遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

トイレ美術館15 川合修二『奥美濃風景』(油彩、6号)

2023年11月27日 | 絵画

地元の洋画家、川合修二の油絵です。

『奥美濃風景』油彩、6号。キャンバス。

川合修二:1942年、岐阜生れ。 1972年 二紀出品、1983年飛騨高山展出品。

川合修二は、岐阜の風景画を多く残しています。

今回の品もそのうちの一枚。

雪を抱いた雄大な峰々、そして冬枯れの里山をバックにして、とうとうと川が流れています。

実は、私、この風景には見覚えがあります。

揖斐川とその支流、根尾川が合流する故玩館の辺から、根尾川を20㎞ほど遡った所がここです。

以前のブログで、日本の観測史上最大震度を記録したと言われている明治24年の濃尾大震災の震源地を紹介しました。

震源の根尾谷水鳥地区の山(右側)が崩れ落ちて島(左側)となり、根尾川の流れが変わった場所です。

そのすぐ下流は、川幅が広くゆったりとした流れとなり、河原が広がっています。

それがこの絵の場所なのです。

向こう側の広い河原はキャンプサイトになっていて、私も若い頃にテントを張った思い出があります。

この絵は、夏の鮎釣りや川遊びの喧騒が終わり、晩秋から初冬の静かな根尾川の風景を描いているのです。

ですから、毎年今頃、トイレ美術館に掛かります。

 


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4 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2023-11-27 07:01:24
まさに今の季節にぴったりの絵ですね。まだ木々の紅葉が残っているところに新雪が積もった頃の絵ということが推察されます。こんなふうにぴったりの絵があるということで故玩館の所蔵絵画の多さを窺い知ることができました。
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1948219suisenさんへ (遅生)
2023-11-27 07:51:11
本当は、自分で絵筆を握って、お気に入りの風景を描くのが一番でしょうね。
でも、絵心ゼロの自分としては、どこかでつながりのある絵を見つけるのが精一杯です(^^;
最近は温暖化で、こんな景色になるのは年の暮れになってからでしょう。
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遅生さんへ (Dr.K)
2023-11-27 09:27:20
描いた画家の名前もわかり、しかも、描かれた場所もわかるというのも嬉しいですね(^_^)
なかなか、探しても見つからないものですよね(^-^*)
岐阜県の方なら、この絵をみて、すぐ、描いた画家の名前と描かれた場所を思い出すのでしょうね。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2023-11-27 16:06:22
こんな感じの場所はたくさんあるのですが、微妙に何かピンとくるものがあります。
昔は雪が多く、冬にここまで来るのが大変だったのを思い出します。
私にとっては、ノスタルジックな原風景です(^.^)
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