A-note

移転しました→ http://dekubar.blogspot.com/

菊田裕樹インタビュー (CocoeBiz)

2007年09月16日 22時39分42秒 | Interview article
CocoeBiz.com: 菊田裕樹氏インタビュー「オリジナルアルバム制作について」
http://www.cocoebiz.com/report/kikuta_interview2007_jp.htm

夏コミに参加したり、アルバム/ミニアルバムを立て続けに発表したりと
最近なにかと露出の増えた菊田氏の最新インタビューが
ゲームサントラ専門の通販サイト、CocoeBiz.comに掲載されています。
菊田氏曰く、次のアルバムは「フェルマーの最終定理」



インタビューをしたCocoeBizは、同人流通だったり「たのみこむ」限定だったり
雑誌の付録だったりして、入手方法が限られるCDを日本国外へ通販してくれる、
海外のゲーム音楽ファンにとって非常に有り難いサイトで
日本人コンポーザーの英語版オフィシャルサイトも運営しています。
http://www.cocoebiz.com/?display=site_directory&directory=12

近藤浩治インタビュー (Wired/GameDailyXL/Game Informer)

2007年03月22日 18時21分38秒 | Interview article
GDCでの講演の記事が面白かったので、久しぶりにインタビュー訳してみました。
3つのサイトに別々のインタビューが掲載されていたので、訳も3本分・・・。
内容が被る部分や、よく分からないor訳せない所はすっ飛ばしてます。


まずはWired Newsから
VGL: Koji Kondo Interview
http://blog.wired.com/games/2007/03/vgl_koji_kondo_.html


Wired News:まず初めに、あなたが任天堂に入る前の話をお聞かせください。
学生時代どんなことを学んだか
そして卒業後、任天堂以外にどんな仕事をしていたかを。


Koji Kondo:私は名古屋で生まれて、音楽を習い始めたのは
5歳のころに電子キーボードを触ったのが最初です。
大阪芸術大学で音楽プロデューサーやディレクターの仕事を学び
大学卒業後、そのまま任天堂に就職したので
任天堂以外の仕事をしていた時期は有りません。

WN:なぜ任天堂を選んだのですか?

KK:大学の就職課の掲示板で、任天堂の求人情報を見たのがきっかけです。
ゲームが好きでしたし、シンセサイザーで曲を作るのも好きだったので
自分の居場所はここしかないと思いました。
日本では普通、卒業までに何十社も就職活動をするんですが
自分は結局、任天堂一社しか面接を受けませんでした。


WN:大学時代にはどんなゲームをしていましたか?

KK:スペースインベーダーに・・・ドンキーコング3に・・・、
色々なアーケードゲームをしましたが、特にドンキーコングシリーズはよくプレイしました。
行きつけの喫茶店にテーブル筐体があって、そこに入り浸ってました。

WN:それらのゲームの音楽をどう思っていましたか?

KK:こういう、電子サウンドに非常に興味を持った事を覚えています。
ちょうどマイコンが広まり始めた頃だったので 
私もBASICでサウンドを鳴らすプログラムを書いたりして 
次第にテレビゲームの世界に関心を持つようになりました。

それでも「自分ならもっと凄い音楽が作れる」と思ってたというわけではなく
単純に、ゲーム制作という過程に興味を持っていました。


WN:あなたはどのような音楽に影響を受けましたか?

KK:中学生の頃はDeep PurpleやYESといったハードロックが好きでした
高校に入ってからは、カシオペアやチック・コリア、ハービー・ハンコックなどの
ジャズやフュージョンに興味が移っていきました。

WN:学生時代は、将来、何千人もの大観衆の前で演奏してみたいと夢見ていましたか?

KK:ただ「キーボード奏者になりたい」と思っていましたが
すごく有名になって、大舞台で演奏したいという風には思わずに
スタジオミュージシャンになって、裏方として色々なミュージシャンと競演してみたいと思っていました。

WN:任天堂に入った後、マリオを手がけるまではどのようなソフト制作に関わりましたか?

KK:最初に関わったのは、パンチアウトのアーケードバージョンです。
それから、ファミコンBASICの説明書に日本のPopミュージックをプログラムする
解説なんかを書いたりしました。
その後、デビルワールドを担当し、そしてスーパーマリオの音楽を手がけました。

WN:スーパーマリオではステージ毎に、6つの異なったテーマを作曲されました、
あなたにとって、それまでで一番大きい仕事量でしたか?


KK:はい、確かにそれまでやったことの無い作曲数でした。


WN:作曲中は、どのようなことを考えていましたか?


KK:聴く人が「まるでゲームの音楽じゃないみたい!」と思ってくれるような
それまでのゲームでは聴いたことの無い、独創的な音楽を作りたいと思っていました。

WN:スーパーマリオで最初に作曲した曲は何ですか?

KK:水の中の曲です。

WN:何故それを最初に作ろうと?

KK:水中の音楽というのは、なんとなくイメージしやすかったからです。
逆に陸上の曲は、何度も書き直しました。

WN:完成まで何度も書き直されたということですが
スーパーマリオのメインテーマは、どのような目標を持って作曲されたのですか。


KK:ゲームの内容に合わせた曲を作ると言うのが、まず大前提で
そして次に、プレイヤーに合わせるというのも重要なテーマでした。
作業中は、一つの曲がようやく完成して、次の曲に取り掛かったと思ったら
またその前の曲に気になる所が出てきて書き直したり・・・と
何度も行ったり来たりしながら作曲しました。

WN:開発中は、曲が出来たそばからゲームに落とし込んで
ゲーム中での使われ方を見て、また曲を修正していく・・・という流れだった?


KK:はい、そうですね

WN:そういう作曲法は、他とは違った独特のやり方なんですか?

KK:ある種、任天堂ならではかもしれません。
任天堂では開発立ち上げ後、すぐにサウンドチームも活動し始めるので
開発が進むのと平行して音楽も出来上がって行くようになっています。
私が知っている他社のケースですが
ゲーム開発が殆ど完了した後で、外部からコンポーザーを雇い入れる場合もあるそうです。
そういう関係の時は、結果はやはり大きな違いがあると思います。

WN:開発に深く関わるという意味では
宮本茂氏と同様に、あなたもゲームデザイナーだと言えそうです。


KK:確かにそうかも知れません、私も他の開発者と同じように
ディレクターに自分の考えをぶつけることがあります。

WN:以前インタビューしたときに聞いたのですが
宮本氏は普段からサウンドスタッフに、
「ゲームの音楽を作るのなんかやめて、音楽のゲーム(リズムゲーム)を作ろうよ」
と言っているらしいですね、あなたも彼からそう言われましたか?


KK:ハハハ、確かに音楽ゲームを作ろうと言われましたね

WN:あなたは最近のリズムゲームについてどう思っていますか?

KK:う~ん、まったく違う分野なので分かりませんが
ちょっと私には難しすぎると思います。

WN:『押忍!闘え!応援団!』はプレイしましたか?

KK:いいえ

WN:応援団にはイージーモードもあるから、難しくないですよ!?

KK:でも、やっぱり私には難しいと思います。

WN:トワイライトプリンセスの音楽には、最終的にフルオーケストラは採用されませんでしたが、
それは何故ですか?
やはりゲームプレイとフィットしない判断なのでしょうか?


KK:それは理由の一つです。実は最初はフルオケも検討されていたのですが
フルオーケストラを使う利点と、ゲームプレイにおける弊害を計りに掛けて
使わない方を選びました、フルオーケストラのスコアがゲームプレイに調和する
方法が見つかれば、使う事も出来たのですが・・・。

WN:オーケストラを使うことによる弊害とは何ですか?

KK:私達が取り組んでいることの一つに、音楽とゲームのインタラクティブ性というものがあります。
音楽を楽譜通りに演奏するオーケストラ楽曲は、変化をつけるのが難しく
インタラクティブ性という意味では内蔵音源で鳴らすゲーム音楽に勝てないという判断がありました。
将来、フルオーケストラとインタラクティブ性を両立する方法が見つかれば
フルオーケストラを採用したいとは思います。

WN:あなたが今取り組んでいるプロジェクトは何ですか?最近の作曲活動は?

KK:現在の私の仕事は、作曲よりも、サウンドスタッフの統括に大部分を費やしています。
最近作曲した曲というと、New Super Mario Bros.の陸上の曲と
Twilight Princess のデモシーンの曲ぐらいです。

WN:また一つのゲーム全体のサウンドトラックを手がけたいと思いますか?

KK:それはもう! 出来るならそういう仕事に戻りたいと思ってます。

WN:あなたは今、Wii Musicに関わっているそうですね?

KK:はい、Wii Musicのプロジェクト全体を監修する立場にいます。

WiredインタビュアーのChris Kohlerさんは、実は『押忍!闘え!応援団!』の大ファンで
さりげなく『押忍~』の話を振ってますが、あっさり撃沈w (ちなみにこんな人です)



GDC: Koji Kondo Looks to Star Wars, Superman for Super Mario Galaxy Music
http://www.gamedailyxl.com/2007/03/09/gdc-koji-kondo-looks-to-star-wars-superman-for-super-mario-gal/


GameDaylyXL:昨日の講演はいかがでしたか?

Koji Kondo:ステージは満員で、来場された皆さんも非常に熱心でした。
私が嬉しかったのは、講演やビデオにいちいち反応をしてくれて
「ここにいる人たちが自分の音楽を聴いてくれてたんだなぁ」と実感出来たことです。

GD:ゲーム音楽と言うのは、例えば映画音楽と比べるとどう違うとお考えですか?

KK:映画音楽は、スクリーン上の人物の感情を強調するために設計されていますが
ゲーム音楽は、プレイヤーのプレイ内容を強調するためにあります。
“強調”というのはつまり、どうすればプレイヤーがより楽しくなるか、という事ですね。

GD:あなたがGDCの講演で話された
3つのポイント(Rhythm / Balance / Interactivity)は
長年ゲーム制作に携わる中で発見した哲学ですか?
それとも、もっと前から認識していたんでしょうか?


KK:私自身は、初めてゲーム制作に携わったときから
この3点を気にして曲を作るように心がけていました。
長年経験を積んで、以前よりも洗練された形で
表現できるようになったとは思いますが、基本的にこの考えはずっと持っているものです。

GD:あなたが個人的に好きなゲーム音楽作曲家はいらっしゃいますか?

KK:すぎやまこういちさん、そして植松伸夫さんです。

GD:彼らとは友人ですか?彼らとゲームの作曲法について話をしたことは?

KK:すぎやまさんは私とは別世界の人ですから・・・
コンサートやインタビューでご一緒させてもらった事はありますが、
実際に直接話すことは殆どありません。

植松さんとは殆ど同年代なので、会えば雑談程度の話はするとおもいます。
なかなか同席する機会は無いですけどね。


GD:あなたがゲーム制作に携わるようになってから実に23年が経っています。
8bit,16bitの時代から現在まで、ゲーム音楽を取り巻く状況も大きく進歩しましたが
その進歩はあなたにとって良いものですか?それとも良くないものですか?


KK:どちらとも言えます。
ゲームの進歩により鳴らすことの出来る音の種類や
表現できる音楽ジャンルは飛躍的に増加しました。
そうやって出来ることが増えるのは作曲する側にとっては面白いですし
ゲームにおいても効果的です。
しかし、その進歩と比例する形で、仕事量はどんどん増えています
昔は一つのゲームに3つの曲を付けていればOKだったのが
今では60曲も作曲しなければいけません。
そして一つ一つの曲を作るも、ものすごい時間と労力が必要になってきています。

GD:そうなると、昔のゲーム音楽作りが懐かしいと思ったりはしませんか?
NESやSuper Nintendoの音楽に戻りたいとは?


KK:えぇ、ノスタルジックな気分になってそういう事を考えることはありますね・・・時々ですが。

GD:あなたにとって究極のゲームスコアとは何ですか?

KK:今の私にとってはMario Galaxyが究極です。

GD:Mario Galaxyに取り組むにあたって参考にした音楽はありますか?

KK:Mario Galaxyは、スペースオデッセイですから
それに類する映画やCDをリサーチしています。

GD:どんな映画ですか?『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)』のようなものですか?

KK:『スターウォーズ』に『スーパーマン』に・・・、『2001年~』もそうですね。


GD:最近、ゼルダやマリオの音楽をカバーするロックバンドが登場したり
VideoGames Liveのようなゲーム音楽ショーが開催されるようになりました
これらの現象を、あなた自身はどう思っていますか?


KK:とても嬉しいです。
私はただビデオゲームの為にこれらの音楽を作っているわけですが
それを聴いてくれた人々が、多くの観客の目に触れる場所で演奏してくれるというのは
驚くと同時に、素晴らしいことだと感じています。


GD:iPodはお持ちですか?
KK:いえ、持ってません

GD:おや?じゃあ音楽を聴くのはステレオですか?
KK:そうですね、家では音楽を聴くときはそうです。

GD:私達があなたの家に遊びに行くとしたら、どんな曲を聴かせてくれますか?
KK:私の宝物のCDを是非聴いてほしいですね
それは、渡辺貞夫さんが彼自身のアレンジでスーパーマリオワールドの曲を演奏してくれたCDです。
彼は非常に有名で才能あるサックス奏者です。

GD:有名と言えば、ポール・マッカートニーもあなたのファンだとか?

KK:1987年にポール・マッカートニーが来日したときに
宮本さんと私をバックステージに招待してくれたんです。
「マリオの音楽を作った近藤です」と私が自己紹介すると
目の前で彼がスーパーマリオのテーマを歌ってくれて
その時はもう本当に最高の気分でした!

ゲーム音楽のカバーバンドに触れるとはナイス!
こういうネットのインタビューって結構その手の話を聞いてくれるので面白いです。
前に訳した光田康典氏のインタビューでもファンのゲーム音楽アレンジについて触れてたし、
去年スウェーデンのサイト(→Linkに掲載された植松伸夫氏のインタビューでは
チップチューンについて植松氏の考えを聞いたりしています。





Scoring Nintendo: The Koji Kondo Interview
http://www.gameinformer.com/News/Story/200703/N07.0316.1031.20062.htm

Game Informer:ゲームの開発をしている時に、宮本さんや青沼さん、手塚さんは
あなたの音楽に指示を出してきますか?それとも自由にやらせてくれますか?


Kondo:音楽を作るにしろ効果音を作るにしろ 
彼らは「どうぞご自由に~」と放って置いてくれます(笑)

GI:ずいぶんと自由な環境みたいですね

KK:そうですね、彼らはゲームのストーリーについて私に説明するときも
「こういう音楽が欲しい」とは絶対言いません。
ゲーム内容について話し込むことはあっても、音楽に口を出すことは全く無いです。

GI:Game CubeやWiiにオプティカルアウト端子が付いていないことは
サウンド面でマイナスになるとは思わなかったですか?
他社のハードには標準搭載されていますが?


KK:いいえ、そうは思いません。
ドルビーサラウンド(プロロジック2)でも、私達の望む音響効果は十分だと判断しました。
オプティカル端子を付けるより、
ハードをコンパクトにして値段を安くする事の方が重要だと思います。

GI:任天堂のハードウェア担当者はオプティカル端子が必要かどうか、あなたに尋ねましたか?

KK:直接「オプティカルアウトが必要か?」とは言われていませんが
ハードウェア設計の段階からサウンドスタッフへの相談はありました。
彼らは私達に「目指すのは、面白くて革新的で
多くのユーザーがプレイしてくれるようなハードにする事です。」
「そのためにも、コンパクトにしなければいけないし
オプティカルアウトは搭載出来ないかも知れない」と語ってくれました。
サウンドスタッフも同じ思想を持っていたので、すぐに「OK」を出しました。


GI:ゲーム音楽に関わりたいと思っている人に、何かメッセージをお願いします。

KK:これからビデオゲームの音楽に携わる人に気をつけて欲しいのは
ゲームが、リアルタイムにユーザーの操作が反映される
インタラクティブなメディアだということです。
それは映画音楽とも違うし、CDに入れられた音楽とも全く違います。
ゲームの音楽、効果音、その他諸々の要素にもっと注目して
ゲーム音楽産業を盛り上げて行きましょう。





・・・ふぅっ、疲れた。

訳していて興味深かったのは、近藤氏がオーケストラに過剰な期待を持ってないところ。
たとえ生音が使える環境にあっても、プレイ内容に合わなければ
内蔵音源を選ぶというのは、ゲーム作曲家ならでは潔さだと思います。

N-LoversさんがGDCの講演について、「JAZZ好きな近藤さんらしく」と
書かれていたのを読んで「なるほどなぁ」と思ったんですが
近藤氏の音楽的傾向は、インタビューに出てくる
ミュージシャン(ハービー・ハンコック、チック・コリア、渡辺貞夫)からも分かるように
譜面どおりのオーケストラよりも、即興と対話的なジャズにベースがあるんだと再発見しました。



GDCでのスピーチが好評だったという事もあってか、また今度オーストラリアで開催される
GO3 Electronic Entertainment Expo 2007というゲームショーでも近藤氏の講演があるそうです。(→IGNの記事



おまけ



ブルードラゴン英語版声優 Tara Strong

2007年03月01日 19時46分54秒 | Interview article
Kotaku より)

Tara Strong to Voice Kluke in Blue Dragon
http://www.squarehaven.com/news/?id=1203

英語版ブルードラゴンでクルックの声を当てている 
ボイスアクトレス Tara Strongさんへのインタビュー記事。

インタビュー自体は、まだ発売前のゲームの中身に 
触れるわけにも行かないのもあってか、当たり障りの無い内容が中心。
ブルドラについて「セリフが多くて大変だし、退屈な作業ですよ」という発言がありますが
ゲームの声当てなんてどんなゲームでも退屈でしょうから、まぁ問題無いでしょう。

このTara Strongという人は、他にも色々な作品に携わっていて
ゲームだとFF10のリュック、Killer7のカエデ・スミス(リストカットマニア)
MGS Portable OPSのウルスラ・エルザ(二重人格ESP者)、テイルズオブシンフォニアのプレセア(斧っ娘)
アニメではパワーパフガールズのバブルスや、ティーンタイタンズのレイヴン(魔法少女) 
もののけ姫、千と千尋の神隠しにも出演しているほか
Voicestarzというサイトで声優の講師もしていらっしゃるようです。

スタン・リー ゲームを語る

2007年02月05日 18時40分32秒 | Interview article
マーベルコミックスで、スパイダーマンやX-MEN、ファンタスティック・フォーといった
スーパーヒーローキャラクターを創造し、数々の映画化作品にも関わった
アメコミ界の伝説的クリエイター、スタン・リー氏(御年84歳)が、
ロイターの記事でビデオゲームの可能性について語っています。

KaPow! Superhero creator sees new life force in games
http://news.yahoo.com/s/nm/20070118/film_nm/videogames_superheroes_dc


年齢もあってか、彼本人はゲームをプレイすることは無いそうですが
ビデオゲームというメディアに対しては、かなりポジティブな考え方をしていて
「ゲームの方が映画よりエキサイティング」
「映画はただ座って見ているだけだが、ゲームは物語に参加できる」といった
刺激的なコメントが掲載されています。

RocketBaby消滅?

2006年10月18日 11時46分52秒 | Interview article
国内外のゲーム業界関係者、特にコンポーザーへのインタビューが
数多く公開されていた、ゲーム音楽情報サイトRocketbaby.netへの
アクセスがいつの間にか出来なくなってました。

一応今でも、Googleのキャッシュやarchive.orgでインタビューの一部を
見ることは出来ますが、以前も書いたとおり、Rocketbabyのスタッフは
既に別のゲーム音楽サイトを立ち上げているので
Rocketbaby.netはこのまま消滅する事になりそうです。

光田康典インタビュー (ppalgn.com.au)

2006年10月15日 20時09分03秒 | Interview article
PAL Gaming Network Australia : Yasunori Mitsuda Interview

オーストラリアのゲームサイトPALGNの光田康典氏インタビュー記事。
ちょっと前の光田日記に書かれていた「海外のインタビュー」ってのはこれの事かな。

わりと当たり障りの無いインタビューですが、気になったのは
光田氏の最近はまっているゲームがAge of Empires 3だという話と
現在、2006年末に発売されるPS2タイトルと、DSが2作品
Wiiで1作品のプロジェクトに関わっているという情報です。


DSのルミナスアークではサウンドプロデュース的な参加で
本人ががっつり作曲してるわけじゃ無さそうですが
もう一つのDSタイトルやPS2、Wiiのゲームも関わっているとなると、光田氏も結構忙しそうですね。
去年のインタビューで「他の仕事をしている間は取り掛からない」と語っていた
クロノクロスのアレンジサウンドトラックについては、「また来年」とのこと。

SoundtrackCentralでもベーパーウェア扱いをされてますが
ホントにクロスアレンジ版はいつになったら発売するんでしょ?

植松伸夫インタビュー (G wie Gorilla)

2006年10月01日 22時16分44秒 | Interview article
ドイツのサイト G Wie Gorilla に、GC2006のコンサートに参加する為
ドイツ入りしていた、植松伸夫氏へのインタビュー記事が掲載されています。

G-Wie-Gorilla - Interview with Nobuo Uematsu


インタビューはコンサートの質問から始まって、
WiiのスマブラXに参加した経緯、The Black Magesの3rdアルバム
スクウェアに関して、ブルードラゴンの自信などを語っています。

インタビューの要点をまとめると
- 最近、スクウェアエニックスのオファーを断った
- ブルードラゴンのサントラが11月に出るらしい(先行発売?)
- ブルドラに収録されている歌は、全て坂口氏が作詞
- スマブラXへの参加は飲みの席で決まった
- The Black Magesの3rdアルバムは2枚組み
- 3rdアルバムのDisc2は日本の神話(?)を題材にするらしい



下にインタビューの一部を抜粋してみましたが
植松さんの日本語から→ドイツ語→英語ときて、また日本語に訳しているのと
よく分らない所はかなり適当な意訳なので、本人が喋った内容からズレてるかも知れません。

G wie Gorilla : 昨日のコンサートはどうでしたか?

植松伸夫 : 日本では(FF,DQのように)一つのゲームを
題材にしたコンサートが一般的なのですが、昨日のコンサートは
ジャンルも曲調も全く異なるゲーム音楽が一同に介しましたね。


Gorilla : コンサート会場では、数歩歩くごとに
サインを求めるファンに囲まれて、殆ど前へ進めない様子でしたね。

植松 : ドイツでこんな沢山のファンに囲まれるとは驚きました。


Gorilla : 新しいSmash Brosのタイトル曲を作曲されましたが、
どういった経緯でこの仕事を請ける事になったのですか?

植松 : 1年ほど前に、プロデューサーの桜井(政博)さんや
作曲者の安藤(浩和)さんと飲んだ時に、3人で色々な話をしたんです。
そこで安藤さんが、新しいスマブラの為に何か曲を描いてくれないかと
言って来たので、すぐに「良いですよ~」と返したんです。


Gorilla : それだけ?そんなに簡単に決まったのですか?

植松 : 本当にそれだけですよ。

Gorilla : 彼らとは友人ですか?

植松 : そうです。彼らと一緒に、来月ゲーム音楽のコンサートを開催する事になっています*1


Gorilla : まだ公開されていない新しいプロジェクトを進行中でしたら、言える範囲で教えてください。

植松: プロジェクトといえば、少し前にスクウェアエニックスからオファーを受けました。
しかし、そのゲームの説明を受けた所、どうも戦争や暴力といった要素が感じられたので
こういった種類のゲームに興味は無いという理由でお断りしました。


Gorilla : ウィル・ライトが言うところの "Death Sword" (架空の残虐ゲームタイトル名)
のようなゲームには今後楽曲を提供する事は無い、という事ですか?

植松 : はい、そういうゲームの為に作曲したいとは思いません。
もっとドラマティックで、プレイヤーを感動させるようなゲームの方が良いでしょう。



Gorilla: あなたのバンド、The Black Magesの調子はどうです?

植松 : 現在、3rdアルバムを計画しています。

Gorilla: 次のアルバムにはどんな曲が収録されますか?

植松 : 3rdアルバムは2枚組でリリースしようと思っています。
1枚目は今までどおりFinal Fantasyの曲を中心にしたものになりますが
2枚目では、何か日本の昔話・神話(falk tales)を題材にした音楽に挑戦したいです。



Gorilla : あなたがスクウェア時代に作った音楽の権利は何処に属していますか?
例えば、Dancing Mad(妖星乱舞)を自分自身でアレンジしたいと思ったとき、
スクウェアエニックスに許可を取らなければならないですか?

植松 : 権利は確かにスクウェアが持っています。
しかし、それらの曲を私がどうしようとも、特に問題になる事はないでしょう。


Gorilla : Final Fantasy 12のサウンドトラックは、崎元 仁氏を中心に作成されました、
そして、Final Fantasy 13は浜渦正志氏が担当します。
あなたは自分の"子供"であるFinal Fantasyを他人が作曲する事をどう思っていますか?

植松 : 私はFinal Fantasyが自分の"子供"だとは思っていません。

FFに関しては「Final Fantasyは6で一旦終わった」と言われても仕方が無いとさえ思っています。
特にFF7以降、多くのスタッフが開発に参加するようになってからは、
「誰がFFを作ったか」というのが曖昧になっていくようになりました。
それ以前は、開発に関わっている誰もが重要な役割を演じているチームでした。
私もFF6から後のタイトルになると、完全に自分自身の作品とは思えないのです。



Gorilla : それでは、今回のBlue Dragonでは制作に参加している実感はありますか。

植松 : (情熱的に)もちろん!間違いなく自信作です。
久しぶりに、素晴らしいものが出来たと実感しています。


Gorilla : 私達スタッフは、Blue Dragonの情報に飢えています…

植松 : あぁ、それは申し訳ないことをしました、
サンプルを持ってくることも可能だったのですが。
Blue Dragonの音楽は既にレコーディング済みで、
サウンドトラックが11月にリリースされる予定です。
ゲームの方は、日本では年末に発売されるでしょう。(12/7発売)

音楽には期待してください、坂口(博信)さん自身が作詞した多くの歌はとても素敵です。
オーケストラや合唱団の演奏・合唱も、素晴らしい効果を生んでいます。


*1 Press Start 2006のこと


ちなみに、NeoGAFGameSpotでもこのインタビューが取り上げられていて
GAFでは植松さんの「FFは6で終わった」発言に「FF7信者ご愁傷様www」と煽ってる奴が居たりします。



関連エントリ
  • 2006/09/04 : Symphonic Game Music Concert 2006 (GC 2006)

  • Interview Jenova Chen

    2006年09月18日 23時51分46秒 | Interview article
    結構前に大学の学生が作った
    Cloudというゲームの事を書きましたが、
    このゲームを制作したデザイナーの人が、Joystiqのインタビューに応えていました。
    彼は大学を卒業して、SimCityやThe Simsなどのシリーズで有名なMaxisに入社したようです。

    Joystiq interview : Jenova Chen

    インタビューの大半は修士論文やゲーム制作についての話題で
    詳しい内容がよく分からないんですが
    (Dynamic Difficulty Adjustment=ゲーム内における難易度の動的変化について・・・という話か?)
    「好きなゲームは?」の質問には、
    ICO、ワンダと巨像、塊魂などと答えていて、日本の尖ったゲームに
    影響を受けているみたいですね。(そういえばCloudは塊魂ぽかった)
    英語名の「Jenova」も、米国に来たときにFF7から取って付けたそうです。


    また、彼は今、世界中のゲーム開発者から熱い注目を浴びている
    『Spore』の開発に携わっているとの事で、インタビュアーが
    Will WrightやSporeについてのこぼれ話を聞き出そうとしてます。



  • 関連記事
    2005/12/04 : Cloud Game


  • 古代祐三インタビュー 訳 (FinalBoss.uol.com.br)

    2006年01月19日 20時27分11秒 | Interview article
    FinalBoss interviews Yuzo Koshiro
    ブラジルのゲームサイトFinalBossによるインタビュー(の一部)



    Final Boss:好きな作曲家は誰ですか?ゲーム音楽とそれ以外の分野で教えてください
    古代祐三:ゲーム作曲家で好きなのは、すぎやまこういち氏です。
    ゲーム以外だと、クラシックの作曲家が好きですね、ブラームスとブルックナーが好みです。


    FB:普段はどのような音楽を聴いていますか?
    古代:最近は専らダンスミュージックです、特にお気に入りはハードコア(クラブミュージック)
    朝起きるとすぐに曲を流し始めます(笑)


    FB:今まで担当したゲームサウンドトラックのなかで、個人的に一番気に入っているものを教えてください
    古代:『湾岸ミッドナイト Maximum Tune 2』です。

    FB:過去プレイした中で音楽が印象に残ったゲームは何ですか?
    古代:ストリートファイターIIですね、もう数え切れないくらいプレイしましたから(笑)
    FB:それじゃあ、『ストリートファイターII トリビュートアルバム』で
    アレンジを担当した曲は、あなたのお気に入りだったとか?
    古代:ええ、そりゃもう(笑)

    FB:次世代ゲーム機については、どんな意見をお持ちですか?
    古代:Xbox360については、前のXboxよりは日本で成功を収めると思いますね、
    数多くの才能あるクリエイターが参加していますから。

    FB:水口氏とか、坂口氏とか…
    古代:そうそう、植松さんや岡本さんも。
    PS3の方は、ソニーが商機を逃さない限り、主流であり続けると思います。
    Revolutionは情報が少なすぎてちょっと分かりませんねぇ
    あのコントローラは良いなと思いますけど。


    FB:DSやPSPといったポータブルゲーム機についてはどうですか?
    古代:DSにはこれからもどんどん、タッチスクリーンとペンを使った斬新なゲームが出ると思いますよ。
    PSPのグラフィックも素晴らしいと思います、ただ、家の外に持っていくには耐久性が心配ですね(笑)
    個人的には、どちらかと言うとDSの方が好きで、よく遊んでいます。


    FB:現在、どちらかのポータブル機に関わる仕事をしていますか?
    古代:PSPとDSの両方に関わっています。
    FB:ほー、それは1つのゲームのPSP版とDS版という意味ですか?
    古代:PSPとDS、どちらも違うゲームです。
    FB:それはアニメに関するゲームですか?
    古代:あぁーーーっ ハハハ… すみません、それに関しては何も言えません(笑)
    (アニメ関連ゲームはKikizo.comのインタビューで触れられていた)

    FB:フリーな時間に、自分の仕事と関係ないゲームを遊ぶことはありますか?
    また、最近プレイしたゲームは何ですか?
    古代:えーと、日本でしか発売されていないゲームですが
    任天堂の『脳を鍛える 大人のDSトレーニング』ですね。
    [原注:日本以外でも発売される予定]

    FB:「このゲームの作曲をしてみたい」というゲームは有りますか?
    古代:Half-Lifeです。私はHalf-Lifeが大好きで
    Counter Strike(HLのMod)もやりましたが、Team Fortress(同じくMod)の方が断然好きですね。
    自分達で「The Ancient Team Fortress server」というサーバーを立ち上げて、そこでプレイしたりもしました。


    FB:Unrealについてはどうです?
    古代:グラフィックも凄いしゲームの出来も良いけど、やっぱりHalf-Lifeの方が好きですね。
    FB:最新のUnrealエンジンには興味が有りますか?最新のUnreal Tournamentについては?
    古代:いや、まだ見てないです。
    FB:E3で公開されましたよ、技術的にも素晴らしいものです。
    古代:2003だっけ?
    FB:UT2007です。
    古代:7? へぇ~(笑)

    FB:それでは最後に、このサイトの読者とブラジルのゲームファンに何かメッセージをお願いします!
    古代:今回はまず、ブラジルにゲームマガジンがあるって事に驚きましたね~。
    FB:ブラジルには大きなゲームサイトが幾つかあって、ゲームもゲーム好きな人も多いですよ。
    中国や韓国に続いて、ブラジルのゲーム産業もまだまだこれから成長していくと思います。
    古代:素晴らしい!
    え~と「何かメッセージを~」というのは時々質問されるんですが、そうですねぇ・・・
    私としては、ブラジルの皆さんが私の音楽を聴いてくれると嬉しいです。
    特に湾岸ミッドナイトのサウンドトラックを聴いて、ゲームの方も買って欲しいですね(笑)

    Rocket Baby >> Go! Game! Music!

    2006年01月16日 23時50分10秒 | Interview article
    昨日紹介した、OGR氏のインタビューが掲載されている、Go! Game! Music!というサイト
    http://www.gogamemusic.com/

    OGR氏以外にも、渡辺恭久(Yack)氏、葉山宏治氏、山岡晃氏といった
    有名ゲーム作曲家へのインタビューが掲載されているのですが
    実はこのサイトの主要スタッフは元々、Rocket Babyという
    ゲーム音楽好きの間では知る人ぞ知る存在だった
    サウンドトラックレビュー&インタビューサイトを運営していた人達で、
    2004年にRocketBabyのサイト運営権を売却して、新たにGo!Game!Music!を立ち上げたようです。

    RocketBabyのサイトは、現在のところ売却当時のままの形で残されており
    1999年~2003年に掲載された、日本や海外のゲーム作曲家インタビューを見ることが出来ます。

    RocketBaby Interviews - http://www.rocketbaby.net/interviews.shtml