6月20日に「再燃するか首都機能移転問題」という記事を書きましたが、7月1日の東京都知事と大阪府知事との会談で、「大阪の副首都化」ということで意見が一致したそうです。
橋本府知事が提案している「大阪都」には異議があったようですし、まだ具体的な内容は出てきてないみたいですが、こうした動きを受けて次第に流れが作られていくのだろうと思います。
それと、大阪だけでなく、愛知県知事も名古屋を中心とした「中京都」構想を掲げているので、その辺との折り合いもあるのかなーと思います。
いずれにせよ、東京を囲む関東一帯への一極集中という現在のあり方は見直されるべき時期に来ています。今回の福島原発事故による関東地域への放射能汚染を考えても、また、大きな災害に見舞われた時を想定しても、一箇所に国の重要機関が寄り集まっているのは危ういものです。
今回の会談でも、副都市として首都の機能をバックアップするという目的で意見が一致しているように、そろそろ分散型の社会へと移行していくことを真剣に考える時が来ているのでしょう。
いまだ東日本大震災による国難は続いていますが、日に日に国民の政治家への不信は募るばかり。市民レベルでの活動で、個人として直接的な働きかけをしていく人が増えているのもそうした分散型あるいは共生型の兆候の表れなのかもしれません。
現状を見ると、国と民間では何より実行速度が違います。
人命に関わる状況では、迅速な情報収集と明確な決断とが重要ですが、今の国の対応の遅さは何たることか。目に余るものがあります。
国の所要機能が各所へバックアップされて、それぞれの地で機敏に反応できるようになれば、規模は小さくとも素早く事に当たれるようになるでしょう。もちろん、それは災害時だけでなく、様々な面においてです。
ただし、機能移転することでの問題点もまた数多く指摘されています。そうしたメリットとデメリットを比較して、よりよい案を考えていくことが求められていると思います。
以下に、国土交通傷の「国会など移転ホームページ」より、そうしたことを考える参考資料を紹介します。(ただ少し資料的には古いかも。これらが書かれた時期と、東日本大震災が起きた今とでは事情が違ってきている面も多いかと。それに、何より時代の流れも変わってきている。)
「東京都との比較考量に関する主要論点」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます