コーンブログ

コーンカスタムサイクルス(http://www.yenjoy.co.jp/cone/)のスタッフブログです

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 7

2011年08月18日 22時36分06秒 | Tribute of HAGAKURE
~chapter 1

~chapter 2

~chapter 3

~chapter 4

~chapter 5

~chapter 6



Tシャツを作成したMAR氏は、ローランに1通のメールを送った。


「貴殿のチャレンジを大変嬉しく思い、また心から応援している」

「私は現在、HONDAのSUPER CUBのカスタムをしている」


「葉隠」作成当時に一緒に写った写真が無く、また、現在の写真を送ることもしなかったので、普通ならば本人かどうか怪しまれるところであるが、

MAR氏はコーンのサイトURLを添付するのみにとどめた。


自身の現在の作品を見てもらえば分かってもらえる確信があったからだ。



メールを送ってから一週間後。



ローランからの返事が届いた。



Hey Masayuki,

Sorry to answer you later.

I have a lots of thing to prepare my trip to Bonneville.

Thanks for your nice message, love that you appreciate my work.

Like you i love the original Hagkure, this is an amazing motorcycle.

I don't know, if it's better for you, if i use English in my email ?

Did you go to Bonneville at the Bub speed trials, in the end of this month ?

I see your shop, your blog, greats job.

I wait for your answer, happy to meet you.

A very best regards from France.

Laurent, Zen...


「返事が遅れてすまない。

ボンネビル行きの準備でやることが山積みだった。

メッセージに感謝する。私の仕事を認めてくれて嬉しい。

オリジナルのHagakureは大好きだし、あれは素晴らしいバイクだ。

英語でメールを書いてるけど、その方がいいのかな?(※MAR氏のメールは翻訳サービスでフランス語で書いた為)

今月末のボンネビルのレースには来るのかい?

あなたのお店やブログを拝見した。 素晴らしい仕事だ。

返事を待っている。逢えて嬉しく思う。

フランスより最大の親愛を込めて

ローラン」


同じカスタムビルダーとして、メールの送り主が葉隠制作者本人だと分かったようだった。

ベース車両がハーレーであろうとカブであろうと、根底に流れる息遣いを感じたのだろう。



Did you go to Bonneville at the Bub speed trials, in the end of this month ?

(今月末のボンネビルのレースには来るのかい?)




ローラン氏からの問いに、MAR氏の返事は・・・・・・



To be continued in・・・

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 8

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 6

2011年08月10日 19時34分54秒 | Tribute of HAGAKURE
~chapter 1

~chapter 2

~chapter 3

~chapter 4

~chapter 5


ローラン氏によるHAGAKUREの最高速チャレンジが8月27日-28日だと分かったものの、MAR氏は仕事の都合上現地に赴くことは正直厳しいと言わざるを得なかった。

しかし、「葉隠」の魂を受け継ぐ者に、何かしらのエールを送りたいという思いは押さえ難い。


MAR氏はTシャツをデザインして現地スタッフに送ることにした。


Tシャツは春日部発のブランドで、今や業界の先端を走る RUDIE'S の協力により作成された。


MISSION OF REAL SOUL 「葉隠」Tシャツ



(非売品)


デザイン下に描かれた文章は

ALL ACROSS THE CONTINENTS EVERYWHERE A SOUL IS SENT



大陸を渡り、至るところに魂が運ばれる



14年越しのMAR氏の魂は、この夏アメリカの大地で塩の湖を疾走する。




To be continued in・・・

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 7


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Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 5

2011年08月05日 23時58分49秒 | Tribute of HAGAKURE
~chapter 1

~chapter 2

~chapter 3

~chapter 4


前回のTribute of Hagakure レポートより1ヶ月半

新たなローラン氏の動きがキャッチされた。

それが以下の MOTOTRIBU Hagakure's Projectである。

Hagakure's Project


googleによる日本語翻訳板

ブログには今回のHAGAKUREに併せてMAR氏の葉隠れも写真で紹介されており、

また、ローラン氏のHAGAKUREが最高速にチャレンジする日が明らかになっていた。

今月の末、8月27日と28日。



目指すは148.397mph(238km/h)オーバー。


MAR氏は引き続きローラン氏にエールを送る。



To be continued in・・・

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 6
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Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 4 ~Epilogue

2011年06月24日 01時27分44秒 | Tribute of HAGAKURE
~chapter 1

~chapter 2

~chapter 3



さて、今回の『Tribute to HAGAKURE』である。


2月に第一報が入った時点ではネットにも詳細な情報は出ていなかったが、先週末、LAにいるMAR氏の友人からメールで詳しい情報が寄せられた。


アメリカ人ビルダーのCyril Huzeがブログで紹介しているというのだ。


CYRIL HUZE BLOG
http://www.cyrilhuzeblog.com/2011/05/04/fantasizing-of-becoming-bonneville-new-rollie-free/

http://www.cyrilhuzeblog.com/2011/06/01/fantasizing-of-becoming-bonneville-new-rollie-free-part-2/


また、そのメールには最高速チャレンジは今年の9月に行われるということも添えられていた。



『Tribute to HAGAKURE』製作者はZEN Motorsycles
Laurent Dutruel氏(以下、ローラン氏)。


そこにはまさしくHAGAKUREがいた。






『Tribute to HAGAKURE』はMAR氏の想いを裏切ってはいなかった。



大きな仕様の違いは以下の点だった。


※エンジン
『葉隠』・・・MAR氏が修業時代に師匠から譲り受けた78年の1200ccのショベルヘッド

HAGAKURE・・・ビューエルXB 9エンジンを使用。


※始動方法
『葉隠』・・・押し掛け

HAGAKURE・・・ロープスターター


※ホイール径
『葉隠』・・・前後21インチ

HAGAKURE・・・前後19インチ


※ブレーキ
『葉隠』・・・リアのみ

HAGAKURE・・・フロントのみ





当時のMAR氏は雑誌の取材において『葉隠』の出来は30点と述べている。

減点要因として、ショーに間に合わせる為に走らない状態で仕上げてしまっていたことと、部分部分に良しとしない点をあげた。


その改善を今後のライフワークとし、いつかソルトレイクで最高速にチャレンジしてみたいと願っていた。


しかし不本意にも『葉隠』を製作したのち、MAR氏はビルダーとしての生命を断つことになる。



そして現在。



ビルダーとしての原点回帰として、MAR氏はモーターサイクルの原点ともいえるスーパーカブをカスタムすることを選び、

CONE CUSTOM CYCLESで活動をしている。


CONEの代表作 UNICONEには、そんなMAR氏の『葉隠』への想いが込められている。





なお、オリジナルの『葉隠』は日本国内のどこかに現存しているようだが、

近い将来、MAR氏が以前からあたためている構想『ライフワークの一環として新たな『葉隠』を超える一台』を生み出すであろう。






今回、ローラン氏がチャレンジするのはレギュレーション1000cc未満のA‐PGクラス。
(AはArtisanal(職人による)フレーム。 PはPushrodエンジン。 Gはガソリン燃料。)


目指すのは148.397mph(238km/h)オーバー。



正直、先を越されてしまったカタチになってしまったが、MAR氏はローラン氏に複雑な想いを抱えながらもエールを送る。

本音を言えば、出来る事ならば直接ボンネビルソルトフラッツに赴きたいことであろう。



【Hagakure Tribute】※ローラン氏によるテスト走行






ローラン氏の活動には今後もこのブログでレポートを続けるが、

ここで再び 過去のMAR氏ブログの一文を転載してこの連載を一旦終了する。




海の向こうの見知らぬ友に・・・

健闘を祈る。




~fin~
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Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 3

2011年06月24日 00時36分33秒 | Tribute of HAGAKURE
細かい仕様の違いこそあれ、ほぼオリジナルのスタイルを踏襲した『Tribute to HAGAKURE』


その本家の『葉隠』とはどのようなものであったのか。



�Photo by Satoru Ise


フレームはクロムモリブデン鋼製とアルミ製の3ピース構造。

フレームの一部をオイルタンクとして利用。

エンジンは1978年式のショベルヘッド・1200ccをベースに、ヘッドを分割するなど大胆に手を入れツインプラグ化。

点火は高価なモーリス製手動式マグネットを、ツインプラグに対応するように加工し4本出し。

キャブレターはナックルなどに使われている74用リンカート製。

オイルラインはアルミパイプにステンレスフィッティング。

ガソリンタンクはアルミ叩き出し。

他、全てフルオリジナル単品パーツで構成されており、見た目の美しさに負けずハイエンドな技術が惜しみなく注ぎ込まれていた。


『葉隠』は、そこにたたずむだけで観るものに何かを訴えかける神秘性を秘めていた。




�Photo by Satoru Ise


chapter2でも書いたが、その希有なスタイルとメッセージは日本国内はもとより、海外でも高い評価を得た。


今回のフランス人ビルダー以外にも、ドカティでこのスタイルに挑む者もいたほどだ。

http://cs.scaleautomag.com/SCACS/forums/p/90612/883735.aspx









このように、14年前の発表以降、『葉隠』のボードトラックスタイルはハーレーカスタムの一つのカテゴリーとして世界中に伝播していった。


To be continued in・・・

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 4 ~Epilogue

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 2

2011年06月22日 21時05分58秒 | Tribute of HAGAKURE
MAR氏により製作された『葉隠』は、当時業界でセンセーションを巻き起こす。


日本を代表する世界的な作家「三島由紀夫」の文学に傾倒していた氏が、

三島の行動美学の中心に「葉隠」があることを発見。


【Mishima / Closing - Philip Glass】





『葉隠』とは、鍋島藩の武士である山本常朝により口述伝承された十一巻からなる冊子である。





その中の一節


『武士道といふは、死ぬ事と見付けたり』


MAR氏の『葉隠』は、このコンセプトによりハーレー・ダビットソンをベースに製作された。



光があるから、より強烈に影が際立つ。

死を意識することにより、日々の生に真摯に向き合える。




MAR氏はそんな観念を具現化、造形することを、ビルダーのモットーとしていた。(もちろん現在もであるが)

その為、「葉隠」の仕様は一般の常識から逸脱した過激なものになる。



前後足回りはサスペンション無しのリジット。

駆動は、変速機無しでクラッチのみ。エンジンからの回転は直接後輪に伝達。

ブレーキは後輪のみ。

1900年代初頭のアメリカのボードトラックレーサースタイルを踏襲し、極限まで無駄を排除した。



©Photo by Hideaki Togashi




誰もが問いかけた。

「それは乗れるのか?」

MAR氏にとっては愚問だった。



発表当時、熱心なマニアや業界関係者の一部以外、一般には受け入れられることが無かった。

しかし海外での評価は高く、特にヨーロッパで賞賛を受ける。



多分に、ヨーロッパでは三島文学に対する理解があり、

『葉隠』の「武士道の神髄」は、西洋の「騎士道」に相通ずるものがあるとして

受け入れられる土壌があったのではないだろうか。

またアールヌーヴォーなどの美術様式に見られる、

日本嗜好(JAPONISM)が好まれることも一因と考えられる。



あれから14年。



かような物事を「海の向こうの見知らぬフランス人」が理解していたかは別として、

雑誌の写真のみを資料として製作された「Tribute to HAGAKURE」は、

驚くことに、オリジナルの『葉隠』とほぼ同一のコンセプトを踏まえていた。



それがボンネビルソルトフラッツで最高速チャレンジをすると聞けば、心ざわめくのも無理は無いだろう。



To be continued in

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 3

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 1

2011年06月21日 21時32分24秒 | Tribute of HAGAKURE
今年の、

2月13日の「コーンブログ」にこのような記事があがった。



【海の向こうの見知らぬ友に。】


夢の続きを叶えようと見知らぬ友が、

一度、死んだ男の叶わぬ夢に挑もうとしている。


しかし一度、死んだ男は・・・

決して諦めた訳ではない。


I will force my body to be my weapon and my statement.


海の向こうの見知らぬ友に・・・

健闘を祈る。



・・・無性にこの映画を再び観たくなりました。



『世界最速のインディアン』予告編



MAR




きっかけは、その月に発行された

ハーレーダビットソン ライフ マガジン『VIVES』のモノクロ記事。





フランスのバイク雑誌『FREE WAY』にて、

「ある日本人ハーレービルダー」の作品、『葉隠』に

インスピレーションを受けたフランス人ビルダーが、

それをモチーフとして製作したマシンでアメリカのボンネビルソルトフラッツ

最高速チャレンジに向かうという特集記事だった。



一般の人には何の事は無い小さな記事だったが、MAR氏の心はざわめいた。



それは複雑な感情だった・・・

何とも形容しがたい、感動に近い興奮。

嬉しいのか・・・

悔しいのか・・・



何故なら、

その「ある日本人ビルダー」というのはMAR氏、本人なのだから・・・

冒頭の死んだ男とは、彼自身のことなのである。




1997年に開催されたカスタムバイクショー『Motorcycle JAPAN Festa'97』



『葉隠』はそこで発表された。




あれから14年・・・

まさか、このようなカタチで「葉隠」に再会するとは氏も予想だにしなかったであろう。







To be continued in・・・

Tribute of HAGAKURE(葉隠) ー chapter 2
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