中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

ああ、高校野球!

2008-07-16 21:27:40 | Weblog
 新井がついにスタメンを外れた。ついに、というか、ようやく、というか…。こ

こ数試合の状態からすれば、やっと、という感じだが、現場の岡田監督にすれば断

腸の思いだったに違いない。3番に彼がいるのといないのとでは、天と地ほどの差

がある。まして、尊敬する鉄人・金本が連続フルイニング出場を続けていることを

考えれば、弟分も簡単には休めない。それを考慮するあまり、岡田監督も苦しみな

がら試合に出し続けていたのだろう。だが、それも限界に来た。このおっさん記者

が思うに、一度登録を抹消してやったらいい。そのくらいの時間は仕方ない。今よ

り、今後の方が大事だからだ。

 連休を利用して、いろんなことをしている。きょうは高校野球の北大阪大会を観

てきた。仕事ではなく、休みに高校野球を観るなんて何年ぶりのことだろうか。梅

雨が開け、真夏の太陽がジリジリと頭のてっぺんを焦がす中、決してうまくない球

児の懸命なプレーを眼を凝らしてみた。場所は大阪・寝屋川。関西地方の方はご存

じの方も多いだろうが、それ以外は地名すら知らないと思う。かくいうこのおっさ

んも初めて訪れた。「何で?」と問われれば、理由はあるのだが、ここでの説明は

省く。ともかく、久々に心が洗われた。

 プロ野球を長年見ている目には、どのプレーも頼りなく、そして稚拙に見えて仕

方ない。だが、それは当然で、高校野球の99%がそんなものなのだ。北大阪大会

の2回戦2試合。ある高校の応援団(といっても部員数名だけなのだが…)が声を

枯らしてナインを応援する姿。微笑ましいではないか。そのチームは、3点のリー

ドがありながら、味方守備の失策が重なって同点においつかれ、八回裏ついに勝ち

越されて敗れた。一般的に見れば、名もない高校の1つの敗戦にすぎないが、プレ

ーした彼らにとっては、人生の1ページを彩る貴重な思い出になったはずだ。二十

数年前、我が母校も2回戦で思わぬ敗戦を喫し、高3の夏はあえなく終わった。ほ

ろ苦く、甘酸っぱい青春時代が、ほんのひととき甦ってきた感じで、頭のジリジリ

さえ心地よかった。

 我が三重の母校(宇治山田)は1回戦で散った。つまらんのう…。ある上司の母

校は4連続コールドでベスト8に進出したらしい。それがどうした!と言いたいと

ことだが、やっぱりうらやましい。ドキドキする夏。ええのう…。