地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

島の人口と人口密度から考える。

2005年05月31日 20時23分49秒 | 佐渡地理
 グラフは離島統計年報2003にある平成14年度統計による、離島の人口と人口密度の数値を元に作られている。

 北は北海道から南は沖縄までで、ある程度の規模のある島を対象としてみた。目立つのは淡路島。今や本州並びに四国との間に明石海峡大橋と、大鳴門橋という二つの橋で陸続きという面もあり、このような数値の比較対象としてはあまり適してはいないのかも知れない。参考例として見て欲しい。この島の総人口は紹介した中では最大、人口密度もこの規模の島としては大きく、新潟県全体の人口密度より高い。

 一方、人口規模が佐渡島の半分強である宮古島はここで紹介している中では人口密度は最大である。石垣島もなかなかの数値で健闘している。

 さて、佐渡を含めた東日本の島は総じて人口密度という点では大きな数値が出てこない。やはりイメージとしては「過疎」の二文字がうかぶ。ただし、人口は動くもの。自然増減と社会増減の数値を元にして、将来的な人口予測を考えると、今後各点はどのように動くかが気になる。

 島の活性化という面では、右上方向に行く事を願うであろうが、そればかりが良いと言ってよいだろうか? 屋久島、西表島などはかなり人口密度が希薄であるが、抱くイメージとしては「過疎」よりは「自然豊かな秘境」といった印象を持つ。その島のイメージは人々を引きつける力となることもあろう。

 人口に基づいて現状や将来を予測するには、現在の生産年齢人口とその将来が全人口の内、どの程度の比率を占めるかにもかかっているように思われる。そう言う意味では、佐渡に限らず島には島の個性。人を引きつける何かが欲しいところである。

下記はグラフを作成するにあたって使用した数値である。一覧は少し見づらいであろうが、ご容赦いただきたい。

島名 人口 密度
礼文島 3856 47.4
利尻島 6953 38.2
焼尻島 414 79.5
粟島 449 45.5
佐渡島 72173 84.4
淡路島 158442 267.6
壱岐・島後 18045 74.7
対馬 41016 58.9
種子島 35695 80.1
屋久島 13706 27.1
奄美大島 71827 100.9
宮古島 46377 291.6
石垣島 43302 194.6
西表島 1976 6.8

地域工房HP ケース別将来人口予測

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
佐渡の将来 (かんりにん)
2005-06-05 22:29:30
佐渡島ニュース様 こんばんは。



コメントありがとうございました。

ずいぶん乱暴な展開の記事にしてしまいました。



人口規模と人口密度から佐渡の今と、今後をどう考えるかしてみました。佐渡にとって適正な人口規模とか適正な人口密度とかを簡単に論ずることはできないと思いますが、いつも思い出すのは「身の丈に応じたありよう」です。



確かにかつては100万人超の観光客を集めるほどの島でしたが、時代の流れと共にそのような数値は無意味化してしまっているかも知れません。



むしろ気になるのは島あるいは地域としての魅力の問題かも知れません。いずれ、年齢別人口構成の面からも考えてみたいものと思っています。地域工房さんなどではかなり高度な分析がなされています。大変参考になりますが、他の離島との比較をしながら、自分なりに見ていきたいものと思っています。



良いアドバイスありましたらお願いします。



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佐渡の将来は (佐渡島ニュース)
2005-06-05 21:57:00
今の佐渡は大量導入型観光に頼りすぎて後戻りが出来なく、もがいてる状態ですね。



方向を修正しようとすれば痛みが伴うものと

覚悟しないと将来はないでしょう。



グラフは現状が分かりやすいですね。
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