アトリエ ここるぴあ

和紙作家 佐治直子のブログです。キンカチョウのことりたちと、工房『アトリエここるぴあ』での出来事を綴ります。

日本に帰って思うこと ボルドーからパリ・最終回

2013年03月11日 | フランス Bordeaux~Paris
12月4日

シャルル・ド・ゴール空港現地12月3日の19:30発のANAに乗り成田へ。
ジャックさんの手前JALに乗りたかったけど、ANAの方がいい時間があり
ちょっとだけ安かったのでジャックさん、ごめんなさい。
到着は12月4日の15:25。所要時間は12時間弱。長い長い時間だけど、
私には楽しみにしていることがあった

早く機内で映画を見まくりたかったのだ日本語の字幕を読みたかった!
もともと映画は好きなので、この帰りの飛行機では寝ないで映画を見て
うちに帰ってから死ぬほど寝ようって決めていた。時差ボケ対策にもいい。

帰路は行きと違って、飛行機の真ん中あたりの通路側の席を指定したので
食事はチョイスできたし、ほぼ満席にも関わらず、私の隣だけ空いていたので
ゆったり座ることもでき、比較的快適な空の旅だった。

成田から16:55発でセントレアへ。セントレアへは18:05着。
荷物もちゃんと届き、疲労感も予測の範囲内。本当にホッとした時だった。
うちに帰ると玄関を開けただけで、ことりたちが鳴きだした。ただいま

本当に無事に帰って来られたことに感謝します!

そして・・・

確か6、7年くらい前、加納先生の工房で
「2年後にフランスで展覧会とワークショップをしようね、ただ展示するだけ
 じゃなくてそれぞれが現地の人とコミュニケーションを取りながら何か
 ワークショップをしようね!」と言っていた。

時期はいろいろ事情があってずれたが、その約束はまず、3年前にパリでの
ギャラリーでの展覧会が実現し、その時私は展示だけでワークショップは
しなかったけど、先生方は紙漉きのワークショップをおこなった。
そして今回は私も和とじ本のワークショップを行うことができた。

前回のパリでも思ったけど、こんな叶わなさそうな夢も、ちゃんと一歩一歩
一生懸命積み重ねて続けていけば叶うんだなって思った。もちろん、自分だけの
力ではできないことばかり。周りに感謝してもしたりないくらいだ。

昨年は仕事のしかたを変えてみたり、ことりの家族が増えたり新しく知り合った
人が増えたり、簡単に言えばいろんなことがあった。とは言え、何も変わって
ないような、昔からこんな生活だったような不思議な1年の流れの中で、
今回のボルドーの展覧会があった。

これからどうなっていくのかな?
自分が強く望んで、やれるだけのことをやった!と言いきれるようなことを
していたら、少しずつでも望む方向に進んでいけるのかな。


今日はあの東北の震災から2年目になる日。

私は父が福島県出身なので親戚もたくさんいるし、身近に感じている。
ボルドーの展示では、昔、幼いころ父が福島県内で私と姉を撮影した写真を
自分の紙に印刷して仕上げ、フランス語の説明書きをつけて観ていただいた。

自分にできることは何か、和紙のことでも、震災のことでも、ずーっとそのことを
考えてきた気がする。そして、残念ながらこれができたという手応えは、なかなか
得られていないままだ。

でも、ここ何年も思うのは「自分にしかできないことのある幸せ」。
そして、それを一生懸命することが自分の仕事。そう思う。


写真はクレマンソーホテルから見たボルドーの街の朝焼け。




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