No498 朝の特急の攻防

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午前8時発札幌－旭川の特急列車に不思議な二人がおります。
彼らは、ヘッドフォンやイヤーフォンを耳にかけ、乗った
とたんに寝てしまいます。もちろん検札がきても起きません。
そして、岩見沢駅では、定期券だけで自動改札を通ります。
車掌さんは大抵、寝ている様子を見て諦めますが、中に
一人凄腕の車掌さんがいます。耳元で大きな声を出して
起こし、特急券を売ります。
先日、この車掌さんがいつものように起こした後、
「これで2回目だから、次同じことをしたら3倍の料金を払って
もらうから」と凄んでいました。
次の日、彼らは一本早い7時40分の特急に乗っていました。
しかも、用心深く、特急券も買っていました。しかし、寝たふり
が成功したので、特急券は使わずじまいでした。
その翌日、やっぱり7時40分の特急に乗りましたが、運の悪いことに
あの凄腕の車掌さんです。耳元で大きな声を出して起こしたとき、
彼は、前日の特急券を出しました。すると、
「これは古い特急券だからだめだよ」というと、彼は、
「買ったんだけど使わなかったから」といいましたが、
「それは払い戻しをしてください」と新たに特急券を
買わされてしまいました。しかし、3倍取られなかっただけでも
成功だったようです。
次回は、特急券じゃなく、S切符フォー（3ヶ月有効）でも用意して
おくのでしょうか。
彼らが、7時40分か8時ちょうど、8時4分（7月から）のどれに乗るかを
見極めて近くに座るのが毎日の楽しみです。