Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

骨董市

2024年03月17日 13時27分00秒 | 骨董市など

 今日は、私にとって、月に一度の、定例の骨董市の日でした(^-^*)

 今日は、快晴という程ではなく、曇りがちではありましたが、暖かく、しっかりと春を思わせる日でした(^_^)

 今日など、もう、すっかり春を思わせますが、でも、また、寒さが戻るとか、、、。三寒四温で、だんだんと春本番となるのでしょうね。

 そんなことで、いそいそと出発です!

 会場内はというと、相変わらずで、かつての本格的な「骨董市」の雰囲気は少なくなり、古着の店が多く出店するようになっています。ただ、外人さんがチラホラと見られるようになりました。また、こんな田舎の骨董市なのに、中国人が、ガサゴソとガラクタをかき回し、どんどんと買い漁っている様子が見られるようになりました。

 以上のように、これまでとはチョット変わった光景が見られるようにはなりましたが、私の狙っている古伊万里などは、殆ど見るべきものはありませんでしたので、なにも買わずに終りました(><)

 今日は、何も買わずに終りはしましたが、ちょっとした収穫がありました(^-^*)

 それは、物の収穫ではなく、知識の収穫でした。その状況は以下のとおりです。

 

 ぶらぶら歩いていましたら、「あれっ、後期鍋島だ!」と思うものが目に留まりました。

 それは、次の写真のようなものでした。もっとも、次の写真とは違い、酒注1個には盃が5個付いていました。但し、酒注の形は、次の写真のような形のものではなく、更にその次の写真にあるような形のものでした。なお、酒注の注ぎ口の根本と盃5個の高台内には鍋島家の家紋の「杏葉紋」が描かれていました。

 

小木一良著「鍋島 後期の作風を観る」のP.191から転載

 

 

小木一良著「鍋島 後期の作風を観る」のP.192から転載

 

 それで、近寄って手にしましたら、新しいものであることが分かりました。

 そうしていましたら、店主が近寄ってきて、「それには、ちゃんと箱が付いているんですよ」と言って、奥のほうから木箱を出してきました。

 その木箱は、ちゃんと酒注1本と盃5個がセットで入るように作られていて、箱表には、販売している会社名や作者名が書かれ、箱の中には作者の陶歴栞(しおり)まで入っていました。

 店主は、「このような物に目を留める方は少ないです。これも、なにかの縁、勉強しますから、どうですか、、、」と水を向けてきました。

 それで、私も、参考品として買おうかなと、かなり、心が傾きましたが、心を鬼にしてパスしました(~_~;)

 小木一良著「鍋島 後期の作風を観る」のP.191には、「根引松文は人気文様であったと思われ、明治期作品も精巧社、鍋島家支援窯でいろいろ作られている。同文は現在でも大川内山の諸窯で製作されている。」と書かれています。

 以上のように、今日の骨董市で、このような物は現在でも大川内山の諸窯で作り続けられていることを実際に体験することが出来たわけです。その意味では、今日の骨董市では大きな知識の収穫があったということになります(^-^*)


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8 コメント

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Unknown (ぽぽ)
2024-03-17 15:44:59
Kさんへ
YouTubeだったと思いますが、東京の骨董市でもかなり多く外国の方が多く参加されているのを見ました。
今は外国からみると為替の影響もありお買い得かもしれませんね。
鍋島は憧れますが、鑑定が難しいイメージと値段の高さでなかなか手をだせません。(>_<)
Kさんはすぐ新しいものとお気付きなられたようですが、私なら本に載っているやつだ!とすぐ飛び付いてしまうことでしょう笑(^^)
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2024-03-17 16:15:50
骨董ジャンボリーとかでは中国人を見かけることもありましたが
今では田舎の骨董市にも進出しているんですね
中国の経済力恐るべしです。
もっとも、春節の頃は酒田の山居倉庫も中国人でいっぱいだったようです。

鍋島は同じデザインの品を作り続けていることもあって
ワタシなどには全く判断できません。
結局のところ、鍋島のような大物は信頼うできる業者からしか買えないのかも知れません。
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ぽぽさんへ (Dr.K)
2024-03-17 16:31:51
東京などでの骨董市では、以前も、かなり、外国の方がきていましたが、今では、田舎のほうにまでやってきているようですね。為替の影響もあるのでしょうね。

鍋島は、確かに鑑定が難しいですが、買い出してみれば、普通の伊万里と同じですね。
やはり、多くを見、多くを買って、だんだんと分ってくるようですね。
そうは言いましても、後期鍋島はなんとか手が出ますので、少しは分るようにはなりましたが、盛期鍋島となりますと手が出ませんので、よくは分りません(><)
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2024-03-17 16:44:23
田舎の骨董市でも、以前も、ヨーロッパ系の方は見かけましたが、中国人は見かけなかったように思います。
中国人がどんどん進出してきているのですね。そして、買い漁っているのですよね。中国の経済力は凄いですね。

鍋島は難しいですが、普通の古伊万里と同じだろうと思います。
多くを見、多くを買って勉強しなければ分らないですね。
以前、古九谷もそうでしたよね。藍九谷なども難しかったと思います。それが、分るようになったのは、多くを買えるようになったからですね。
まっ、後期鍋島は、まだ安いですから、買える機会もありますので、少しは分ってきますが、盛期鍋島となると、数も少なく、高額で、買う機会もありませんから、なかなか分るようになれませんね(><)
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Dr.Kさんへ (遅生)
2024-03-18 08:21:39
実地で知識を収穫するとは、さすが百戦錬磨のDrです。
本や図録で蓄えた知識が、実戦で鍛えられ、最強の鑑識眼となって表れますね。コレクターの鏡です(^.^)
私には、この酒器セットが後期鍋島写しとは全く案がありません。
箱がなく、店主が後期鍋島だと言えば、ああそうか、でしょう。
で、この後期鍋島写しのお値段は、となったことでしょう。

「心を鬼にしてパスしました」・・・痛いほどわかります(^^;
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Unknown (pada)
2024-03-18 11:37:43
京都辺りでも中国は不景気なのにバイヤーはかえって増えているみたいですね。これをどうとるか?不景気の影響で中国の骨董マニアは確かに減っているが、中国は懐はが深い~減ってる数より増えていく方が多いので差し引き多くなるのかと思ったらします。
それしか考えれないんですが・・・
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遅生さんへ (Dr.K)
2024-03-18 20:20:48
「コレクターの鏡です」などと褒められ、嬉しい限りで、舞い上がってしまいます(^-^*)

鍋島は、後期鍋島でも、なかなか解りずらいですよね(~_~;)
なにせ、時代もそれほど古くはないですから、本歌と新しい物との区別が難しいですよね。

この業者も、なかなか良心的だったように思います。
これを古い箱に入れ、もっともらしい値段設定にしていれば、かなり引っかかる人もいるのではないかと思いました。
出自が明らかになる新しい箱を引っ張り出してきたのにはビックリしました。
しかも、値段も8,000円ということで、もっと安くしてもいいようなことを言い出したのには二度ビックリでした。
それで、明らかに新しい物である証拠となる物件ですから、真贋判定の良い教材になるな~と思い、もっと値切って購入しようかなと思ったわけです。
もっと、若くて、軍資金ももう少し豊富でしたら購入したのですが、無駄遣いができない境遇ですので、諦めたわけです(><)
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padaさんへ (Dr.K)
2024-03-18 20:33:41
中国の景気が良かった頃は、まだ、こんな田舎にまではバイヤーは来ていなかったように思います。
それが、景気が悪くなってからのほうが中国のバイヤーが増えているのですね。
中国は、懐も深いし、規模も大きいのですね。
景気が悪くなりだしても、全体的には急に悪くはならないのかもしれませんね。
景気の振幅の波が大きいのかもしれませんね。
得体の知れない国ですね、、、。
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