ゆっくり生きる。 @芦屋市立美術博物館
いつもなら「ゆっくり生きる。」なんて言葉に惹かれはしなかった。
ここのところ色々と忙しくて、なんだかせかせかしすぎていた。
そんな時に、魔のように心に忍び込んだ言葉。「ゆっくり生きる。」
この展覧会を観に行ったからって、ゆっくり生きられるわけじゃないのに。
そんなことを考えながら、せかせかと美術館へと歩いていった。
赤崎みま、松井智惠、森口ゆたか、という三人のアーティストの作品で構成されている。
それぞれの作品のタイプは異なるのだけれども、不思議と調和している。
赤崎みまの作品は、暗闇に浮かび上がる葡萄やオリーブや蓮の写真。
美しい生命を放つ果物や花。それはまるで光のようだ。
真の暗闇など無いのだと教えてくれるような。
他にも水晶や、燐光のように青く光る枯れた花の作品もあった。
森口ゆたかの作品は、<LINK>という映像作品。
二本の糸が、よじれたり、絡んだり、結ばれたり、ほどけたりする映像。
靴を脱いでビーズクッションに座って、ぼんやりと眺める。
見ているのは糸なのに、何だか人の関係みたいに見えてくる。
こうやって人間も、触れ合ったり、強く結ばれたり、するりとほどけたりしている。
松井智惠の作品はハイジをモチーフにしたインスタレーション。
やわらかな色彩の水彩がが並ぶ先に、映像が流れる部屋がある。
田舎から都会に連れて来られて夢遊病になったハイジに松井智惠自身が扮している。
白いワンピースに裸足で煙草を吸うハイジの虚ろさ。
そして感情が迸るような切迫感。圧巻だった。
ただね。クララが田舎に行っても、やっぱりうまく馴染めないと思う。
忙しいとか暇だとか、そんなことじゃなくて、
ゆっくり生きるとか、抜きにして、
気持ちが満たされるような展覧会だった。
いつもなら「ゆっくり生きる。」なんて言葉に惹かれはしなかった。
ここのところ色々と忙しくて、なんだかせかせかしすぎていた。
そんな時に、魔のように心に忍び込んだ言葉。「ゆっくり生きる。」
この展覧会を観に行ったからって、ゆっくり生きられるわけじゃないのに。
そんなことを考えながら、せかせかと美術館へと歩いていった。
赤崎みま、松井智惠、森口ゆたか、という三人のアーティストの作品で構成されている。
それぞれの作品のタイプは異なるのだけれども、不思議と調和している。
赤崎みまの作品は、暗闇に浮かび上がる葡萄やオリーブや蓮の写真。
美しい生命を放つ果物や花。それはまるで光のようだ。
真の暗闇など無いのだと教えてくれるような。
他にも水晶や、燐光のように青く光る枯れた花の作品もあった。
森口ゆたかの作品は、<LINK>という映像作品。
二本の糸が、よじれたり、絡んだり、結ばれたり、ほどけたりする映像。
靴を脱いでビーズクッションに座って、ぼんやりと眺める。
見ているのは糸なのに、何だか人の関係みたいに見えてくる。
こうやって人間も、触れ合ったり、強く結ばれたり、するりとほどけたりしている。
松井智惠の作品はハイジをモチーフにしたインスタレーション。
やわらかな色彩の水彩がが並ぶ先に、映像が流れる部屋がある。
田舎から都会に連れて来られて夢遊病になったハイジに松井智惠自身が扮している。
白いワンピースに裸足で煙草を吸うハイジの虚ろさ。
そして感情が迸るような切迫感。圧巻だった。
ただね。クララが田舎に行っても、やっぱりうまく馴染めないと思う。
忙しいとか暇だとか、そんなことじゃなくて、
ゆっくり生きるとか、抜きにして、
気持ちが満たされるような展覧会だった。