ないちょの雑記帳

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憲法改正賛成に過半数

2006-03-06 | 政治
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憲法改正:「賛成」65%、「反対」は27% 毎日調査
 毎日新聞が実施した全国世論調査によると、憲法改正について「賛成」と答えた人は65%で「反対」は27%だった。一方、戦後日本の平和維持や国民生活の向上に現憲法が果たした役割の評価については、「役立った」とする評価派が8割に達した。

~後略~

毎日新聞 2006年3月5日 3時00分
憲法改正:「賛成」65%、「反対」は27% 毎日調査(MSNニュース)
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昨年9月の自民党が衆議院の全議席のうち過半数を取得し、憲法改正論議にもさらに弾みがついた。憲法改正論議自体は成立後からあったが、本格的に国民的な合意ができ始めたのはここ最近である。その論議の中心は、第九条の改正である。毎日新聞の調査にもあるように、憲法改正の賛否を決める一番の要因はこの第九条を改正するか否かであった。

第九条の改正に反対する理由として、「第九条の存在が、日本の軍国化に歯止めをかけており、それを改正すると日本が軍国化する」という趣旨のものである。反対に、改正することに賛成する理由として、日本を取り巻く状況に対応するため、その現実に対応するような条文改正が必要であるというものである。

第九条について私見であるが、少し考えてみたいと思う。

第九条
第一項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
第二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

この条文を素直に読めば、自衛隊の存在は憲法違反となる。また、海上保安庁の巡視艇の装備や、警察の対テロ部隊も憲法違反に当たる恐れがある。第二項の規定にある「陸海軍その他戦力は、これを保持しない」という一文に抵触すると解釈できるからである。うがった見方になるかもしれないが、先ごろあった北朝鮮の工作船を撃沈した行為は第一項に違反し、それに加えて憲法の前文にある「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とある精神に反することになる。それは北朝鮮の工作員に対し、発砲した行為は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」ということに反すると解釈できるからである。つまりは完全に条文と憲法の前文の精神を実現するためには、あくまで日本が危険にさらされても反撃する力までも封印しなれなければならないことになる。そのような解釈が成立する条文では国の安全を守ることが極めて困難になる。

小生は第九条に関しては、条文をもう一度整理して、何ができて何ができないのか瞑するような条文に変更する必要があると考えている。国家の基本的任務は国民の安全と人権を保障し、国土を保全することにある。それが国防である。国防は国家の欠くことのできない事業であり、それを放棄することは国家の怠慢である。その国家の基本的任務を遂行する手段について規定を設けるために第九条を改正するのが望ましいと思う。

いわゆる護憲派の主張について、一定理解しているつもりではあるが総じてその意見の趣旨は「危ないものを持たない」ということに尽きる。結局は国家が持つ暴走しかねない力について一切放棄するという考え方に基づくと思われる。小生は暴走する危険があっても必要な力は保持すべきだと考えている。問題は如何にその力をコントロールすることにあるのであって、放棄することでは問題の解決にならないと考えるからである。もっと暴走する力を如何にコントロールするかを議論すべきであり、不毛な神学論争に終始するべきではないと考えている。

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