木陰の椅子

「シニア夫婦二人暮らしのつれづれ」から「一人ぼっちのつれづれ」に。明日も良い日にするために頑張りたいなと思います。

62年の時空を越えて…

2024-02-25 | 一人になって

小さな改札口の前に一人の女性。

「あっ、Yさん!」


Tちゃんが駆け寄り、続いてYoさん、Hちゃん、Eさん、最後に私がもつれ込み、握手したり肩を抱き合ったり、互いの間の62年の時空を瞬間移動した。
Mちゃんのお店で合流予定だったから、そのハプニングも加わって、改札口前は6人のおばあちゃん軍団にしばし占領されていた。
(改札口前は私たちだけだったはずだが、どなたかご迷惑をおかけしていたらお詫びします)

 

 

3連休の最終日、小中学校で親しかった同級生7人の集まりが、仲間の一人・Mちゃん夫妻の営む寿司店であった。
あいにくの雨、強風、冷え込みの厳しい日だったが、何よりもみんなが大喜びしたのは、ご家族の病状で参加が危ぶまれていたYさんが参加できたこと。
Yさんとは、私とTちゃんは40年ぶり、Mちゃん、Yoさん、Hちゃん、Eさんに至っては中学卒業以来62年ぶりの再会。それなのに名前を呼び合ったその時から、揃って7歳~15歳の故郷の幼馴染みに戻った。


1クラス30人、併せて60人の同級生たち。小学校では1組・2組のいずれかになり、中学生になればA組・B組のどちらかに分かれたが、小学・中学の校舎は隣接していたから、編成替えがあってもそれほど気にならなかったように覚えている。
それでも、今日集まったのは「奇しくも」と言いたい、小学入学から中学卒業までの9年間、ずっと同じ教室で学んだ同級生たち7人。

 

(1巻食べちゃったけど、すごく美味しかった…)

 

Mちゃん夫妻に迎えられて始まった集まり。最初に、元気だったら今日この場に居たかもしれない、昨年に亡くなったNさんに献杯した。
話題が目まぐるしく変わるたびに小学1年生になったり、中学生になったり、またまた小学生に戻ったり、62年ぶりに耳にする同級生の名前に消えかけつつある面影を呼び起こしたり……。

 

4時間も居座って、参加者のほとんどが帰宅迄1時間半ほどかかる帰路につき、一番遠い私も6時20分に帰宅した。

元気に家に着いた旨をMちゃんにラインすると、「家に帰ってもあなただけは一人だから、ちょっと話そうかなと思って」とMちゃんから電話が入り、20分ほどお喋り。確かに私以外のメンバー全員にご主人がいらっしゃる。気遣いが嬉しくて「祭りの後の寂しさ」に襲われることもなく、一人の夜もなんのその、朝からの「楽しかったオンパレード」の余韻に包まれて、まずはコーヒーを落とした。

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BSの「牟田刑事官事件ファイル」が好き!

2024-02-23 | つれづれに

BS5で放映の「牟田刑事官事件ファイル」を見た。
リアルタイムで見たことはなく、退職後から見るようになった数回のシリーズもので、BSにつきものの、何度も何度も再放送されているドラマ。なのに、ついついチャンネルを合わせてしまう。
主演は小林桂樹、その妻が津島恵子。

お二人とも既に亡くなられているし、登場する女優・俳優陣も亡くなっているか、とんでもなく若いかのいずれ。
ドラマを見ながら、何が良くて何回もおなじのを見てるのさ? と、なんとなく自問していた。

 

 

多分、小林桂樹と津島恵子の演ずる夫と妻の、穏やかで、思いやりに溢れていて、互いを尊重し、分かりあっている姿、敢えて言うなら「静謐な愛」がたまらなく愛おしく思えるからかもしれない。
刑事物なので凄惨な場面もあるし、これでもかこれでもかと悪事を重ねる人間や卑劣極まりない人間もでてくるが、合間あるいは終盤、僅かに登場する二人の場面が、重苦しさを消してくれる。

 

 

飽きもせず何度でも楽しめるのは、私の記憶力低下や、途中でウツラウツラしてしまうこともおおいに役立っているのだろうけれど……。

 

 

追記

いかりや長介の「法廷荒らし」「取調室」も、飽きもせず何度も見てしまう。

この二つを見続ける理由はわからない。

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かなりちっぽけな幸せだけど…

2024-02-20 | つれづれに

昨日、ファミレスで一人ランチした帰り、めったに行かない100均の「セリア」に寄ってみた。
日頃はダイソーオンリーだから、品揃えも違っていて、見るもの触るものとても新鮮。
そして、ふと目についたのがランチBOXのバンド。

今使っている弁当箱は、多分40年くらい前に「ミスタードーナツ」のポイントで貰ったもの。明るい紺色で、小判型の2段重ね。蓋には星の王子様を連想させる少年と犬が描かれていて、私と共に2度の引っ越しをしている。

 

 

シニアである私の“社会”も、少しずつ動き始めたみたいに思えるこの頃。
それを一番感じさせてくれるのが、ボラ活動とそれに付随・波及する行事や企画の多さ。先日、めったに作ることが無いお弁当のことを書いたが、なんだか、早起きしてお弁当を作ることが増えそうな気もする。

ということで、目に入った瞬間にもう購入を決めてしまった
いや、お弁当作りがめったになくても、多分、買っただろうな!
描かれたネモフィラのブルーと紫のゴムバンドが、なんとも爽やかで私好み。

 

 

 箸は45年前にサンリオでパートをしていた時に購入した、「ザ ボードビルデュオ」のエディとエミィ。
箸袋は銀行からの頂きもの。

 

 

たかがランチBOXバンドを見つけただけ。
かなりちっぽけな幸せ。
けれど、次のお弁当持参の時を待つワクワク感は、とんでもなく大きい。
そんな単純極まりないことで幸せになれる自分、好き!

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❤ バレンタインデーの前日(2/13)のこと ❤

2024-02-18 | 一人になって

ボラグループの定例会があって、引き続き朗読劇の練習があって、帰宅したのは午後3時近かった。
しかも、めったにない朝からご飯を炊いてのお弁当づくり。
塩ジャケ、牛肉とゴボウのしぐれ煮、ホーレンソウバター炒め、スナップエンドウ、甘い卵焼き、刻み梅干し。
ブログには手の込んだ豪華なお弁当がたくさんアップされていて、質素な写真を載せるのはためらいもしたけれど、めったにないことだし、記録しておこうと思う。

 

 

仲間達との昼食時、全員が自分の作ってきたお弁当を「美味しい、美味しい」と言いながら食べていた。
ほんと、自分で作ったお弁当ってどうしてこんなにも美味しいんだろう!

 

クタクタで帰宅するなりソファーでウトウトしていたら、“ピンポーン ”が鳴った。
半分眠ったままドアを開けると、それぞれがラッピングされた小袋を持った隣家のLuちゃん、Keちゃん、koちゃんの3姉妹。
「ハッピーバレンタイン♪」
と小袋が差しだされ、
「バレンタインチョコ作りました。おじいちゃんの分もあるから、あげてください」
と声を揃えた。
葬儀で夫と最後のお別れをしてから、「おじちゃん」だった夫を、3人は「おじいちゃん」と呼ぶようになってきた。
「おじいちゃんの分もあるの? きっと喜ぶよ、ありがとうね!」
思わずウルウルときて、声が震えた。

 

 

3人の手作りチョコレート。
可愛い! 
おしゃれ!
きれいにデコレーションされて、なんて素敵なんだろう!
しばらくは、ただただ見とれていた。
もちろんおじいちゃんには、すぐお供えした。
3人娘と仲良しだったものね。
3人娘を可愛がっていたものね。
いつも気にかけていたものね。
3人娘達も、今でもおじいちゃんのこと、大好きみたいだよ。
良かったね!

3人娘のお母さんに「あまりに素敵で、もったいなくて食べられないわ」とラインすると、長姉のLuちゃんから「嬉しいです。でもちゃんと食べて下さい」と返信が…。
1日早いけれど、まさに、Happy ❤ なHappy な ❤ Valentineday でした。

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「私の本棚」新刊

2024-02-10 | つれづれに

「私の本棚」に加わった1~2月の新刊4冊。
あらすじは表紙カバー裏面より。私は、この大雑把に書かれたあらすじを読んで選ぶことが多い。

●「アンドクター」 聖海病院患者相談室 藤ノ木優
聖海病院で研修医として働く綾瀬凪沙は、患者に寄り添う医者になるという理想と現実のギヤップに戸惑っていた。当直中に採血した患者の左腕に痺れが残り、凪沙は患者の恋人から医療ミスだと責め立てられる。助っ人として現れた患者相談室の神宮寺の手腕で激昂する患者たちは宥められたものの、彼は凪沙に対して「お医者さまの対応で裏方が苦労する」と辛辣で……。
新米医師×医者嫌いの非医師の成長を描く感動の医療ドラマ!

 

 

読み終わって★★★★★。
振り返れば、理想と現実のギヤップって私にはあまりなかったような。そもそも理想を持たなかったのかな? 関わってきた職場的に、自分の仕事を頑張ってやっていればそれで良し、それ以上に意欲を出せばそれも良し、仕事熱心なのは当たり前の時代だった。
著者は現役医師さんだとか。この頃の医療現場を垣間見ることができたのは良かった。

 

●「ミッドナイト・バス」 伊吹有喜
故郷に戻り、深夜バスの運転手として働く利一。子供たちも独立し、恋人との将来を考え始めた矢先、バスに乗車してきたのは、16年前に別れた妻だった。会社を辞めた長男、結婚と仕事で揺れる長女。人生の岐路で、忘れていた傷と向き合う家族たち。バスの乗客の人間模様を絡めながら、家族の再出発を描いた感動長編。

 

 

読み終わって★★★★★。
伊吹有喜さんは大好きな作家。特に「BAR追分シリーズ」は大好きで、何度も読み返している。
「おいおい、どっちにもいい顔するとどっちも不幸になるよ」、と言ってやりたいけれど、そうせざるを得ない心情も理解できるし、自分に重ねてしまった場面も多々。自分の親たちもきっとそうだったように、親になるというのは重いことです。

 

●「外科医島へ」泣くな研修医6  中山佑次郎
半年の任期で離島の診療所に派遣された、31歳の外科医・雨野隆治。島ではあらゆる病気を診なければならず、自分の未熟さを思い知る。束の間の息抜きを楽しんだ夏祭りの夜に、駐在所の警官から電話が。それは竹藪で見つかった身元不明の死体を検死してほしいという依頼だった___。現役外科医が生と死の現場をリアルに描く、シリーズ第6弾。

 

 

読み終わって★★★。
シリーズ1~5は読んではおらず、いきなり6からスタート。こちらも著者は現役外科医さん。分業で選んだ診療科だけに特化する今の医療現場で学んできた研修医が、少しずつ成長していくが、ベテラン医師との二人体制に、とりあえずは安心して読み進めることができた。

 

●「アンの娘リラ」赤毛のアンシリーズ8 松本侑子新訳
アン48歳、第一次大戦が始まり息子3人が兵隊として欧州の戦場へ。出征を見送り、激戦が報じられる不安な日々、赤十字の活動をして、家族の無事を祈る。そして悲劇、感涙の復員。アンの娘リラの視点で描く戦争と銃後の暮らし、リラの成長と甘い恋。日本初の全文訳・訳註付アン・シリーズ完結の第」8巻。地図と写真入り。

 

 

読み終わって★★★★★。
「赤毛のアン」シリーズは、19世紀のアン・シャーリーの誕生と少女時代から、20世紀のアン・ブライス50代まで、半世紀を超える女性の生涯とカナダの激動の時代を描いた壮大な小説。
私の中では村岡花子訳が不動の1位だが、今回買い揃えた松本侑子さん全文訳は、村岡さんが本に残せなかった部分も全て掲載されており、分かりやすい訳、多くのページを割いた訳註など、ファンには垂涎の新訳だと思う。。
村岡さん訳の本はもうボロボロ、しかも変色してしまっているが、「私の本棚」の一等地に静かに鎮座している。

 

コメント (8)
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