□作品オフィシャルサイト 「8月の家族たち」
□監督 ジョン・ウェルズ
□脚本・原作 トレイシー・レッツ
□キャスト メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー、
クリス・クーパー、 アビゲイル・ブレスリン、ベネディクト・カンバーバッチ
■鑑賞日 4月27日(日)
■劇場 109CINEMAS川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
傍目に平穏そうな家族にも、その家族しかわからないこと、数十年一緒に生活して
来ても隠し通された事実があるもの。 それが、ある8月の暑い日に父親が失踪し、
その理由が自殺だったこと。 そこで滅多に顔を合わせない三姉妹がオクラホマの
実家に集まる。 長女のバーバラ(ジュリア・ロバーツ)は反抗期の娘ジーン
(アビゲイル・ブレスリン)に手を焼き、夫のビル(ユアン・マクレガー)との関係にも
問題を抱えていた。 自由奔放な三女カレン(ジュリエット・ルイス)は怪しげな
婚約者スティーブ(ダーモット・マローニー)を同伴し、ひとり地元に残る次女アイビー
(ジュリアンヌ・ニコルソン)はいまだに独身のまま。 そんな娘たちを迎えた母
バイオレット(メリル・ストリープ)はガンで闘病中ながら、相変わらずの歯に衣
着せぬ毒舌ぶりで、いつしか家族の間に不穏な空気が。
そもそも舞台(群像)劇だったようだが、それにしてもこれだけのメンツを揃えて
結構期待感モリモリだったけど、朝8:55の回から観るにはちょっと重かったかな(笑)
父親の失踪と死、癌の母親と娘たちの愛憎劇。 そこには長年秘密にされていた
幾つかの夫婦間の出来事、不貞、また血族恋愛等々、ちょっとドロドロした匂いが
スクリーン一杯に広がる。 誰しもがそれぞれに悩みを持ち、しかも大黒柱の父を
失い、更に勝手で口達者な母は癌。 娘たちが尽くそうとしても薬漬けの状態で
まともに受け答えも出来ない。 暑いオクラホマの土地で、気分転換をできない
まま、異常な雰囲気は増幅する。
個々の女優たちの演技は素晴らしいが、それが互いの腹に溜まったものの
ぶつけ合いでは、やはり映画的ではない独特の色を持っていたようだ。
ジュリエット・ルイスは久しぶりにスクリーンで観たが、少々老けたものの相変わらず
身勝手な役柄がピッタシ。 軸にとなるメリル・ストリープのあのセリフの多さには
正直オスカー女優の維持が見え隠れしていた。 ジュリア・ロバーツにしてもしかり。
ベネディクト・カンバーバッチはここのところチョイ役であちこちでているが、最後で
息子のために自らの長年の結婚生活にピリウドを打つべく、妻に引導を渡そうと
するクリス・クーパーの迫力ある演技は凄い。
ジュリア・ロバーツが出ているので、勝手に『マグノリアの花たち』的映画だと
思っていたのが間違いだった。
こんな家族の秘密があったらホント怖いなぁ・・・。
>いくらガンでも抗がん剤や精神安定剤やら何やらで何種類もの薬を飲みまくるとは・・・
日本ではあまりないですが、やはり向こうは薬や
サプリに頼る傾向がありますね。
>このおじさんには 個人的に敬意を表したい。
妻のことはべつとして 義理の姉ヴァイオレットとは絶縁を勧めたいです。 性格の悪さが 伝染病みたいにうつる前にね(笑)
たしかに(笑)
>そのネイティブの血を引く家政婦がバイオレットとって最後の砦とは・・・
仰る通りで(笑)
>とうとう長女までも穴に落としてしまった・・・
ああいう状況下におかれてない人間が言うのもなんですが、
でもある種、認知症の両親の世話をしていた自分には、
少しだけ理解できる部分もありました。
>ベネディクト・カンバーバッチはここのところチョイ役であちこちでているが、最後で
息子のために自らの長年の結婚生活にピリウドを打つべく、妻に引導を渡そうと
するクリス・クーパーの迫力ある演技は凄い。
このおじさんが一番まともな人でした。
このおじさんには 個人的に敬意を表したい。
妻のことはべつとして 義理の姉ヴァイオレットとは絶縁を勧めたいです。 性格の悪さが 伝染病みたいにうつる前にね(笑)
バイオレットには、亡き夫が託した家政婦さんだけが残ったが・・・。
これが最後の皮肉 ネイティブアメリカンを嫌ってたのに そのネイティブの血を引く家政婦がバイオレットとって最後の砦とは・・・
まるで ビリヤード台の手玉のごとく的球を次々と穴に落としていって とうとう長女までも穴に落としてしまった・・・
もう ヴァイレット一族は自分しかいない今 この家政婦さんまで邪険にあつかって去られたら もう拠り所の”砦”はなくなるよ。