昨日の記事で上手くいくように願っていた「もんじゅ」の事故処理でしたが、23日の夜から作業が行われ、24日の朝方に終了したようです。
これで再稼動への足掛かりが整ったと原発関係者は考え、今秋にも復旧させたいとの思いを抱いているとのことですが、近隣に住む県民や市民は、そんな流れを容易く受領できるわけもないだろうと思います。
これだけ国民感情として原発に反対する動きが出てきているのに、なぜそこまで稼動にこだわるのか。過去、高速増殖炉での運転成功はないにも関わらず、危険を度外視してでも進めようとする、その真意とは何なのでしょうか。
それに、この引き抜き作業の裏で、ほとんど報道されていない「責任者の自殺問題」。
配慮すべき点があるのは分かりますが、こういう深刻な問題を蚊帳の外に置いて、落下した装置が回収できたから早急に稼動に向けて動き出します、なんて、あまりにも都合が良すぎるのではありませんか。
そもそも、この「もんじゅ」や「常陽」や「福島」や、(ニュースにもされていない)トラブルで停止している他の原発の維持のために、一体全体、どれだけの国民のお金が無駄に使われているのか、正確なところはわかりませんが、例えば「もんじゅ」だけでも次のようなことが言われています。
「高速増殖炉「もんじゅ」、開発費用総額は2.4兆円、維持費だけでも年間500億円、生み出した電気はゼロ」
「もんじゅの維持費は1日5500万円」
今すぐに原発を全廃しろというのは論としては無理なのかもしれませんが、少なくとも、これから新たに稼動させるとか、新設していくというのは国民感情が許さないと思います。
徐々にでも減らしていき、同時に、この間の「100,000年後の安全」(Into Eternity)の記事ように、核廃棄物の処理問題について、真剣に議論されるべきだと僕は思う。
もっと詳しくは、「増殖炉事故「もんじゅ」現場で何が・・内部取材」の動画など。もんじゅ(高速増殖炉)にまつわる様々な曰く、問題点を洗い出しています。
ところで、今日の中日新聞を読んでいたら、岐阜県が自然エネルギーの買取制度に難色を示していました。(「自然エネ電力買い取り制度 岐阜県が反対表明へ」)
スマートグリッド制度の導入や普及に向けて、太陽光や風力、水力、潮力(波力)、地熱などへの自然エネルギーを利用する動きが加速する中で、反対意見を表明するというのはなかなかに勇気のあることだと思います。
時代の流れとしては、前向きに検討するほかなくなってきていますが、こうした反対意見があることで見過ごされている問題点に光を当てることもできたりするので、しっかりした議論を経て修正すべき点は修正することも必要でしょう。一時的にコスト高になることの裏をかいた巧妙な詐欺が横行するかもしれませんし、まだまだ課題は多いと思うからです。
国民が安心して暮らせる世の中を作るために、もっと情報の透明性が求められています。
マスコミ各社も、関係各所から流れてくる一面的な視点での記事ばかりでなく、独自調査(取材)を増やして、新鮮かつ魅力のある情報をもっと発信していったもらいたいですね。もちろん、人々の役立つ内容を前提に。
ちなみに、新聞法が交付されたのは、1909年5月6日(8:30分)です。
この当時の記者は、足で駆けずり回ってニュースを集めてきたんだと思いますが、そうした精神を忘れないでいて欲しいものです。
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