中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

土佐でモグラ叩き、の巻

2008-02-20 17:48:04 | Weblog
 快晴の安芸で行われた阪神のキャンプ初となる紅白戦。何やら、一番ハッスルしたのは、新助っ人のフォードだったとか。右、中、左に打ち分ける3安打で、実戦派を大いにアピールしたらしい。「えっ、実際に試合を見たんじゃないの?」と突っ込む読者のみなさん、申し訳ない。実は、見とらんのですわ。絶好の野球観戦日和にもかかわらず、何をしていたかというと、現地休みのようなものをいただいて、少し近場のゴルフ場まで「モグラ叩き」に行ってたわけです。長い長いキャンプ取材の合間には、こんな日があってもいいでしょ。

 でかけた先は、阪神1軍宿舎からほど近い「土佐カントリークラブ」。クラブハウスから外に視線を落とすと、広大な太平洋が一望できる。この日はまたキラキラと輝いていた。真っ青な土佐の海。風もほとんどなく、気温も適度で気持ちいい。コースもそこそこ広く、爽快感がある。これでスコアさえよかったら申し分ないのだが、そうもいかないのがこのスポーツ。こん身の力を込めて打った球は、どこかのイージス艦みたいに制御不能。あっちにピューン、そこにドテッ‼ご主人さまの意志などお構いなしに、暴れ回るのである。あれだけ叩けば、土佐のモグラも怖くて顔を出せまい。どうだ、参ったか!

 スコアは書かない。皆さんの想像にお任せします。そんなこんなのプレーが終わり、クラブハウスまで戻ると、大阪・北陽高校の元野球部監督で、阪神・岡田監督の恩師である松岡英孝さんが来られていた。出身が高知で、春夏の甲子園期間中を除けば、大半がこちらで暮らしているという。その松岡さんが理事をしているのが、この土佐カントリーだった。「みなさん、高知に来られたおりにはまたここでプレーしてくださいよ」。70歳とは思えない元監督のパワーに触れ、こちらもスコアなど忘れて元気をいただいた。またモグラを叩きたいと思います。

 その松岡さんが、今年の岡田阪神を心配していた。「ピッチャーが少し弱い感じがするんで…。何とか2位、もしくは3位まで入ってもらわんとねえ。4位では寂しいから。何とかねえ」。教え子を気遣うのはよくわかるが、大丈夫ですよ。普通にやれば、3位以上にはなりますから…。21日には、グラウンドに岡田監督を訪ねて激励するという。パワーを指揮官に注入してやって下さい。頼みますわ。