Ethernetで使われる機器やケーブルの説明として、正しいものを2つ選びなさい。
a. NICには、他の機器と重複しない機器固有のMACアドレスが割り当てられている。
b. カテゴリ6のLANケーブルは、1Gbps(1000BASE-T)の通信に利用できる。
c. スイッチングハブは、ホストからEthernetフレームを受け取るとすべてのポートに対してそのフレームを送出する。
d. 1台のホストに複数のNICを搭載することはできない。
「むむむむ・・・、なんだか専門用語ばっかりだよね。」
「そうだね、でもみんな一通り見たことある言葉だと思うよ。」
「記憶にございません・・・。」
「じゃあ、ひとつづつ解説していこうか。」
「お願いしますー。」
「まずEthernetから。」
「え?そこから?・・・まあ、いいっか、EthernetはもともとLANの規格のひとつだったんだけど、ほとんどのLANがEthernetを利用していることから、今ではLANのことを指してEthernetとも言うね。」
「ふ~ん、本当はクライスラー社のブランド名なのに、どこのメーカーの小型四輪駆動車でもJEEPっていうみたいなものだね!」
「コムたろう君はときどき妙なことを知っているね。」
「次はNICとMACアドレスをお願いします。」
「 NIC(ネットワークインターフェースカード)はパソコンに取り付けて、インターネットが使えるようにする拡張用のカードのことで、最近は標準でパソコンの基盤についてるからあまり見かけなくなったね。」
「今ではLANケーブルを繋ぐ端子とその周辺の部品をセットでNICと呼んだりするね。」
「昨日の第22回 第2部 第20問の解説でもNICは説明しているからそっちも見ておいてね。」
「あ~、そういえばあったね!」
「MACアドレスはネットワークに接続する機器に付いている固有の番号のことだよ。」
「これは製造元のID+機器の種類(ルーターとかモデムとか)のID+通番といった具合になっていて、同じ番号が無いように管理してるんだ。」
「つまり『a』は正しいってことか~。」
「じゃあ、カテゴリ6のLANケーブルって?」
「カテゴリというのはLANケーブルの種類で、これの数字が大きいほど性能が良いと思ってくれていいよ。」
「あと、同じ数字でeって付いてるのがあったらそっちの方が良いからね。」
「1Gbpsで通信が可能な1000BASE-Tはカテゴリ5でも6でも使われているから「b」も正解だね。ちなみにこの規格のLANケーブルは100メートルまで通信可能だよ。」
「じゃあ、スイッチングハブだけど、これはLANケーブルを分岐する機械だったっけ?」
「うん、そうだね。沢山のパソコンを繋ぐ時に使う、ケーブルを枝分かれさせるのに使う機器だね。」
「Ethernetフレームと言うのはEthernetに流れる信号のことで、パケットと同じようなものなんだけど、Ethernetではフレームって呼ぶんだ。」
「そういえばハブって、もう一つなんか有ったよね?」
「リピーターハブだね。」
「リピーターハブもスイッチングハブもどっちもハブには変わりないんだけど、リピーターハブは古くてスイッチングハブは新しいんだ。」
「リピーターハブはフレームをすべてのポート(接続口)に流すけど、そうすると回線に負荷がかかってねぇ・・・、スイッチングハブはそこんところを改良して、各ポートに繋がった端末のMACアドレスを記憶して、適切にフレームを送り出すんだ。」
「じゃあ「c」は・・・スイッチングハブだったらすべてのポートには送出しないから、まちがいだね。」
「最後の問題だけどホストってパソコンの事でよかった?1台のパソコンに複数のNICをつけるってできないような気がするし、できても意味がないように思うんだけどどうかな?」
「まあ、使い方次第だね、一般的じゃないけど、例えばパソコンをルーターとして使うこともできるんだ。そのときはNICを複数つなげて使うから、「d」はまちがいってことになるね。」
「へぇ~、そんな使い方もアリなんだ~。」
【 第22回 第1部 第12問 解答&解説 】[解答]a,b.
[解説]
a.正しい NIC(ネットワークインターフェースカード)には、他の機器と重複しない機器固有のMACアドレスが割り当てられている。このMACアドレスは変更もできません。
b.正しい カテゴリ6のLANケーブルは、1000BASE-Tや1000BASE-TXなどの1Gbpsに対応したケーブルとして利用される。
c.誤り。 スイッチングハブにはMACアドレステーブルが保持されており、宛先MACアドレスを識別して、該当のポートにのみフレームを送出することでハブより効率的な通信が可能となっている。
d.誤り。 1台のホストに複数のNICを搭載することができる。代表的な例としてはルータがある。
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