年下の男の子

静かに人の話を聞き、『 それで どうしたの？』と先を促すＨＩＲＯＫＯ

ＨＩＲＯＫＯは今日、溜息をつきながら『 彼と いつまでもつかな・・・』とか

『 ねえ、私いくつに見える？』などなど。

恋する女は悩みもつきない。

結婚しよう・・・とは言わないくせに、『 １０年後も２０年後もこの景色を一緒に見にこようね　』

などと ずるい台詞でホロリとさせ 年上女を引き留めるのが、年下クン達の常套手段のようだ。

臆病で卑怯。　ウエ~・・・




「　大丈夫よ。貴方みたいな美人、もっと自信をもちなさいな　

　それでももし、いつか、別れの時が来てもね・・・・

　彼を忘れようー早く忘れなきゃ・・・なんて無理をしない事。

　“ あんな素敵な人、忘れるなんてもったいない。ずっと覚えておこう♪ ”とかって思ってると

　案外　“あら？”・・・って忘れられるもんだわよ　

　女は大丈夫。自分で思うほど弱くない。女は強いわ。だから大丈夫　」

そう。特に母たる女は強い。だから



ダイジョブ　　




には　話、聞くからね ... 。

婦長さん

いつものように、嫌々　仕事に行ってみると・・・

私の点滴、いや天敵( 薄っぺら )サンは本日夜勤明け　

わーい　わーい　

今日は、あの勉強もロクにしてない人に付きまとわれて、デタラメな指導をうけなくてもよいのだ

素晴らしい　　

おまけに今日は婦長さんがイル～



年輩で恰幅がよく分別のある婦長さんは、そこにいてくれるだけで皆の暴走を遮る。

皆、いつもの悪い癖を出さずに、いい子でいようとするのだ　

だから私は仕事が格段にやりやすい。

他のことに煩わされず、仕事に没頭できるのだ。

[ 悩んでる暇があったら仕事しろ ] とか、[ 仕事さえやってりゃいいんだ ]とか

自分を励ます毎日だが　

嗚呼、今日のような日が続いたらどんなにいいだらう。

婦長さん、願わくば毎日そこにいて下さらんかー お願い～
　

お仕事しませう、自分にあった♪

友達のＨＩＲＯＫＯに会ってきた。( 細身の美人だぞ- )

互いの中間地点になる隣市で会い、彼女が昨日TVで見たと言うお店で昼食をとる。

『ナースもう、ヤダ。何か他の仕事したいわ。。』と、いきなり飛ばす彼女。

おお！ここにも出社恐怖症の仲間が！！ ナンテコト

３０代中盤からの私は、仕事に行きたくないと思ったことがなかったので

今回の仕事ではホトホト頭を悩ませているわけだが、過日それを弟( 同じく看護師 )に話したところ

「 誰だって仕事に行くのは憂鬱なモンさ　」と軽く流されてしまった。

嗚呼　きっと日本中のナースがお仕事を辞めたいと思っているんだわ

<< ソウヨネ? オホシサマ・・・




・・・で、ＨＩＲＯＫＯだ。

「いいと思うわよ。ナースしか知らない人生なんて つまらないと思うわ。

　色んな仕事をやってみなさいよ　」とは、ワタクシ。


婦長まで勤めても辞めたいのか。つくづく大変な仕事やなぁ。。。

『 でも同じくらいのお給料を貰おうと思うと、お水の道しかなくて。

　私、愛嬌も何もないからなぁ・・　』

そうか。×１の彼女は生活を支えねばならない。 ふぅ・・・


結局、跡継ぎであるＨＩＲＯＫＯが実家( 農業 )を継ぎに こっちに戻ってきた将来、

二人で小料理屋をすることにした ＋

愛嬌はないが料理の腕はプロ級のＨＩＲＯＫＯと　

愛嬌たっぷりで接客の上手いワタクシ

さあ、その日まで 互いに頑張ろうぞ　　友よ　

笑って。。

患者のワクさん(♀)が熱を出して吐き気もひどい。朝食は取れず、昼食も殆ど残した。

おやつの時、先輩ナースがワクさんに

『さあ、車椅子に乗っておやつを食べに行きましょう！！』と言った。

ワクさんは　ゆっくりと身体を起こす。

私はワクさんに「大丈夫なの？」と聞く。

ーと、先輩ナースは飛んできて『大丈夫よね！？さ、車椅子に乗って行くわよね』

悪いが、すごく威圧的な言い方である。ワクさんは萎縮している。

「無理しなくていいよ？」私はワクさんに笑顔を送る

ワクさんはホッとしたようにベッドに潜り込む。

先輩ナースは部屋を出た私を追いかけてきて言う

『あの人、すごく甘えん坊なのよ！！熱だって出したいときに出せる人なの！

　こんな事して食事まで部屋にもってこいって言いだしたら大変よ！！』




またか。。本当に。この人は、なんて短絡的 ( で薄っぺらい人 ) なんだらう。

私が勤め始めて、ワクさんが初めて出した熱だ。そりゃ、長く見てきたわけじゃないが、

クールなワクさんが そんな甘えん坊のワガママな方だとは思えない。

先輩は単に無視されてムキになって言っているようにしか見えない。

それとも私が未熟で甘いのか？？？？



さて、夕食の準備の頃。元気な患者さん達は皆、食道に集まる。

ワクさんが調子がいいようなら私が連れてこようと部屋に行く。

ーと、看護師 Ｏ君が先んじてワクさんを車椅子で連れてきた。

「あら、先を越されたわ　」

『　悪いが俺が連れてく。ワクさんは俺が好きだからな 　』

「ワクさんが好きなのは私よ？」　『ち がーう。絶対、俺だ！』

困った顔で、でもワクさんは・・・

二人の間で嬉しそうに笑ってた。

大人だってジタバタしてます♪

ボーっとうつ伏せになって、考え事をしていると

お宝ｓｏｎの下のＴＡＫＵが覗いて　『 どうした？母上 』　と聞く。

「 髪を切ろうかなぁ・・・って考えてタの。」

『 ふうん、そっか 』

最近の弱虫な私を見ると心配して『 早く辞めちまえよ 』と言うＴＡＫＵ。



私は・・・

子供の前では涙を見せず、前向きで凛として・・・なんて立派な母ではありません

昔から弱いところもジタバタしたトコロも見せてきました。

大人だってこうなんだよって。情けないモンなのよ、実際。

パパみたいな人は珍しいんだから。ホント　

来週は待ちに待ったお給料日　

こんなに苦労して手に入れたお金だもの！

髪を切ったり遊んだり　

いっぱい楽しいことにパーッと使って、少しはここに楽しい日記をつけたいわ　

ねっ

線引き

人との付き合いに　線引きと言う方法もあったなと。

親しみを持つ人にやられてると寂しいモノだが

今回のような癖のある私の職場では上手く生き抜く術でＲ．

いつのまにか自分でも気付かない内に私は線引きをしており。

これまでの様子で、どうあがいても無理と　思った人に対しての線引き。

そうしていると、元々何も期待していないから、何があっても動じない。

面白いくらいだ　

話を聞いても無駄なことは一切言わず、笑顔で頷くのみ。

楽である。

そうこうしている内に私への子供じみた真似はなくなった。

ちゃんとここのやり方というモノを教えてくれる。



対して　

仲良くしてくださっていた方の最近の目に余るはしゃぎっぷりと

威張りようはなんだろう。

よくわからない。

彼女と仕事の日の方が うっとうしいくらいだ。

これはたぶん好きだった故に・・・の失望。だからなおのこと悲しい。

これを切り抜けるも　やはり線引きで距離を置こう。


大人になると　うまい切り抜け方まで覚えるらしい。
　

薄っぺらい女性 ( ヒト )

優しい振りして近づいて

私に尊敬されたいと焦り見栄、重箱の 隅を突っつく指導振り。


我こそは・・・

優しさと面白さと仕事の出来ると　“言葉” にしても

他の悪口に愛想のいいその様と勉強不足は頂けず


薄っぺらさは無駄な年輪

「 あんたが嫌い 」と言われるが　まだ、いさぎよし。



何卒　お構いなく。

　

盆の顔出し

義母は いつも粋な着物姿の踊りの師匠。

気っ風のよさと優しさで私の憧れの方であり

なにかと可愛がって頂く日頃。


久々に訪ねれば

久々だなと寂しがり、嬉しがり。



毎日が　ひ孫に囲まれ　うるさいと苦笑い


人によくした人だから

賑やかな　年輪迎え　笑い皺
　
　

精霊流し

いつも静かな　先祖の眠る　その場所は

賑わいと挨拶の言葉も飛び交う社交場で

今は互いに知らずとも　いずれはお隣さんですね。。



街中は　どこへ行っても　爆竹の音ぞして

カンカン　トントン船を仕上げる汗まみれ



ここは異国の香り漂う


日本で一番賑やかな盆
　

浜省を聴きながら

帰省ラッシュなんて、どこの世界のお話かしら？－と楽勝で帰省しました。

明日は実家のお墓参りデス。

車中、いつものサザンのＣＤを　浜省に入れ替え気分転換。

久々に聴いたのは彼のベストアルバム。　ｗａｏ

軽快な曲の中にポンと 【 片思い 】 などが入っており、

バラード好きの私はリピートで浸ります。




♪ さみしさ風のように　癒されぬ心をもてあそぶ ♪


切なさも さみしさも　受け容れて、どこか楽しんでしまえる年頃は

わがままを押し付けも、押し付けられるも　疲れるもので。

でしょう？



切ないくらい綺麗な夕焼けの中で聴く 【 片思い 】 は　

昔とは違う感慨がわいてきます。。

仕事のことなど忘れ　ホンのひとととき　 素に帰る。

毎日聴いてた昔より　ちょっぴり大人になった心で聴いた　

素敵な【 片思い 】 でしたとさ。

優しい気持ち

患者さんは皆好きだけど、意志の疎通の かなわない方もあります。

いつも独語を語る患者さんには　あまり心が通じる感じがしないのです。

それでも優しく触れたりすると　段々、どこかが違っている気がするのは

自惚れでしょうか？

}


今日、のぶちゃんと言う　そんな患者さんに、顔をギュッとしかめた笑顔をしたら

なんと！真似をしてくれたのです。

嬉しくて私が声を上げて笑うと　ノブちゃんも一緒に笑いました。

だから何度も　「　ノブちゃん　♪　」とギュ　をしました。

声を上げて笑うノブちゃん。

いつも私の存在が見えているのか　いないのか

そんな感じだったのに、今日、ノブちゃんは確かに私を見ていました。

嬉しかったなぁ。。

帰り道。

仲良しのナースが　『　この職場には、信用できる人がいない　』 とこぼしたとき

うんと年上の彼女に　「　私がいます！」と・・・言えなかった。

まだまだ今の私では頼りにならない。心強くない。ね。

さ、頑張ろう　

大事なのは　焦らないこと　

前略　私は元気で・・・ここにいます。

私がなります。

ひとつき。

どこを向いても・・・

あちらでヒソヒソ　こちらでグチグチ。

今ココで仲良く話していたのに　誰かが席を外すと　もう陰口になっており

嗚呼、信用できる裏表のない人が欲しい。

私は今まで　とても恵まれていたのだ。

悲しい職場だ。

寂しい職場だ。

患者さんが好きと言うだけで　どのくらい勤まるだろう。

ここを変え様なんて　そんな気さらさら無い。

そんな元気もない。

ただ

私はここに染まらずに、ただ一人

共に働くこのチームの　仲間の事を悪く言わない人になろう。

弱い自分に勝って

それだけは貫こう。。。うん。
　
　

君が来た日

君がお腹にいるとき　私達は　この地に来ました。

それまで沢山の人に囲まれていた君のお兄ちゃんの

この頃、一番の楽しみは　　まさしく君の誕生でした。

毎日お腹の君に　話しかけていました。

『　タックーン、はやくうまれておいでよー。

　おにいちゃん、やさしくしたげるからねー。

　いっしょに　いーーーっぱい　あそぼうねー　』

２歳のお兄ちゃんは片言でこう言い、君がお腹に入ったことで

ダイスキだった おっぱいを早くに諦めねばならなかったのに 頑張りました。




２４時間苦しんだお兄ちゃんの時と違い、君の時は

お昼に痛むと　もう夕方には生まれていました。

なんとも整った顔立ちの　それは綺麗な赤ちゃんでした。

蒼いバスタオルに　とても栄えて　ハンサムでした。

君の誕生の時には　たまたまオバーチャンが来ていて　

それはそれは喜んでくれたのですよ。



はっぴばーすでい　my　son.

お誕生日　おめでとう　　　　　　　　　

そして　いつもいつも母の味方で

母を励ましてくれて　　　　ありがとう。　　　　　　心を込めて　　　　　母より

前略 貴方様。。

患者さんを相手にしていると

皆には、ほんのささやかな事が嬉しいのだとわかります。

寒いと言えば手や足を握って看、暑いと言えば額や頬や首をあたって看る。

そんな事がです。

名前を呼んで注意するのもどうやら好きみたい。

ナースセンターの隣は重症の内科患者さん達です。

寝たきりで管だらけの患者さん達がいます。

ずっとまどろんだような瞳のままで反応のなかった方が

最近は瞳をクルクル動かしてナースの姿を追うので、声を掛けるようになりました。

「　気分はどう？これはお薬。入れるからね、いい？早く元気になってね。　」

優しく優しく声をかけると９０代の その方は赤ん坊のように私の声をじっと聞き

“アーンアーン”と泣き出します。それは甘えているような啼泣で可愛いものです。

私の声はとても優しく、我ながらこんなにも人に優しくできるのかと驚きます。


患者チャン→


３０代も中盤を過ぎてからの仕事は　どれも面白く　やりがいがあったのは

年を重ねたからか、それとも看護職ではなく営業と言う自分にあった仕事だからか、

知りたいと思っていました。

答えを出すのはまだ早いかもしれないけれど、今の仕事は好きです。

患者さんがいるから めげずに頑張れるかなと思います、はい。

それに最近は仲良しのスタッフ以外でも、（まあ、私が心ですごいなと認めた方達からですが）

熱心に教えて頂けるようになりました。

よく働くと影で言って貰っていることも知りました。。。　ウレチイ♪


いくら頑張ろうと勉強しようと　この仕事での私は

いつまでも格下で・・・傲ることがないでしょう。

そんな自分になれる落ち着いた仕事だと思うと嬉しいのです　

今の私は、そんなこんなです。。。

暑い日が続きますが、どうかお身体に気をつけてお過ごし下さい。

読んでくださった方達に　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かしこ

母の手の内

それの事を知らないで

「　好き　」 とか 「　キライ　」 とか言ってはいけません。

言いたければ情報を集め、自分の目で見て　よく知るべきです。




人を傷つけたり　苦しめたりしたら　

同等の苦しみを背負わねば なりません。

それはいつやってくるか　・・・

支払いが年を経て来ると　淋しく孤独に逝かねばなりません。




力を越えた過分なモノを持つと　

自分のカードから弱きモノを差し出さねばなりません。

それがどんなに大切なモノであっても。

　

夢中になってしまったり　長くぬるま湯に浸かっていると　視野が狭くなります

井の中の蛙はいけません

広い世界で己の小ささを知り、謙虚に、時に大胆に

誠意を持って生きるが幸せ。。
　


これが今の母の手の内　

いつか


・・・わかるね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　母より