遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

古面41 アフリカ・レガ族仮面

2024年02月06日 | 古面

この仮面も、産地などが不明だった物です。が、今回、何とか特定することができたので、ブログにアップします。

 

幅 19.4㎝x 長 27.5㎝ x 高 10.7㎝。重 388g。アフリカ・コンゴ民主共和国(旧ザイール)、レガ族。19世紀末ー20世紀初。

アフリカ中央部、コンゴ共和国東部に暮らす焼畑農耕民、レガ族の仮面です。

レガ族では、ブワミと呼ばれる秘密結社が社会の中核を成していて、そこでの儀式に仮面が使われます。

最大の特徴は、面表が大きく凹型に彫られていて、そこに白土が塗られていることです。その結果、ハート形の白い貌がうかびあがります。

 

仮面をはじめとして、アフリカの木彫で古い物は稀です。20世紀の品物がほとんどです。

今回の品は、故玩館所蔵のアフリカ木彫品の中で、一番古い物です。

使用に伴う擦れや疵とともに、木部自体の風化がすすんでいます。

眼と口は当然ですが、鼻の孔も開いています。

頬のペケ印は何でしょう。

黒褐色の塗料が塗られた上に、白化粧を施しています。

よく見ると、キラキラと光っています。

顕微拡大してみると、

銀色の薄い膜のような物がたくさん見られます。雲母か貝の内側の真珠層を混ぜたのでしょうか。

先々回のプヌ族仮面の白化粧と比較してみます。

白粉以外に、特別な物はみあたりません。

今回のレガ族仮面の方が、洗練されている白であることがわかります。

 

サルを擬人化したのかも知れませんね。

癒しの面です。

コメント (8)
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