自分は団塊の世代の落とし子である。
戦後、集団就職で東京にあふれかえった若者達が、出会い、結婚し、産まれた子供。
年代的にはそこにカテゴライズされる。
競争社会なんて言葉を身近に聞いて育った世代だ。
中学受験の為、子供の頃から塾に通っていた。
放課後、公園で遊ぶ友達に別れを告げて学校から帰ると、テーブルの上にはいつも菓子パンやカップ麺みたいな軽食が置いてあった。
それを食べて、塾で夜遅くまで勉強をした。
時代に翻弄されるコトはあっても、我が子を思う親の気持ちは変わらないと思う。
そのレールのままに生きてはいない自分だが、そう思う。
ココのクリームパン。
ふわっともそっとした生地と、ぽてっとたまご感溢れるクリームと。懐かしい。
それはテーブルの上に置かれていた、40年も以前の、あの味そのものであった。
故に、そんな昔を思い出したし、今を顧みるコトとなったのだ。
見栄えがするとか、すごいとか。
いつの間にやら食は根のないエンターテイメントとなり、ネット上で日々虚構の賑わいをみせている。が。
舌の記憶。それはもっとその人の深い処と繋がっている、と考えさせられた旅なのであった。
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