□作品オフィシャルサイト 「百万円と苦虫女」
□監督・脚本 タナダユキ
□原作 タナダユキ(「百万円と苦虫女」幻冬社)
□キャスト 蒼井優、森山未來、ピエール瀧、竹財輝之介、齋藤隆成、笹野高史、嶋田久作、モロ師岡、石田太郎、キムラ緑子、矢島健一、斎藤歩、堀部圭亮、江口のりこ
■鑑賞日 7月30日(水)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
いかにも女性の視点(女性監督らしい)から描かれた映画だ。
就職浪人中の鈴子(蒼井優)は、アルバイトをしながら実家で暮らしていた。 バイト仲間とルームシェアを始めてすぐにトラブり、警察の世話に。 責められ家に居づらくなった彼女は家を出て、1ヵ所で百万円貯まったら次の場所に引っ越す。
行き掛かり上、家を飛び出したものの生活は質素、アルバイトの勤務態度も真面目。 引越し先でカーテンを縫い、自分で弁当を作り、家計簿をつけ、いまどき必須アイテムの携帯も持っていない。
反面、いわれない中傷には黙認できず言い返す強気のところもある。 中学受験を控えた弟(齋藤隆成)も学校でいじめに合い、ストーリーと並行してもう一つの関係にこの弟との関係が伏線として敷かれている。
劇中で困ったような顔で笑うと指摘されるシーンがあるが、それは結構優ちゃんの素顔でもあるのかなって気がした。 それと今回の映画で、今までは正面から左側の顔が普通だったのが、意外に右側から彼女の顔を捉えるシーンが多かったように思え、今までの優ちゃんのイメージとは違う表情をこの映画の中に観たような気がする。 それは恐らく今までの彼女の作品を観たタナダ監督がこの主人公鈴子を描き出すのに必要としていたのかもしれない。
派手なシーンもなく、ギリギリに客を飽きさせないテンポと女性ならではの視点はタナダ監督の真骨頂と言えるし、その監督の要求に決して優ちゃんは裏切らなかったのだろう。
あの手作りのカーテンはバイト先を変え、住むところを変えてもずっと同じだったし、お弁当に海苔で100の形に切って入れたりするところはさすがに女性視点だ。
桃農家のバイト先ではせがれ役の桃生産しか脳のなさそうなピエール瀧とその母親役の佐々木すみ江の中にあって、若いもののいなくなった過疎村の、それも勝手にキャンペンガールに仕立てられ、逆上したり、そのくせ世話になった農家の家族を思いやる。
世話好きの喫茶店主役の笹野高史はこの映画であまり個性は出ていなかったものの、ピエール瀧はなかなか渋い演技を見せていた。
なかでも、あの海の家でのかき氷のシーン。 実際優ちゃんは私生活でかき氷好きで、自分でもお店においてあるカキ氷機を買おうと思っていたらしいが大きいので恥ずかしくて買えなかったという。 しかしながらこの映画のシーンの練習と言う名目で(笑)大きいかき氷機を買ったらしい
店の子供を花火に連れて行った帰りにおんぶして歩くうちに、自分の弟のことを思い重ねていたんだろう。
桃のもぎ方、かき氷の作り方、なんでもないことを褒めることでバイト定着を狙う雇用者のべんちゃらはタナダ監督のバイト経験から来ていることなのかなぁ(笑)
最後に出会いと別れはエピソードとしてはあまり欲しいものではなかったが、不器用な二人の恋愛としたら、ああいうエンディングしか仕方ないのかなと思う。 森山未来を持って来たところが逆効果のようにも思えたが。
中傷された昔の同級生に立ち向かったところを弟は見て、自分に置き換えていじめっ子に立ち向かう姿と、夕暮れに二人手をつないで帰る姿に昔の兄弟の原風景を観た思いだ。
「自分探し? いや自分を探さないこと。」
好きな相手と擦れ違ってまた違う居場所を求めて旅立つその後を観てみたい。 一千万円貯まったところを(笑)
>ラストのすれ違いには賛否両論のようで。。私は揺れつつも 鈴子ちゃんの新たな旅立ちにエール!です。
なるほど^^
>↑のたいむさんも書かれてるように、爽やかで希望の持てるエンディングでした。
ああいう恋愛だから・・・かな?
ラストのすれ違いには賛否両論のようで。。
私は揺れつつも 鈴子ちゃんの新たな旅立ちにエール!です。
↑のたいむさんも書かれてるように、爽やかで希望の持てるエンディングでした。
>今度こそ、の思いを込めた新しい生活に幸あれですね。軌道にのったら東京へも行くんだろうって、その先を想像しながら、気持ち良く席を立てる作品として好きでした(^^)
いくら貯まったのかはナイショですが、その後の優ちゃんを観てみたいですね~ 弟のその後も(笑)
>好きな相手と擦れ違ってまた違う居場所を求めて旅立つその後を観てみたい
今度こそ、の思いを込めた新しい生活に幸あれですね。軌道にのったら東京へも行くんだろうって、その先を想像しながら、気持ち良く席を立てる作品として好きでした(^^)
>映画ブロガーさんには蒼井優ちゃんのファンが多いような気がします。
そうですよね~^^ オダジョーが女性陣にファンが多いように(笑)
>美人とかアイドルとかとはまた別の不思議な魅力のある人ですよね。
そこがまたいいんですよね~
優ちゃんとあおいちゃんははずせません^^
>そうですか、かき氷は練習の賜物だったんですね~。
恥ずかしげに語っていましたが、実は役になりきるための努力だったのかもしれませんね^^
美人とかアイドルとかとはまた別の不思議な魅力のある人ですよね。
若手の中では一番【女優】だと思います。
そうですか、かき氷は練習の賜物だったんですね~。
>生の優ちゃんは本当に可愛かったですよ。
おっと、いいですね~♪ 生優ちゃん!
>桃のシーンは福島県でやったみたいで、方言を聞いても全く違和感がありませんでした。
そうだったんですか^^
>あの兄弟愛は本当に良かったです。ハッピーエンドじゃないのもアリだなぁと思いました。
なるほど^^
>私100万円貯めた事すらないデス。
あらら、じゃあ今度チャレンジしてみられたらいかがですか(笑)?
この映画はいつも行きつけの宮城県の映画館に
舞台挨拶に優ちゃんが来たので行きました。
生の優ちゃんは本当に可愛かったですよ。
桃のシーンは福島県でやったみたいで、
方言を聞いても全く違和感がありませんでした。
あの兄弟愛は本当に良かったです。
ハッピーエンドじゃないのもアリだなぁと
思いました。
私100万円貯めた事すらないデス。
>タナダ監督は蒼井優ちゃんの等身大の魅力を生かしながら、新たな角度から優ちゃんの魅力を引き出そうとしていたのでしょうね。(*^-^*
そこが女性監督の柔らかな視点なのでしょうね!
優ちゃんの新たな表情が見れて良かった作品です^^
トラックバックありがとうです。(*^-^*
>今までは正面から左側の顔が普通だったのが、意外に右側から彼女の顔を捉えるシーンが多かったように思え
タナダ監督は蒼井優ちゃんの等身大の魅力を生かしながら、
新たな角度から優ちゃんの魅力を引き出そうとしていたのでしょうね。(*^-^*
>監督、ヒロイン、音楽、の三人は福岡繋がりですね。これから目が離せないという3人です。次作が待ち遠しい。
ホント、そうですね^^
>タナダユキさんの「タカダワタル的」観たいんですが。
先日CSでやっているのをチェックして観ました^^
>蒼井優さんあちこち出ているけど今観てるDVDは「クワイエットルームにようこそ」です。おもしろいですねぇ。
なるほど^^ 僕は未見なんですけどね(汗)
監督、ヒロイン、音楽、の三人は福岡繋がりですね。
これから目が離せないという3人です。
次作が待ち遠しい。
タナダユキさんの「タカダワタル的」観たいんですが。
蒼井優さんあちこち出ているけど
今観てるDVDは「クワイエットルームにようこそ」です。
おもしろいですねぇ。
>若い!! って思いました(笑) この映画。若いからこそできること。うらやましいなあと、ちょっと彼らがまぶしく見えました。
たしかにそうですよね~^^
若い頃は彼女と同じバイトの旅をしたかったですが、結構固定したバイトで大学時代を過ごしちゃいました(笑)
若いからこそできること。うらやましいなあと、ちょっと彼らがまぶしく見えました。
>困った顔して笑う、いやをいやと言えない。
・・・っていうキャラ設定のわりにはずいぶんハッキリ自己主張できてた気がしますが。
もともと自己主張の強い主人公の設定が、それを隠しながら旅をしてましたからね(笑)
>笑ってごまかすのはキツイこと言いたくない処世術でしょ? やんわり逃げられるもんならそうしたい。
言わずにすむもんなら衝突したくない。
おっと、○○ヤの実体験的感想ですか(笑)?
>彼のファンなんでいいように解釈して(!) オチがそのとおりでよかったんですが、ハッピーエンドになってほしい気持ち半分あるにはあったんですが
あの話はあそこでおちついちゃいけない気がして
あれがベストエンドだったんでしょうね・・・。
そうですね~
これも時間を見つけて監督自身の原作を読んでみたいですね~ 自身の脚本ですからそう変わらない気もするのですが(笑)
>素顔かどうかは分かりませんが、cyazさん同様監督さんもそう優ちゃんを見ていたそうですね。
やっぱ狙っていたんですかね(笑)
でも優ちゃんの新しい一面を見たような気がしました^^
>大きなカキ氷の機械欲しいですね~♪ いっぱい練習して食べたのかなぁ?( ´艸`)
映画がクランクアップしてからのほうが、彼女は美味しいかき氷が食べれたでしょうね(笑)
昔、うちにも中ぐらいのかき氷器がありました! 手動でしたけどね(笑)
いやをいやと言えない。
・・・っていうキャラ設定のわりには
ずいぶんハッキリ自己主張できてた気がしますが。
笑ってごまかすのは
キツイこと言いたくない処世術でしょ?
やんわり逃げられるもんならそうしたい。
言わずにすむもんなら衝突したくない。
でも内心そんなもん絶対イヤじゃ。(爆)
そんなこと日常山盛りありますがな。
B型ですし(いやそれだけじゃないですけど)
彼女に限らず、恋愛はなおさらうまくいかない。
ただ、ああいうやり方じゃ
愛は伝わらないで。
彼のファンなんでいいように解釈して(!)
オチがそのとおりでよかったんですが、
ハッピーエンドになってほしい気持ち半分
あるにはあったんですが
あの話はあそこでおちついちゃいけない気がして
あれがベストエンドだったんでしょうね・・・。
cyazさん同様監督さんもそう優ちゃんを見ていたそうですね。
大きなカキ氷の機械欲しいですね~♪
いっぱい練習して食べたのかなぁ?( ´艸`)