中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

虎の年賀会

2008-01-07 18:32:40 | Weblog
 昨年暮れの「球団納め」は12月とは思えない大雨だったが、新年初っ端の「年賀会」もまた、雨になった。初めよければすべてよし―という言葉も冷たい雨で流されてしまった感じ。岡田阪神の5年目が、この日の空のようにならねばいいが…と、風邪の影響で全く冴(さ)えない頭をグゥワングゥワンさせながら、思ったわけであります。

 午前11時から西宮市内の球団事務所で始まったその年賀会。取材はデイリースポーツの誇る精鋭トラ番諸君に任せ、豪勢な料理を一つまみしてやろう…と目論んでいたのだが、若干出遅れたせいで、無惨にも構想はパー。大勢の職員、報道陣でごった返す会場にもぐり込むのが精一杯。南球団社長、沼沢本部長ら首脳陣に一言年賀のあいさつをしただけで、そそくさと退散してきた。酒の一杯でも、と思うには思ったものの、体調も今一つすぐれず、ほなサイナラと。そうして会場を出た瞬間、どこか見覚えのある顔にすれ違った。担当記者に「じゃあ」と言って去ってい
ったあのお方は…。そう、かつての大エース・井川だった。

 去年暮れ、本紙デイリースポーツのコラム「虎を追う」で、井川のことに少し触れた。11月に帰国していながら、古巣の球団に「帰ってきました」とのあいさつがどうしてないの、と。沼沢本部長にそのことを聞いたら「代理人からはあったよ。そのうち自身があいさつに行きますから、って言ってた」との返事だったが、それでも釈然とこなかったので、コラムでぶった斬ってやった。

 別に、井川が嫌いとかどうこうじゃない。純朴な男だと思うし、人間的にも悪くはない。ただ、一人の社会人としてどうかと、このおっさん記者は考えるのだ。世話になった人には、それなりの礼儀の仕方があろう。確かに、阪神を取り巻く我々マスコミは騒がしい。球団に来れば、いろいろ取材される。しかし、それが何だと言うのか。井川には井川なりの考えがあってのことだろうが、やはり、帰国した段階で「帰ってきました。今年は不本意な成績でしたが、来年は頑張りたいと思っています」と、自らが出向いてあいさつしてほしかった。

 年末のコラムでは「もう井川の話題はやめる」と書いた。それでも、ここで触れてしまったのは、まだ「虎の井川」という思いが少なからずあるから。でも、もう本当にこれでおしまいにする。彼のファンの皆さん、勝手に言いまくって申し訳ありません。堪忍して。

 しかし、週末はひどい目にあった。そう、競馬。今年初勝負を東西の金杯でやったが、いつも通りの撃沈。西はアドマイヤオーラ(2着)を軸に3連単をしこたま買っていたが、エイシンに届かずすべて外れ。東も3連複2頭流しの軸を間違えて惜敗。馬券は外れるは、風邪は引くわで今年も苦難のスタートだが、まあええわ。あしたを信じ、前を向く。