシャク。これも惜しいことに擦れている。美麗個体に出会いたい仲間だ。
ソトシロオビナミシャク、クロスジアオナミシャクなどこの辺の仲間もいくつか見られた。
そういえば、今思い出したが、キンオビナミシャクの美麗個体も来ていたが、写し忘れた!
何しろ、雨脚もそんなに弱くなくて、傘をさしながらだったので、撮影は困難を極めたのである。
自分は濡れても乾くからいいが、カメラやストロボを濡らしたら大変だから致し方ない。
現地では一昨年だったか、小雨の中で写しまくっていたら、ストロボがショートしまくって、
非常に焦った。幸い、事なきを得たが、雨中の撮影には気をつけないといけない。




キヒメナミシャク。
これもあまり見かけない個体かもしれない。



オオギンスジハマキ
非常に綺麗なハマキだ。ミクロは非常に数が少なかったが、ヒメハマキもいくつか来ており、
また時間のあるときに、不明種など同定してみたい。



ギンモンカレハ
やや小型のカレハガ。比較的奥地で出会うことが多い。ギンモンが綺麗なので、
会うと写真を撮ることが多い。



ドクガ系では、スズキ、スギ、スカシなど。キドクガも若干来ていて注意しながら撮影した。
これは、黒過ぎドクガ(スギドクガの黒化型)。



雨なので、集中力に欠け、見落とした種類も多かったと思うが、ふと振り向いたときに
目に入ったカクモンキシタバ。この時期ではかなりの大型種である。
大型種といえば、ヤママユ系こそ来ていなかったが、エゾスズメ、フトオビホソバスズメ、
オオエグリシャチホコ(シャチホコでは、ニッコウ、ナカキ、シャチホコガなどなど)
が来ていた。



トイレで見つけた、羽アリと共に殺虫スプレーで駆除されてしまったエゾヨツメ。


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1 コメント

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Unknown (Matsz)
2008-05-25 22:53:43
ジャンゴロジーさん、コメントありがとうございます。
最近、トンボのほうにやや比重がかかっているので
蛾はなかなか両足突っ込む感じになりませんね(両足突っ込んだら
午前様は当たり前。去年はそれを利用してサナエトンボの羽化でも
撮ろうかと考えましたが、もはや体がついて行きませんわ・・・)

ギンモンカレハは、ギンモンスズメモドキと同じく、正にアルミ箔の裏側です。私もギンモンスズメモドキのリアルギンモンを見たときは感動しました。出会えてあまりも嬉しくて、喜んでいたら、
いつの間にか車の中に入り込んでいて、そのまま家までいらっしゃった記憶があります。翌朝、車の中にいるのに気がつき、これはいかん!と水でも飲まそうとしたら、彼にはお口がありませんでした。。。。。
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