ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

「新史 太閤記」 感想

2011-02-03 | 
司馬遼太郎の作品をたくさん読むという計画の下,「新史 太閤記」を読み進めていたのですが,
今日,読み終わりました

実は,司馬遼太郎の戦国時代を題材とした小説のうち,
「国盗り物語」→「新史 太閤記」→「関ヶ原」→「城塞」
と読み進めよう,という計画がありまして,今ちょうど半分,読み終えたことになります

と,同時に,読み途中の幕末~明治もの「世に棲む日日」「翔ぶが如く」「坂の上の雲」も何とかしたいと思っていて,
この前書いたとおり,「世に棲む日日」は読み終えたんですよね。

次は,すぐに「関ヶ原」に取り掛かるか,まず「翔ぶが如く」を片づけるか,悩み中です(笑)

さて,その「新史 太閤記」ですが,
ちょっと拍子抜けだったのは,徳川家康を形式上臣従させるところで,物語が終わってしまっていること。

まだ,死ぬまでに13年もあるのに,全部すっ飛ばして,辞世の句ですかという,感想は拭えなかったです
私の中では,秀吉の朝鮮出兵というのは,理解しがたい歴史上の事実の一つなので,そこを司馬先生がどう解釈しているのかが,すごく気になっていたのですが

ただ,小説を読んでいて思ったのは,豊臣政権というのは,織田家の家臣をかなりの部分引き継いでいて,
もともと同輩だった秀吉が,その頂点に立ち続けるためには,
彼自身の直轄領は少なくして,気前よく,配下の大名たちに土地を与え続ける必要があった,ということ。

そして,秀吉という類稀なる人格なくしては,多くの大名を懐柔し,統率することは不可能だったということ。

そんな秀吉が,老境に差し掛かって,自分の寿命が見えてきて,このままでは,豊臣政権が終わる,ということを予感し,一方で,自分の子孫にその政権を引き継がせたいと痛烈に思った場合,

大規模な外征をして,豊臣政権のリーダーシップを確立するとともに,
新たな領土を獲得し,その土地を,また気前よく諸大名に分け与えることによって,
子供に政権を引き継がせられる,と考えたのかもしれないなぁと思ったりしました。

司馬遼太郎作品で,戦国時代を改めて読んでみると,
個々の武将たちの動き方が,頭で理解できてとても面白いです

今の大河ドラマ「江」も,同じ時代を扱っているので,いろいろ深読みしたり,
家族にうんちくを披露したりと(笑),司馬作品の効用も早速現れています

次は,やっぱり「関ヶ原」にしようかなぁ


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