痴人の愛 谷崎潤一郎著 新潮社
小学生の頃、国語で細雪の作者は谷崎潤一郎と習った。
塾の先生が、「まだ谷崎潤一郎は読まない方が良い」と言った。
天の邪鬼な私にしてはめずらしくその言葉を守った。
守って良かったと思った。
このタイトルの痴人とは誰の事なんだろうか。
ナオミという恐ろしい悪女にのめり込み生活もまともできなくなってしまう譲治のこと?
それとも言いなりになる譲治を良い事に知性や道徳のかけらもなく本能的に生きているナオミのこと?
どちらでも良い事だけど。
堕ちれば堕ちる程ナオミは輝き西洋化していく。
西洋的なものにいじけた感情と憧れを抱き、盲目的に西洋的なものにひれ伏してしまう譲治の姿は今の日本でもめずらしくないと思う。
フェティシズム、マゾヒズム、サディズム、あらゆる形で煮詰まったエロティシズムを身に纏い、どこまでも堕ち続ける空虚な物語だった。
小学生の頃、国語で細雪の作者は谷崎潤一郎と習った。
塾の先生が、「まだ谷崎潤一郎は読まない方が良い」と言った。
天の邪鬼な私にしてはめずらしくその言葉を守った。
守って良かったと思った。
このタイトルの痴人とは誰の事なんだろうか。
ナオミという恐ろしい悪女にのめり込み生活もまともできなくなってしまう譲治のこと?
それとも言いなりになる譲治を良い事に知性や道徳のかけらもなく本能的に生きているナオミのこと?
どちらでも良い事だけど。
堕ちれば堕ちる程ナオミは輝き西洋化していく。
西洋的なものにいじけた感情と憧れを抱き、盲目的に西洋的なものにひれ伏してしまう譲治の姿は今の日本でもめずらしくないと思う。
フェティシズム、マゾヒズム、サディズム、あらゆる形で煮詰まったエロティシズムを身に纏い、どこまでも堕ち続ける空虚な物語だった。