中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

ひげを剃ったラミちゃん

2008-01-22 18:32:48 | Weblog
 阪神・下柳の残留が正式に決まった。FA宣言してから、2カ月半以上を要してようやくケリがついた。詳しい事情、本人の気持ちなどは、本紙精鋭トラ番たちが取材した本紙の原稿を熟読してもらいたい。23日付けのデイリースポーツにその辺は詳しく載っておりますから…。ま、これは規定の路線。一時、メジャー云々が言われたことがあったが、本人の気持ちは一貫して「残留」だったと思われる。

 個人的な思いを言えば、下柳にチームを去ってもらった方が若い投手陣が活性化してよかった。別に、下柳を中傷する気などサラサラないし、嫌いでも何でもない。「先発の柱がいない」という現状のチームだからこそ、唯一先発ローテを守りきったベテラン左腕には、このFA宣言を機に、他に移ってもらいたかった。これでまた下柳に頼る。安藤や福原、能見、杉山が頑張ればいいが、もし去年のような事態になれば“不惑の左腕”に頼らざるをえなくなる。

 この話はここまで。他の球団でちょっと関心を持ったのが、21日に来日した巨人・ラミレスのこと。巨人でも相変わらずあのパフォーマンスをやるらしい。結構じゃないか。このおっさん記者も、ラミちゃんの「瞬間芸」は大好きだった。おらが阪神がナンボ打たれまくっても、あの選手だけは憎めなかった。むしろ、打たれた後の芸が楽しみでさえあった。今年はどんなことをしてくれるのか。今からワクワクする。しかし、だ。来日した彼の姿を見て、何かが足りんと思ったら、ひげがなかった。きれいさっぱり剃り落としたらしい。

 小笠原が日本ハムから巨人に移った際、トレードマークだったひげを剃ってしまった。あのときもガッカリしたが、今度もだ。「巨人軍は紳士たれ!」なんて言葉は今や死語に等しい。球団そのものがリーグで大暴れしているのに、選手にそれを押しつけるなど、ちゃんちゃらおかしい。個性をどう生かし、伸ばすかという時代だ。サッカー界を見てみろ。メジャーを見てみろ(ヤンキースだけは違うらしいが…)。ひげを剃ったラミちゃんを見て、またあの個性が「G」のマークに埋没していく気がした。

 しかし、ちゃん付けで呼ばれる外国人選手も珍しい。打ちまくって巨人がバカ勝ちするのは嫌だけど、ラミレスには何とか活躍して、ひげを復活させてほしいな。決して「いい子」になるな!暴れるだけ暴れて、あの絶対君主にギャフンと言わせてくれ。…と言っても無理だわな。