Re:born

津波被災GPZ900R再生記

ベアリングあれこれ

2012-02-09 21:25:06 | 作業記




この日のブログで書いているように
XJR1300フォークにXJR1200ホイールを付けるのは
色々と加工を要します。


一番の大作業は、新品ホイールのハブを切削し、
22パイのアクスルシャフトが入るようにベアリングを選定し、
そのベアリングが圧入できるように加工する事。

ベアリング内径が17パイで、外径が40パイのゲイルスピード純正ベアリング、
そこにポン付けできる内径22パイで外径40パイのベアリングがあればいいのですが、
やはりそんな都合のいい物は無い訳で。





…と、自分で書いてて、数字の羅列だらけで何が何だから分からなくなってきた(苦笑)


図示するとこんな感じ↓↓





緑がベアリング外径、ピンクがベアリング内径。


22パイシャフトが入るようにするには、ホイールハブのベアリング圧入部を
4ミリ切削しなきゃなりません。

ま、図面さえ引いてしまえば、実際切削作業するのは旋盤屋なんですけどね…。




ベアリング選定するのも、ただ単に外径が入りそう…だけではダメで、
ホイールの回転数やら何やらを考慮なきゃならない。
もちろんストリートで使用を考慮した耐久性もね。




↑に取り寄せたベアリングの写真載せたけど、ここに行き着くには
紆余曲折があって…。





写真左から、ゲイルスピード純正、真ん中が外径・内径共にピッタリのベアリング、
右が最終的に使用するベアリング。



今は便利な時代なもんで、ベアリングメーカーのHP見れば、
ベアリングカタログが簡単に見れて、すぐに使うベアリングが選定できます。

選定したところで、どこかにベアリングを発注。


きちんと控えた品番と、念のため印刷したベアリングカタログを持参し、
会社の取引先の車屋さんへ。
車屋さんには部品商さんが出入りしているから、そこからベアリングを
仕入れてもらうという予定でした。

んで、届いたのが↑写真の真ん中のベアリング。


これ、外側のシールドがスチール製。

欲しかったのは、写真右側のシールドがゴムのやつ。



何が違うの??

だいぶ違います(笑)





画像加工が手抜きで申し訳…なんだけど。。

緑矢印がスチール製シールド、ピンク矢印がゴムシールド。


摩擦トルク、高速性はスチールシールドの勝ち。

グリス密閉性、防塵性、防水性はゴムシールドの勝ち。


ストリートを走る上での条件を満たすためには、絶対にゴムシールでないとダメです。



部品商め、間違ったな…と思い、問い合わせ。


帰ってきた答えは…

「ゴムシールドは100ロットからしか仕入れられません」

「スチールシールドもシールド外せば、ゴムシールドと一緒ですよ」


えっ?? (°□°;)


スチールのシールドの下にゴムシールド付いてんですか???

初耳ですなぁ。。。。。。



軽い憤りを感じつつも、早速やってみた。






パカッと外すと、グリスやらボールやら丸見え\(^o^)/

こうなるのは当たり前じゃん(苦笑)



レベル低すぎてクレーム付ける気にもならないよ…。




という事で、ゴムシールドベアリングの入手は、地元の友人M君にお願いしました。

仕事で超巨大ベアリングと日々格闘しているのはよーく知っているんで、
ベアリングの入手はお手の物。

相談してすぐに、僕が喉から手が出るほど欲しがっているベアリングを手配してくれました♪(´ε` )


超絶大感謝!>M君



今週末にはハブ及びカラーの加工も上がってくるはずなんで、
加工から帰って来次第、ベアリング圧入します。

どうする事もできないスチールシールドベアリングは、
圧入の際にハンマーでガンガン叩かれる汚れ役をしてもらう事にします…。


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2 コメント

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画期的鉄鋼材料 (カーボンオフセット)
2013-02-27 19:08:57
 それにしても日立金属の高性能冷間工具鋼SLD-MAGICのトライボロジー特性は凄いですね。先月の、日刊工業新聞社の「プレス技術」で読みましたが、微量の油を塗ったセミドライ状態で、摩擦させると先端技術のDLCのような自己潤滑性(摩擦係数が下がる)が出るなんて。耐摩耗性もたかいのでコーティング費用分コストパフォーマンスがよく、耐荷重能も相当応力で2500MPaと高強度でベアリング・金型などのいろんな機械の転動・摩擦・摺動部品などの機械要素に使えそうだ。まさにノーベル賞級の発明だ。
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マルテンサイト千年 (グローバルサムライ)
2024-05-24 05:20:34
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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