木陰の椅子

「シニア夫婦二人暮らしのつれづれ」から「一人ぼっちのつれづれ」に。明日も良い日にするために頑張りたいなと思います。

小さなちいちゃなお雛様…

2023-02-26 | 一人になって

お雛様。
小さな、ちいちゃな、お雛様。
綿棒より小さなお顔。
手のひらの上に、二つ並んでしまう。

 

 

東京に住む無二の友人K子ちゃんと夫と3人で行った、5泊6日の九州旅行。
あれから何年経ったのかな?
その折、故郷である大分の日田にUターンした、東京時代の友達Sさんを訪ねた。
有名な「天領日田おひなまつり」はとうに終わっていたが、知り合いのお店に連れて行ってもらっての見学の帰り、「荷物にならないように!」と、この小さなちいちゃなお雛様をお土産にもらった。

 

 

5日間いても九州1周はとうてい無理で、半周がせいぜい。
帰路、羽田空港でK子ちゃんと「あと半周も3人で行こう、そんなに間をおかないで」と約束して別れた。
その後、夫が病気になり、独身のK子ちゃんは故郷の北海道に帰り、間もなく癌が発覚し、新型コロナウイルス禍へと突入した。
K子ちゃんからは夫の病気と私の心配、私からはK子ちゃんの病気の心配と励ましが行ったり来たり。そして「残りの九州半周旅行」の約束を果たさないまま、昨年、二人は私一人を置いてけぼりにして旅立ってしまった。

それでも私、この小さなちいちゃなお雛様を今年も出した。
自分の座るソファーの向かい側に、娘が折った紙の花を背にして飾っている。
そして九州旅行のあれこれを、静かに脳裏で反芻している。
いやいや、静かにじゃない、「二人とも許さないからね」と息巻きながら…。

小さなちいちゃなお雛様は、そんな私を“静かに”見つめている。

 

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夫のパジャマはモコモコほっかほか

2023-02-23 | 一人になって

昨年1月の夫の誕生日に届いた次男夫婦からのプレゼントは、フリースのちょっとモコモコとしたパジャマ。
その夜から着用した夫は、翌朝、「すっごく暖かいよ~」と興奮気味。
冬用パジャマは、裏付きだったり厚手だったりそれなりに暖かいものを着ていたが、それよりもっともっと暖かいから、「これからはこのタイプにしよう」とも言って。

数日後に早速買いに行った。1月も終わりに近かったからか、同じようなモコモコしたパジャマがかなり値下がりしていたため2着、自分の分も1着購入した。

 

 

夫が居なくなったこの冬はとにかく冷えて、朝起きた時の室温は表示限界の「0度」が多かった。
そこで昨年はあまり着る機会がなかった、モコモコパジャマが大活躍。
でも私は1着しかない。洗濯時にはいちばん小さそうな夫のパジャマを借りた。
私の女性用よりはゆったりとしていて、首回りもキツ過ぎず緩過ぎず、とにかくあったかい。今では私のパジャマ収納引き出し、所有者は私になった。

 

 

1月後半、新潟からお嫁さんが9日間ほど遊びに来た。
その折、日中も素敵な洋服を着続けていたので、「嫌でなかったら、去年の誕生日プレゼントにくれたパジャマを着ない?」と聞いてみると、二つ返事で「着ます!」と。サイズも彼女にピッタリ。「こういう感じだったんですね、あったかい~」と、自身がセレクトしたパジャマを着用してくれた。
お嫁さんがいる間、単身赴任で来ている息子も3回ほどやってきて、もちろん夫のパジャマで寝た。若い?息子は「このパジャマ暑すぎる、布団を剥いだヨ」と言いながらも、部屋着として着用していた。

 

 

1着は私の引き出しに引っ越したけど、残る2着は息子御用達、お嫁さん御用達として夫の引き出しで、二人の次の来訪を待っている。

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窓の外の緑を待って…

2023-02-17 | つれづれに

22年間変わらなかった食卓テーブルの向きを、変えてみた。

だからと言って、窓からの景観が劇的に変わったわけではなく、青い海原とか緑の山々の連なりとかはとうてい望むべくもなく、相変わらずの狭い庭が見えるだけ。

でも、向きを変えたことで、テーブルに着くと目の先に極小ながら庭が見えるようになったのが嬉しい。
もっとも今の時期は、枯れ木枯れ枝ばかりで、色彩がいっさいないけれど…。

 

 

今までは対面に夫が居たわけで、テーブルに着いている時は、なんだかんだとお喋りを楽しんでいた。
でも一人になってしまった。
主の居ない空いた椅子を見ながらの食事は、なんともつまらない。
そこで、ただ単純にテーブルを半分回してみただけのことだけど、思いがけないほどの気分転換になって、自分でもビックリしている。

 

 

今は枯れ色の庭も、春から夏・秋へと季節が変わるたびにバラが咲き、クリスマスローズが咲きだし、3本のアジサイやカラーリーフがこんもりしてきて、塀の向こうは何も見えなくなる。

 

初夏の頃にはブドウの実が日々大きくなりだし、やがて色を付ける。
食欲の出ない朝食も、楽しめるかもしれない。

それにもしかしたら私の精神、かなり持ち直してきたのかもしれない。
だって、今まではこんなこと考えもしなかったもの。
テーブルの向きを変える、たったそれだけのことだけど、こうしてあれこれ動くようになったのは、元気になりつつある証かもしれない。
だとしたら凄く嬉しい。
あと数か月でこんもりと茂る緑から、もっともっとパワーを貰おう。

 

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予報どおりに雪が降る

2023-02-11 | つれづれに

昨日は朝8時頃から夜7時頃まで、終日雪が降り続いた。
予報どうりだった。

2014年2月だったか、雪には無縁の当地は100年に1度、観測所始まって以来という大雪に見舞われた。大部分の家のカーポート、畑のビニールハウスは軒並み押し潰され、国道では何百台という車が立ち往生し、停電も続いた。我が家も、大人3人で雪払いしてようやく玄関から外に出られた記憶がある。

あの日と同じ?
前々日あたりからの“警報級の降雪予報”は、あの時のことを思い出させるもので、しかも一人暮らしとなった今、思いつく限りの対策は施した。
家周り・畑周りをチェックして、物置にしまってあるスコップや竹箒を玄関内に移動して、もちろん食料品も買い込んで。

お昼ごろになると、無数の小さな雪がだんだん大粒になり、見る間に辺りを白く覆っていった。
でも、なんだかあの日の積雪量にはならないような気がしてきて、外の景色の変化を眺めているのが楽しくなってきた。
丁寧に淹れたコーヒーを飲みながら、ただただ外を眺めて過ごした。

雪に縁のない場所に生まれ
雪に縁のない場所で長く暮らし
終の棲家となりそうな此処もまた
雪に縁のない場所
深く考えずに、憧れる雪景色
雪よ、乾いた土地をもっともっと覆いなさい

そ、私は雪を知らない人なのだ。
(ちなみに息子一家は北海道在住で、雪にはとても苦労している。息子達、ゴメンね)
(大変な思いをしている寒い地方の方たち、すみません)

予報通りに雪は降った。
でも当地に関しては、けっして“警報級”ではなかった。
そこは外れ!

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ご近所パワー、いただいてます。

2023-02-08 | 家庭菜園遊び

長年つかっている鍬のクサビが、いつのまにか外れてしまい使えなくなっていた。
新しいクサビは買ってきたが、情けないことにつけ方が分からない。
隣畑の方が来たら教えてもらおうと待っていたら、昨日、姿が見えたのでお願いした。
丁寧に取り付けて下さりながら、隣畑のご主人K氏が「本当に畑を大事にしていましたよね、自分に置き換えたら、とてもできないことです」としみじみとおっしゃる。
確かに畑を大事にしていた。
病の身体をおして楽しんでいた。
そんな言葉を聞きながら、私も大事にしていこうとの思いがより強くなってきた。

とにもかくにも、野菜作りには“土起こし”が欠かせない。
土を起こさなくては何も始まらない。
土づくりは基本の基本だ。
だからといって今の私、体力的にも運動神経的にも、耕運機を使う覚悟が出来ていない。
しかし、のんびりはしていられない。
夫の知人H氏に思い切って依頼の電話を掛けると「うん、分かった、明日やるよ」と快諾して下さった。
そして今日、H氏のトラクターがやってきて、あっという間にふかふかな土となった。

3~4年前に新しく借りた土地は、長らく使っていなかったせいか最悪の土の状態で、夫は試行錯誤を繰り返していたが、その成果が出てきたのか、かき回された土はふかふかととても良い感じ。
この分だと、夏野菜は期待できそう。

トラクター作業にはある程度の広さが必要なので、まだ残っていた16本のダイコンやホーレンソウ、ハクサイは抜き、レタス等は他へ移植した。
真ん中に残っているのはタマネギ、ブロッコリー、スティックブロッコリー、キャベツ。
H氏はそれらを除けて上手に耕してくださった。

耕運機の運転を躊躇する私にK氏は、「うちの奥さんもスイスイ動かしていますから、大丈夫ですよ」と後押しして下さる。
隣家のT子さんのご主人は、運転を指導して下さるという。
ご近所パワー、ビシバシいただいてます。
そうそう、昨日は隣家の次女・三女ちゃんが、手伝いに来てくれた。ハッキリいうと邪魔だったのだけど、どうしてもと言うので、イチゴの苗の水やりと土の塊を砕いてもらった。
ありがとう!

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