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柳 宗悦「 民芸運動 その1 大津絵 」

2017年01月14日 | アート
柳 宗悦「 民芸運動 その1 大津絵 」

 大津絵は民芸運動に生涯を捧げた柳宗悦先生が世に広めました。
無名の絵師が描いたお土産の絵です。
大津絵の歴史的な検証はすでに進んでいるので省きますが、
絵そのものの持つユーモア性に心惹かれる方も多いのではないのでしょうか。

大津絵に描かれた絵は有名な「鬼の念仏」を筆頭に、
「民衆の神々」「仏」「鬼」「英雄」「美人」など多岐に渡ります。
旅のお土産の意味合いもあって、根底に流れているのはお守りやお願いのような
素朴な民衆信仰だと思います。

大津絵は浮世絵と違って作家性は薄いのですが、
絵の「お題」は今も受け継がれて世界中にレアなコレククターがいます。
私が大津絵に魅せられたのは30代と遅かったのですが、同じくして義父も大津絵に目覚めました。

下の絵は義父が描いた「 鬼の行水 」ですが、鬼が行水するなんて、
絵を見なくても言葉だけでも微笑ましいですよね。



こちらが有名な「鬼の念仏」です。江戸時代初期の庶民の暮らしは質素そのもので、
子供が病気になってもお医者さまのお世話になることは稀です。
大津絵の「鬼の念仏」を襖に逆さに貼り「 病退散!」と祈った
と云う話が実しやかに伝わっています。



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