中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

フォードってのは…

2008-02-22 18:46:12 | Weblog
 一体、どないなったんや?やる気がないのか、もう日本のキャンプに飽きたのか、疲れたからちょっと休んでいるだけなのか。阪神の新助っ人・フォードさん。この日も、安芸のグラウンドにヤツの姿はなかった。前日から「右ひざの違和感」でお休み中なのだが、本当にそうなのか。2日前の紅白戦で3安打を放ち、株をグイッと上げた矢先の“連休”だけに、どうスキッとしない。関係者にそれとなく聞いても、ムニャムニャと言葉を濁すばかり。何なんだろうねえ、全く。

 いろんな球団のいろんな助っ人をこれまで見てきたが、フォードのようなタイプはおよそ知らない。来日当初から、あの白い顔とにやけたような笑いに“違和感”を抱いていたのだが、人は外見だけで判断してはならん、と思い、とやかく言うのを避けてきた。今もそう思う。キャンプを見ただけでは、その選手の本質はわかるはずもない。今はダメでもオープン戦から公式戦にかけて変ぼうするタイプの選手もいる。だが、ルーはちょっとわからない。このおっさん記者の引き出しをもってしても、判断がつかない。

 入団時の触れ込みが「ピート・ローズばりのガッツを持つファイター」ではなかったか。フェンスを恐れない外野守備も、彼の謳いの一つだったように思う。元気のいいヤツ、と思っていたのに、沖縄・宜野座のキャンプでは「疲労」で休むありさま。疲れが原因で練習を休むファイターなど、聞いたことも見たこともない。昨年末のデイリースポーツ紙上で「決して過大な期待をするべからず」と書いたことがあったが、この現状は期待をするもなにも、その以前の問題なのだから全くお話にすらならない。
 
 この罵詈雑言が、彼の眠れるガッツを目覚させることにならないか。今後、もしオープン戦などで打ったりしても、本番が始まるまで、知らんぷりを決め込もう。大きく取り上げるのは、公式戦に入ってからでいい。とは言っても、実際は無理なんだけど…。

 ルーの話はここまで。この日、2軍が先にキャンプを打ち上げ、帰阪した。もう少し大社1巡目の白仁田を見たかったな。ブルペンでチラッと見たとき、身体の細さが目についた。下半身が他の投手に比べてまだまだ細い。本紙評論家・小山正明氏が「球離れが遅くていい」と賞していたように、素材はいいのだ。基本的な体力さえつけば、面白い投手になる。3、4カ月後、彼がどうなっているか。楽しみだ。その頃のルーは…。日本にいるかなあ。