木陰の椅子

「シニア夫婦二人暮らしのつれづれ」から「一人ぼっちのつれづれ」に。明日も良い日にするために頑張りたいなと思います。

窓の明かり

2023-03-25 | 一人になって

我が家の周りは、2世代3世代同居か、高齢夫婦二人でもすぐ隣に子供一家がいるかで、高齢者一人暮らしというのはほとんどない。
近所同士の立ち話はあまり見かけないし、隣人であっても姿を見かけることがほとんどない。3代替わってようやく地元民なんてことを聞いたことがあるが、ここに来て22年の私など論外、夫の死後「いつ東京へ帰るの?」とさえ尋ねられた始末。

 

 

そんな環境もあるのか、1人暮らしになった私を、近所の方々がなにかと気遣ってくれているなんて考えたこともなく、周りが畑とはいえ隣家もそこそこあるから、夕方になっても電気がつかない、雨戸が開かない、姿が見えない…と、心配をかけていたことなど知るすべもなく、今頃になってようやく知ることとなった。
思い返せば、今までは目礼だけで通り過ぎていた人たちが、立ち止まって二言三言と話していってくれたり、狭い狭い交流の中で、ライン友達が2人も増えている。

 

 

2枚の畑を挟んだ向こうに、新築の立派な家が建ってから15~16年経つ。
我が家側から見える2階は子供部屋のようで、左側にはピンクのカーテン、右はグリーンのカーテンがかけられているが、その部屋に明かりが付いたことはない。
毎年5月には鯉のぼりが立てられ、鯉や子供の名前が書かれた幟旗が風にたなびく。それから察するに女の子がいるのは分かっていたから、他に男の子二人がいるお宅かと思われた。

昨年秋頃からピンクの部屋に明かりがつくようにり、お姉ちゃんが成長して自分の部屋に居るようになったんだと、他所のお子ながらその成長を感じた。
先月あたりからは、グリーンの部屋にも明かりがつくようになり、そして数日前には、そのお宅の末っ子君らしき男の子から「こんにちは!」と大きな声で挨拶される。

 

 

居間の真正面に見える、向こうの家の窓の明かりが優しい。
カーテンの向こうの、少女と少年の成長を透かし見る明かりが嬉しい。
あの明かりが成長の証なら、我が家の明かりは「変わりないですよ」の証。
きちんと生活して心配をかけないようにしなくては……そんなことを思いながら、朝から雨降りのうす暗い今日は、早めに居間の明かりをつけた。

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3年ぶりのノーマスク

2023-03-24 | ボランティア活動

先日の「東日本大震災追悼法要と朗読劇」では、2日前のリハーサル時、「聞いてくださる方々との距離が離れていますし、皆さんもマスクをしたままでは辛いでしょう」とお寺側から言ってくださり、ノーマスクでの上演となった。

 

 

ノーマスクでステージに立つ…瞬間、全員が良かったぁと思ったが、いざ当日になると顔を晒すのは3年ぶりのことに、どうにも気恥ずかしさが勝り、「え~~、どうしよう!」、「恥ずかしいからマスクしようよ」とか、「口紅つけなくちゃ」「古いファンデーションしかない」とか、揃って慌てだした。

この3年間、化粧も気にせず、顔の3分の2を覆って過ごしてきたわけだから、たとえ老人と区分けされる年齢になっていても、いや、なっているからこそかな? 「それなりに」よりも、「より爽やかに」「より健やかに」見せたい思いは強かったから。
しかし、音楽が流れ朗読劇がスタートすると、そんな躊躇は瞬時に吹っ飛び、それぞれの役割に入り込んでいった。

 

 

じゃ私は?
この演目「風のでんわ」では、役の割り振りはなく、グループ会長として最初と最後の挨拶、そして頻繁に使われる音楽操作の担当した。
既に削除されたYouTubeでは、緊張から引きつった顔での挨拶の様子が映っていた。
今月いっぱいで会長任務が終わる私にとって、この日の挨拶は最後だった。もう少しスマートに喋れたら良かったのに…。
ま、そんなのはいっかぁ!

 

 

朗読劇スタート1冊目の本として、今では我々グループの代表作となっている「風のでんわ」。
8年前、朗読を引き立てるための音楽を、夥しい数の手持ちのCDの中からセレクトし、重要な音となる「山の上に置かれた1台の電話の音」を探し回った日々が蘇る。
これからの上演時も、この本については隅っこの方で音楽を操作することになるだろうが、思い入れがある本だけに、新会長のもと、ずっと頑張っていけたら嬉しいな。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

つかの間のYouTube

2023-03-19 | ボランティア活動

3月11日。
ご縁のできたお寺で開催の「東日本大震災13回忌法要と朗読の会」に参加した。
法要~住職のお話に続き、我々は紙芝居で「野ばら」、朗読劇で「かぜのでんわ」の2冊を、童話という形ながらも、自然の摂理・生命のはかなさ・戦争の愚かさなどを、わずかでも感じ取ってもらえたらとの思いで上演した。
その思いが通じて様々な嬉しい感想をいただいた、が……。

 

 

この様子をお寺の方が撮影し、とりあえずは関係者だけが見られる形でユーチューブにアップして下さったのだが、著作権の話になり、事後許諾申請となってしまったが「かぜのでんわ」出版の「金の星社」に申請書の提出をした。

久しぶりの、しかも今まで上演したことがない会場とあって、リハーサルなどであたふたしているうちに、本当なら真っ先に考えなくてはならない事前の使用許可申請が頭からすっぽり抜けてしまっていたのだ。

 

 

返信には2週間ほどかかると書かれていたが、翌日に届いたメールを読むと、

入場料や謝礼がなく、拡大映写もない朗読で、
絵本を手に持って対面での読み聞かせについては
著作権利者の承諾なく利用出来るが、
今回、謝礼が発生しており(お車代を頂いた)、
既にYouTubeで配信されているとのことで、
事後報告という形で著作権利者様へ諾否の伺いをする

YouTubeについては関係者のみの公開ということなので、
1週間限定であれば作品使用料も無料にてお伺いしようと思っている。
8日以上の公開ということであれば、作品使用料の用意をお願いするか、
朗読部分の削除をお願いしたい。
開催日直後でYouTubeで公開されているようだったら、
18日までとなるので注意を。

とあった。

 

 

市からの少しの補助と、各自が会費を払って運営しているボラグループに、作品使用料を支払える余裕はないので、お寺にお願いして、昨日18日に削除された。
お寺には本当に迷惑をおかけしてしまったが、YouTubeアップは、どちらかというと私たちの朗読を紹介したいとのお気持ちが強かったようで、反対に謝られてしまった。
地元にしっかりと根付いているお寺さんで、子供達や若い人たちの集まりも多いという。これから他の本の朗読も是非、と言ってくださった。
今回はこういう結果になったが、嬉しいご縁ができたことを喜びたい。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

My菜園の道具小屋、修復終了!

2023-03-15 | My菜園

日曜日に兄夫婦と妹が東京からやってきて、無残なことになっていた畑のビニール囲いの道具小屋を修理してくれた。
やる気だけはあっても、あとどれくらい続けられるか。
3~4年? それとも近々ギブアップ?
それに借りている畑だから、しっかりしたものは設置できない。
そんな、なんとも心もとない現状だから、お金はかけられない。
もともとこの小屋、トマト用の雨よけ支柱を使っている、超簡易だし…。

ということで、私は物置や濡れ縁の下をひっかきまわして資材集め。
兄と妹が実際の作業。
あたりの畑はいずれも春夏野菜の準備が始まっており、数日前など砂嵐状態だったが、この日は有難いことにポカポカと暖かく、そして無風の作業日和だった。

あれが欲しい、こんなのないか?
ちょっと待ってて、探してくるからぁ!
これでどう?
さぁ、ここどうするぅ!

何しろかき集めて直そうというのだから、なんとも慌ただしい。

 

 

それでも、傾きが修正され、有り合わせの物のみで何一つ部材を購入することもなく、しっかりとした道具小屋に蘇った。

ただ一人離れて住み、しかも一人ぼっちになってしまった妹を、姉を、気にかけてくれる兄姉妹の存在は大きく頼もしい。
姉も兄も弟も妹もいる私って、すごく得している。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草木萌動…草木が芽吹き始める

2023-03-04 | つれづれに

3月になった。

時々ページをめくる「イラストで楽しむ日本の七十二侯」によれば、季節は春、二十四節気では雨水の末候(新暦2月28日~3月4日頃)で、七十二候のうちの第六候・草木萌動(そうもくほうどうす)、「草木が芽吹き始める」という意味とか。

僅かの変化に喜んだりガッカリしたり、年齢を加えるほどにこの季節が待ち遠しくて、しかも大好きになってきている。
そんな気持ちからか、この本を開くのは、春の兆しが見え隠れする時期が多い。

 

 

カレンダーも1枚めくった。
自室は生命保険会社からの頂き物でヒヤシンスの画。
気に入っているが、あまり見ることはない。

 

 

寝室は医療保険会社からの頂き物。
これもあまり見ることがない、というか、この部屋にカレンダーは必要ないんじゃないかな。

 

 

居間で私が座る位置からの対面に下げているのは、字が大きくはっきりした数字だけのもの。

 

 

その倍以上のサイズで、数字だけのものがキッチンにも。
スケジュール他さまざまなメモがされていて、これ無くしては“あたふた”どころでは済まないし、周りに迷惑のかけっぱなしになるかもしれない。
それほどお世話になっているのに、下部の頂き先の会社名は切り取ってある。ごめんなさい。そうそう、居間のも切り取っちゃっている。

 

草木萌動

 

地虫出ず野辺の空気のほころんで

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする