占い館『たいようの館』 占い三昧の日々を報告します

占いの定義は難しい。当たる当たらないに始まり安心な要素より不安な要素のほうが多い。ぼくは占い師ではなく推命家です。

辻井信行さんとイチロー

2009年06月15日 08時23分52秒 | Weblog
遅ればせながら
クライバーンで優勝した辻井信行さん。

この人のピアノの音は、
透明で音符が空から降ってくる感じだ。

限定3曲のピアニストのぼくとしては(オイオイ)、
目で見ながら鍵盤を追い、
ゆっくり弾いてやっと曲らしきものになるのに、
88個の鍵盤の上に正確に指を置き、
自分の思う強さを調整し、
その上で自分の感情を注ぐ。

天才という表現が適切かどうかわからないが、
天才で想像を超えたピアニストだと思う。

今日の朝の番組では
リストと天使の羽を弾いていたが、
曲の素晴らしさだけではなく、弾く姿に感動する。

辻井信行さんとイチローが重なった。
ともに日本の宝物で、
この時代に一緒に生きていてよかった、
辻井さんのピアノが聴けて
イチローのプレーを見ることができて幸いだと思う。

しかし一方で、
彼らのような天才も、
失ったものもあると思う。

ピアノと野球で
人生のほとんどの時間を費やしてきたのだから、
いわば100の内95くらいはピアノ職人、野球職人だ。

ふつうの人は、
10づつくらに振り分けて
仕事や趣味、酒や世間話に至るまで
エネルギーと時間を消費させているのではないか。
それはそれで天才とは違う何かを発見しているのかもしれない。

おしなべて言えば、
人に与えられた時間と、努力することは
平等だということか。
(ぜんぜんオチになっていない)