goo blog サービス終了のお知らせ 

chuo1976

心のたねを言の葉として

「雲を見ている」  谷川俊太郎

2018-12-04 10:45:16 | 文学

「雲を見ている」  谷川俊太郎

 

雲を見ていると

雲を見ている気持ちに気づく

他の気持ちがみんな消え去って

ただ雲だけがある気持ち

それを誰かに伝える術がない

 

夕焼けになる前の暮れてゆく空に

輝きを秘めながら雲が散らばっている

理由もなく胸が締めつけられて

まだ生まれていなかった

遠い昔を思い出す

 

今日も雲を見ている

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 白鳥の一日かけて思ふこと ... | トップ | 落日をしばらく見ざり十二月... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

文学」カテゴリの最新記事