形勢判断より大切なこと、それは状況判断です。
形勢判断 = 現状を正確に知ること
状況判断 = 現状を踏まえてどう行動するか
という意味ですので、形勢判断が正確でも、起こす行動が適切でなければ勝てないのです。
形勢判断を正しく出来れば、その後の打ち方は正しく打てる、というイメージを多く持たれていますが、
それとこれは全くの別問題なのです。
私の碁を例にすると、下図は私の黒番で、次の手番が黒ですので、勝勢の一歩手前という状況です。
黒地は全部で40目は確定地ベースで見込め、白は下辺で10目+右上+左上、しかも中央の白は弱く、
右辺は黒から18十一がほぼ利く状態です。
ここまでが形勢判断で、では今からどうするか、それが重要なのです。
実戦図1
参考図
さっさと中央の白石を攻めるのが良かったです。7のカタツキがモタレ攻めでピッタリです。
攻めが続く限り白地が極端に増えることはありません。
この展開は、わざわざ形勢判断しなくても、勢いにまかせていけいけどんどんすれば良かった、ということになります。
実戦図2
実戦は、地を稼いだほうがいいだろうと思い、右上の三々に受けましたが、かえって勝負を長引かせました。
この形からツケても迫力には欠けるし、地を稼いだのなら、ツケでは左上に先行しなければ一貫性がないのですが、
この時は半分温泉気分でしたので、リズムが狂いだして、その後怪しくなるわなるわで、危なかったです。
このように、状況判断がいかに大切かがわかるかと思います。
では状況判断を鍛えるにはどうすればいいか。それは自分の碁の反省をすることです。この場合は勝ち碁でもかまいません。
反省しないと進歩はありません。
※実戦図と上下が逆さまになっています。見づらくてすみません。