プチ・ドラマ研究会Ⅱ

主に、テレビドラマや役者さんについて書きます。プラス、嵐ゴトも時々。

最終報告*冬のサクラ

2011-03-30 02:34:40 | ドラマゴト*10-11
最後まで観ました。
7話の録画ができていなくて、話のつながりがわかるかな?と心配でしたが、なんとかなりました。


このドラマは、終始、萌奈美目線のモノローグで綴られていました。
恋愛が軸でしたが、彼女の人生の物語だったと思います。


臨終の場面は、とても優しく温かくて、このドラマを象徴しているようでした。


彼女が自分の人生に希望を見いだそうとした、冬にも咲く桜。
なぜ、山形に来てまで見たいと思ったのかが、病に臥せてからのエピソードから、だんだんと読み取れるようになりました。


祐との関係はプラトニックなままでしたが、言葉のやりとりや、ただ寄り添っていることだけで、こんなにも「愛」を感じられるのか!と思ったしそれだけで伝わるものって絶対にあるな、と感じました。


だから、二人の生きざまに学ぶことが、たくさんありました(苦笑)。
ここぞと思ったときにやらなきゃ、絶対に後悔しますね。


航一もいろいろあったのですね…というか、終盤のピンチは、自業自得な感も
憎たらしくてしかたないときもありましたが、葬儀のあと、祐に感謝の意を伝える場面には、グッときてしまって、航一さんがんばって、と心でつぶやいていました。


前にも書きましたが、肇は、母親の編んだマフラーをずっと身につけていました。
観ていて、彼もきっと素直で優しい人だな、と感じました。


役者さんでは、久々に高嶋さんのワルな表情を観て、怖いながらもちょっと楽しみでもありました。
萌奈美の娘役は、森迫永依さん。
かつて「まる子」だった彼女も、中学生の役を。
時は確実に流れている、と、しみじみしました(苦笑)。


祐の素朴ながらも強い意志、萌奈美の芯の強さにに触れて、こんな時代だからこそ必要な心のありようを考えていました。


恋愛ものだけど、その関係性から透けて見える、人として、何を希望に生きれば良いのか、というテーマに、私もいろいろ考えさせられた作品でした。


サクラサケ


私の心にも、皆の心にも、暖かで優しい春がやってきますように。

最終報告*スクール!!

2011-03-30 01:21:30 | ドラマゴト*10-11
最後まで観ました。
思った以上に踏み込んだ内容で、予想以上に見ごたえがありました。


現場の経験者としては、あるある~な描写がたくさんあって、うなずきながら観ていました。


エピソードのテーマに加え、教室での出来事や、今の家庭の事情に敏感な学校側の心情など、さまざまな描写に、細やかさを感じました。
とにかく、取材なしには描けないシークエンスだなあ、と。


8話で、本人のいないところで、いじめの矛先を変えようという話をした子どもたちに、成瀬校長が激怒するくだりがありましたが、これは、本当にリアルすぎて、怖くなりました。


…いや、私が子どものころにもあったかもしれない感情だな、と。
各自が我慢していただけで、不満はずっと募っていたと思うのです。
爆発しないのが、自分のクラスの特徴だったような…。


5年クラスの最大の問題だった、特定の児童へのいじめ。
それが、リーダー格・翔子の個人的なピンチが解決につながるとは、ちょっと意外ではありました。
どうやって収束するのか、気になっていたので。


でも、誰かが大変なことにならないと、事も心も動かないのも、また、リアルな姿なのでは?と思いました。


話は変わりますが、6話で、酔いつぶれたかの子先生をおぶって帰るときの成瀬校長の言葉を聞いて、共感しすぎて、さめざめと泣いてしまいました


大切な人が突然いなくなるなんて思わないから、いつかできる、いつかやろうと考えてしまう。
でも、それは違った。
今やらないと、今日でないとダメなんだ。


家族を失った悲しみを一人で抱えながらも、「現実に可能そうな、息子が生きていたらしてやりたかったこと」を、全力でやりぬこうとする姿に、ただ熱いだけではない、人としての細やかさも感じました。


そんな彼だから、桐原先生ほか、新宮小学校のスタッフの心も、子どもたちの心も、プラスに変わっていったのかもしれません。


桐原先生って、最後までかっこよかったですね
子どものころ、あんな先生に習ってみたかった★なんつって


かっこいい、といえば、みきちゃん先生(岸部一徳さん)は、良いところを全部持っていっちゃいました。
飄々とした優しいキャラだからこそ、翔子も心を開いたのだと思います。


成瀬校長の長セリフで伝えたかったメッセージ、、子どもたちのリアルな関係性、少子化による統廃合の危機…。


私は2年前までしか知らないので、多少変わっているとは思いますが、今の学校の姿がよくわかる、あるいは、わかってもらえそうなドラマだなと思いました。


現実と希望を行き来しながらも、ありきたりなハッピーエンドに着地しない脚本も良かったです。


裏番組の陰に隠れてしまいましたが、私は、好きでした。
観て良かった。
やっぱり学校って良いなと思えました。