中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

大幅減額の桧山を想う

2008-01-28 20:46:09 | Weblog
 相変わらず冷たい日が続いている。朝6時半に叩き起こした息子2人が、気が付けばコタツの中に潜り込み、うんともすんとも言わない。「めしっ‼」と喚いてみたところで、さっぱり応答なし。最後の手段として「もうええで。勝手にしたらええ。全部片付けておくからな」とボソッとつぶやくと、これが決まって功を奏すのだ。構ってもらわないと不安になるようで、泣きながらコタツ布団をめくりあげ、食卓につくのである。ま、それだけ朝の冷え込みが辛いということ。その昔は自分だってそうだった…ように思う。

 厳しい寒さを全身で受け止めた男がいる。阪神の桧山。きょう28日、球団事務所で契約更改に臨み、限度額を超える2500万円ダウンの4000万円+出来高払いという球団提示を受け入れた。何度か下交渉を続けてのものだから、突然通告されたわけではなかっただろうが、それでも、いざ契約書に判を押す段になれば、大幅ダウンは身に染みる。去年の成績は17安打、3本塁打、13打点、打率・191。数字的にはいかんともしがたい。限度を超えた減額も、本人の了解があれば認められる。全く不本意な結果に終わったことで、桧山も腹をくくったのだろう。

 シーズンの終盤、彼と食事を共にした際、現役への強い未練を口にしていた。1打席、1球に生きる代打稼業の難しさを、酒も飲まなかったベテランは淡々と説明してくれた。「もう一度レギュラーとして4打席立ちたい。そこでもう一度勝負したい」。気持ちは十分伝わってきた。何とかもう一花を咲かせてやりたい。長期低迷時代を支えてきた38歳に、最後の光を当ててやりたい。

 大幅ダウンでもいいじゃないか。やれば戻ってくるんだから。やれなければ去ればいい。それだけのことだ。右翼のライバル・林が肩のリハビリで前半戦の復帰が微妙、新外国人・フォードも未知数だ。桜井だってわからない。桧山が右翼に返り咲く可能性は、全くのゼロではない。

 38歳と言えば、あの大阪府知事選挙で当選したタレントさんと一緒か。別にどうでもいいことだが、個人的にはあの眼鏡のにいちゃん、いや知事さんは好みじゃない。せいぜいおきばりやす、とでも言っておこうか。