アトリエ ここるぴあ

和紙作家 佐治直子のブログです。キンカチョウのことりたちと、工房『アトリエここるぴあ』での出来事を綴ります。

朝来市から届いたもの

2015年11月28日 | 作る
兵庫県朝来(あさご)市からトロロアオイが届きました!
朝来市は「天空の城」「日本のマチュピチュ」で有名な竹田城跡のある市です。


アメリカに引っ越した友人のやまさんのお父さんが、材料入手に悩む私のために
栽培してくださったのです やまさんのお父さんやお母さんにとっては
見たことも触ったこともないこの植物。私もうまく栽培方法を伝えられないし、
ご苦労されたと思いますが、思っていた以上に立派なトロロアオイが届きました。
量もたくさん

本当にありがとうございます。感謝いたします!

私が漉くだけなら1年分は十分に足りる量です。さっそく漉いてみなくちゃ
漉きたいときに材料が手元にあるのは本当に幸せだと思います。

「朝来市」 現在放映中の朝ドラみたいな名前ですね。今気付いた!おめでたい

今アトリエの材料置き場には、土佐楮、秋田産楮、土佐産ミツマタ、そして
朝来産トロロアオイ1箱と、麻績村からいただいたサンプルのトロロアオイと、
昨年茨城県の農協に発注したトロロアオイの残り数本。幸せだなあ~

いっぱい、いっぱい漉きまくって、たくさんの作品を作ります。


そして、開催中のグループ展も明日までです。

『For Beautiful Human Life Vol.3』
期間:2015年11月12日(木)~11月29日(日) 12:00~18:00
場所:ハートフィールドギャラリー
   名古屋市中区栄5-4-33 えいわビル1F
TEL: 052-251-5007

本日午後3時から4時頃、明日の12時~1時と夕方5時位から会場にいる予定です。
でも、私がいない方がじっくりご覧いただけると思いますよ。
ご都合のよい時に、ぜひお立ち寄りください。
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実りの秋が訪れています

2015年11月25日 | 本づくりのための横浜物語
本づくりの勉強のために、横浜に行ってきました。
仲町台のせせらぎ公園もすっかり秋の景色。






授業では丸背上製本の練習。丸背は自分でも何度か練習しているけど難しい。
そんな簡単にできるものではない。でもそれがいい。それでいい


自分で刺繍した布表紙とお気に入りのリバティプリントを使った布表紙。
裏打ちも何度もやり直しました 今回は私の和紙は全く使わず。

三連休だからか、行きも帰りも渋滞に巻き込まれ、一緒にランチする予定の
横浜在住のお友達ともランチはできず 岡崎~音和蒲郡で渋滞のため
一般道に降りた時点で無理だと判断し、足柄SAで買ったおにぎりをバスの中で
食べました。帰りは40分遅れ。ずっと高速のバス停で待っていましたよ

あのバス、一度だって定時で来たことがなく、必ず15分以上遅れる。いっそ
その発車時間にしてくれたら、学校を早く出て走って帰らなくていいのに。
もうあと最低2回の利用ですけどね。

横浜ネタはここまで。

最近、時期的にスケジュール帳のご注文を続けていただくようになりました。
中にはリピーターの方もいらして、嬉しい限りです
そして今日、スケジュール帳と新しい本に使う紙を求めて竹尾さんへ。

お支払いのついでに、竹尾さんのホームページで紹介していただいたことの
お礼を言わなきゃと、テキパキ働く方々に恐縮しながらお伝えすると、すぐに
支店長さんが出てこられ、いろいろお話をさせていただきました。
ありがとうございました!

竹尾さんで紹介していただきました その1

竹尾さんで紹介していただきました その2

持ち帰った四六判全紙。いつも置き場所に困ります
なんたって1091ミリ×788ミリ。踏まないように気を付けないと。

(奥に見えるのは麻績村のトロロアオイを使って漉いた和紙・乾かし中)

そして、さきほど、信州からリンゴが届きました!

箱にも宅配伝票にもリンゴの写真やメッセージが。信州だね~
諏訪の愛ちゃんからです。蜜もいっぱい!久しぶりに食欲が落ちるほどの
ショックなことがあり、心配してくれた愛ちゃんが送ってくれたのです。


実りの秋、私は長野県の人からいただく実りで、仕事も味覚も満たされます
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長野県麻績村から

2015年11月22日 | 作る
先日、長野県麻績(おみ)村の方と小原でお会いしました。

以前、私がこのブログの中で、材料のトロロアオイが手に入りにくいということを
書いたことがあったのですが、その記事を読んで、栽培を始めたばかりの麻績村の
地域おこし協力隊の方が「試しに使ってみてほしい」と連絡をくださったのです。

小原の学芸員さんにもご協力いただき、小原での原料の栽培の様子や状況を
教えていただき、終わりに近づいた四季桜を共に見ながら五平餅を食べつつ、
あっという間に時間が過ぎていきました。

会ったことも、直接お話をしたこともない方々が、わざわざ遠くから、しかも
私のスケジュールに合わせてここまで届けてくださるなんて 取れたての
お野菜一式もおまけにいただきました。本当に嬉しいです。

今年はトロロアオイの種まきの時期に、以前購入していた産地の農協から、
生産者の高齢化によりたくさん生産できなくなったので、来年から取りまとめて
受注はしないと連絡があり、どうしよう~ってずっと思案してきました。

そんな時、今はアメリカに行ってしまった友人のやまさんのお父さんが、地元
兵庫県朝来市で栽培にチャレンジしてくださることになり、とりあえずホッと
していたものの、初のことだし、当面はしのげても今後のことを考えると
困ったなあという状況だったのです。和紙が漉けなくなっちゃう

今回のサンプルを使ってみて、また麻績村の方々も研究して栽培を続けられて、
お互いに今後の仕事につながっていけるような体制ができればいいなと心から
思っています。先のことが明るく見えてきたような気がします。

今、楮を煮ているので、それを使って明日からさっそく使ってみます!

困っているときに、遠方の見ず知らずの方が声をかけてくださったことにより
助けられる。感謝と、そして、ますますがんばらなくては!という気持ちに
なりました。麻績村にもぜひ行ってみたいです!ありがとうございました
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琳派 本物を観るということ

2015年11月19日 | 展覧会を観る
昨日、京都国立博物館に行ってきました。『琳派 京を彩る』


最近、本当にいろいろあって、周りの方々にもご心配をおかけして、
私もいろいろ考えて、まだぐるぐるしている状態ではありますが、それは
また追い追い。

昨日も雨だし、そんなことしている場合でもないし…とか躊躇しましたが
思い切って出発 久しぶりの名神高速道路。一人で運転して行くのは
何年振りかな。途中、新幹線と高速道路のクロスする狙撃ポイントや、
昔、チベタンテリアのクースケくんをフライングドッグにしようと出場した
フリスビー大会の会場・竜王のドームを横目になつかしく思いながら
(しかし、クースケは結局、50m走しか出場できませんでした

まあ、京都ってこんなに遠かったっけ?と感じるほど、行きも帰りも渋滞で
3時間以上かかり、約1時間の博物館滞在のため長時間の運転で、食事もとらず
へとへとになって帰ってきました

いつものように内容についての感想などは上手く書けないので省略。

一応、証拠に。




もっとゆっくり京都を堪能できればいいんだけど、私の一人トリップはいつも
こんな感じですね。どこに行っても

しかし、ああいう展示に行くといつも感じることがあります。
日本人ってあんなに本物を観ることが好きな人たちだっけ?って。たくさんの
人であふれていて、みなさんじっくりじっくり鑑賞されている。なぜ、私が
疑問に思うかと言うと、私の作品の展示の際によく尋ねられるのが
「牛乳パックで紙を漉くにはどうしたらいいですか?」ということ。

私は牛乳パックで紙を作ったこと、実はありません。だからよくわかりませんが…
と説明するしかないのですが、内心「牛乳パックでするなら、ちゃんと楮などを
使って日本の和紙というものを漉いてみたらいいのに」と思っているのです。
いつも使っている洋紙とも比較してみると興味深い体験になると思います。

だいたいが、幼稚園や小学校の先生や、小さいお子さんのいるお母さんからの
ご質問で、紙がどう作られているか、とか、自分の身近なものでリサイクルできる
ことを教えたいということのなのですが、リサイクルならもっと見せるべき
ゴミ事情がありそうだし、紙の作り方ならどうせなら実際に楮を叩いて繊維を作る
ことろから体験させたらいいのではなないかと常々思っています。

ここでいう「本物」という意味での和紙がどういうものかは、置いといて。

何も牛乳パックを分解して、ミキサーにかけてってしなくても、とりあえず
洗って分解してリサイクルBOXに入れたらいいんじゃないのかな。
和紙を漉くと、紙のでき方だけでなく自然の恵みや日本人のものづくりの
知恵が見えてくる。牛乳パックでやることにも意味があって、それでできた紙が
本物でないとは言うわけではないけど、本物を観るためにあんなにたくさんの
人が集まるのなら、本来の紙つくりを体験するのも意味があると思うのです。

うまく言えないけど、なんとなくでも伝わりますか?

だけど、楮やトロロアオイなんで材料が手に入らないし、漉き方なんてわからない
とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。また後日書きますが、そういう材料を
新たに栽培し始めた方々にもお会いして、これから良いものを作っていきたいと
勉強されている方々とのご縁もできました。探せばあるんです。でもちょっと
始めるに今は大変なのもわかります。

で、やりたいけど、どうしたらいいかわからないとおっしゃる方、それは私の
仕事として、材料を持って私が行きます これが何かのきっかけになれば。

※ 卓上カレンダー2016は完売しました。ありがとうございました!
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For Beautiful Human Life Vol.3 始まりました

2015年11月14日 | 作品展のこと
For Beautiful Human Life Vol.3が、おととい12日から始まっています。
搬入以降行ってなかったので、他の作家さんの作品の全貌も今日初めて
見ることができました。おもしろく、美しいですね

せっかくなので私のコーナーの写真を。


こんな感じです。今回は写真のパネル4枚。非売品の本を1冊。
現物を観ていただきたいので、写真は不鮮明なままです。へへっ

写真はすべて和紙2枚に印刷したものを二重に貼り合わせています。
それにより、色に深みが出て、微妙にずれるため写真に奥行きが出ます。
写真のふちはいつものようにちぎって繊維がけばけばになっています。

左上「カヌレ屋のクリスマス Bordeaux」
草木染めをした繊維を、毛糸を漉き込みながら漉いた紙を台紙に
しています。写真はボルドーの街で見つけたカヌレ屋さんのクリスマス
ディスプレイ。カヌレはボルドーの名物
同じ毛糸を紙に通してリボン結びにしてみました。

左下「ガンベッタからの道標 Bordeaux」
楮の黒皮を入れて漉いた和紙に、ベンガラの顔料をまだらに塗って
石畳のような質感を出してみました。
ガンベッタ広場にあった道標。見づらいですが、ボルドーと姉妹都市の
FUKUOKA(福岡市)の文字もあります。私はこの形の道標が好きなのです。

右上「ガンベッタ広場の夜 Bordeaux」
これも色は異なりますが、上の道標の作品を同じく、楮黒皮入りの和紙に
ベンガラで染めた和紙です。写真は夜、ガンベッタ広場に着いた時に
目に入ったイルミネーションが美しく、ついシャッターを押していました。
私がボルドーで撮影した中で1番印象的な写真でもあります。
こちらの作品はすでにご予約をいただきました!ありがとうございました。

右下「回廊の光 Bayonne」
ボルドーから日帰りで立ち寄ったバイヨンヌで撮影した写真です。
偶然入った教会の回廊で、花柄模様がかわいらしく、雨上がりのやさしい
日差しが印象的だったので撮影をしました。薄桃色の紙は草木染め。
帯のようなオレンジの色はベンガラの顔料で染めています。よく見ると、
回廊の向こうにある壁とつながっているように見えて広がりが出ています。
下半分には花柄模様をゴム印に彫って模様を付けてみました。

本「はじめてのボルドーとパリでの再会2012」
表紙は柿渋で染めた和紙。内側にも和紙にボルドーの地図を印刷した紙を
前後に挟み込んでいます。展覧会のためボルドーからパリに行った時の
ことを書いた本です。ブログに日記風に書いていた文章に手を加え、
ハードカバーの本に製本してみました。こちらの本は、展示終了後、
横浜のカフェ「いのちの木」に献本するため非売品です。

カヌレ屋さんの写真以外は、この本の中にも登場します。道標の写真は
本の中では白黒写真となっています。どうぞ、本は手に取ってご覧ください

パネルの作品も、上の写真で見るのと現物を見るのとでは全く違います。
和紙の質感とともに、現物をギャラリーで感じていただきたいです。
栄に行かれる際は、ちょっと足をのばして、ぜひ覗いてみてください。

基本的に私は常にギャラリーにはおりませんが、今のところ、26日(木)
1時から3時くらい、29日(日)夕方頃から閉館まで在廊予定です。
そのほかにもちょこちょこ立ち寄る予定です。
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3周年記念いただきました

2015年11月12日 | その他
先日、いつもお世話になってい螺澤智子さんから郵便が届きました。
開けてみると、


アトリエ3周年記念に、母校の学生さんにオーダーして作っていただいたそうです
ことりと3という数字をモチーフにして。

ありがとうございます!
うちの3羽のことりたちに仲間が増えました

今日からグループ展も始まっています。

『For Beautiful Human Life Vol.3』
期間:2015年11月12日(木)~11月29日(日) 12:00~18:00 月・火・水休み
場所:ハートフィールドギャラリー
   名古屋市中区栄5-4-33 えいわビル1F

たくさんの方に観に来ていただけますように。
実は私もまだ全体に展示された様子を観ていないので、早く観に行きたいですが
もうちょっと我慢。どんな感じになっているのかな。

足腰の痛みもようやくやわらぎ、今日も朝から全紙を切り出したり、ぼちぼち
制作を始めました。動けない時はなかなか次を考えることができなかったけど、
今は作りたいものがいろいろ浮かんできて、時間の足りなさを嘆きそうになる
くらい。とりあえず、目の前のこと、から始めましょうか。

※「卓上カ蛇腹レンダー2016年」が残1冊になりました。こちらの作品は
  追加制作しませんので、気になっている方はぜひどうぞ!
  なお、スケジュール帳の2016JMP3色とJMPA52色は受注制作ですので、
  ご注文をいただいてから制作いたします。
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HFGのFBHLが始まります

2015年11月09日 | 作品展のこと
12日からハートフィールドギャラリーで『For Beautiful Human Life Vol.3』が
始まります。昨日、無事に搬入まで済ませてきました。

ただ、私の入力ミスで、作っていただいたキャプションに誤字があり、作品の
5点分すべて作り直してもらうことに 作ってくださったのは一緒に展示
される作家のタケウチさん。作り直しと貼り替えをしていただくことになり
本当に申し訳ないです

体調が悪い時とは言え「手漉き和紙」を「手透き和紙」と変換するなんて。
今まで何回変換してきたかわからない文字なのに。そのことにショック!

作品はボルドーの写真のパネルを3点、バイヨンヌの写真が1点。
それらを撮影した時のことを書いてハードカバーに仕立てた本を1冊。

他の作家さんの作品もバラエティ溢れていて、とてもおもしろいですよ
ぜひお越しください。

『For Beautiful Human Life Vol.3』
期間:2015年11月12日(木)~11月29日(日) 12:00~18:00 月・火・水休み
場所:ハートフィールドギャラリー
   名古屋市中区栄5-4-33 えいわビル1F

今回も基本的には私は会場におりません。じっくりご鑑賞くださいね。
14日と29日には立ち寄る予定ですが、時間は未定です。

企画者のナカムミオさんギャラリーオーナーの園部さん、そして一緒に展示
させていただく作家のみなさん、どうかよろしくお願いします
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なんとか制作しています

2015年11月06日 | 作る
先週のひどい腰から脚の痛みもやわらぎ、12日からのグループ展の作品の
制作に励んでいます。原因はわかりません。でも年内にはいろいろ検査して
この際、悪いところはちゃんと向き合って対処していこうと思います。

いろんな方にご心配をおかけしました。まだ無理はできませんが、おかげさまで、
なんとか動けるようになりました。どうもありがとうございました!

明後日には搬入で、ほとんど制作に専念する時間がないので、今日なんとか
最終的な仕上げまで進めることができました。

ただ、私だけでなく、うちは夏からことりのるーちゃんが寒い寒いって言い、
常に私の左手の中に入り込み暖を取るため、まあ仕事が進まない
自分でエサも食べるけど、1日2回、温めた流動食を食べさせている。
こうやって大事な紙を触っている時も、体を膨らませながら私の左手の中に
入るチャンスを狙っています。


大事な紙や作品に粗相をするのでは・・・とヒヤヒヤ
私の方が諦めて、夕暮れ時はいっそ休憩時間にしてるーちゃんを温め、
寝かしつけてから夜中に作業に入ることもしばしば。まあしかたないね。

それから、今日、ひと段落して片付けていると気付いた。


私、半日の作業で、刷毛や筆だけでこんなに使ってるんだ!
なんとなく感動。刷毛や定規やピンセットなど、昔はほとんど持ってなかったけど、
必要なものを買い足していったら知らない間に増えていった。

さあ、もう少し!がんばろう。
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