木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

木工の木楽屋さんへ

2011-07-30 21:31:07 | 木工
木工の木楽屋さんの材の販売があり、久しぶりにのぞいて来ました。

前回(4月)は行けなかったので、約半年ぶりになります。


8月までに売り切ってしまいたいと、「今日は朝の3時から材の値段付けをした」とはりきって?おられました。


その新たにつけられた値段は、いつもの半額。なかには「無料!」というのも。
大きな材は少ないですが、刳り物や小物の制作には手頃な大きさや値段の材がいろいろありました。
すべてが乾燥材で、すぐに使えるというのも良いですね。


小生の工房のご近所のAさんもいろいろ物色されていました。


材だけでなく、骨董?も並べられています。
この写真に写っている、各面丸くくりぬいた立方体の枠は何に使うものでしょうか。
框はすべて三方留めで実に凝って作られています。
木楽屋さんの材の販売は、8月半ばまでの土日に行われています。
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塗り

2011-07-28 21:36:53 | 
なかなか進まなかった漆塗りの仕事が一段落。

スプーンの上塗り。漆はつやクロメ漆。
良い艶に上がりました。


大匙は、注文通り本朱(水銀朱)でエンジに近い色に。

この朱、同じ時に同じ朱を、生漆を焼き付けした缶に塗ったものは・・・

鮮やかな朱に上がりました。
この違いの原因は、乾かし方。匙は漆風呂で湿度を与えて乾かしたもの。
数時間で乾燥しました。
一方の缶は、乾燥した(湿度60%台)風呂で乾かしたもの。
乾燥には2日以上かかりました。
乾燥の仕方だけでこれだけ発色が変わるのですから漆っておもしろいですね。


曲げ輪っぱの弁当箱は、内側はつやクロメ漆の塗り立て。外側は、赤漆拭漆仕上げです。


最後の仕上げは、つやクロメ漆を使い、ケーク紙で、残し気味に拭いています。
良い色合いに上がったのではないかと思います。

今日の夕方、宇治市には、「記録的短時間大雨情報」が出されました。
ニュースによると、部分的に1時間に100mmを越える雨が降ったようです。

幸い、当炭山地域は、雷が鳴り響き、土砂降りの雨が降ったものの、それほど長い時間降ったわけでもありませんでした。
いつになったら夏空が戻ってくるのでしょうか。
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大阪銘木協同組合定期市

2011-07-25 21:56:31 | 木工
本題に入る前に・・・


JA松本ハイランドすいか。
いわゆる「波田町のすいか」。日本でも有数のおいしいすいかなのです。
昨日、飯田に行ったついでに、Aコープの店で買ってきました。(どこでも買えるのですが・・・)

実は、小生すいかが大好き。

早速おやつに切って食べました。
天候不順のせいかいつもの年に比べると、ちょっと糖度が低いような気もしましたが、満足満足!

さて、本題に戻って、


木工芸家の今野さんに声をかけていただき、中源銘木さんのお世話で、大阪銘木協同組合の定期市の下見に行って来ました。


定期市は毎月開かれていますが、この7月の市は特に数が多いそうです。


幅が2m、長さが10mを越える巨大な板も出品されていました。
こんな板はどんなところに使うのでしょう。


「銘木」という名にふさわしいすばらしい木味・杢の材から、細かな材まで、すごい量の材。


材の種類も多く、見ているだけでも飽きません。
「この材で、こんなものを作ったら良いだろうな・・・」などと考えながら眺めていると時間があっという間に過ぎてしまいます。

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うるし塗り教室

2011-07-20 23:06:13 | 
毎週水曜日(月3回)は、楽しみな「漆塗り教室」の日。
加藤小兵衛商店の蔵で開かれています。


この漆塗り教室の特徴は、有名な京の漆芸家の元で長年修行を積まれたプロの漆芸家の先生の第1級の技から学べると言うことです。
しかも、教室の生徒さん一人一人の希望に応じて、どんなことでも丁寧に指導していただくことができます。

教室でお世話になって、1年3ヶ月

布着せ本堅地、紙着せ本堅地などの下地から、呂色仕上げ、真塗りなどの塗りの工程までじっくり学ぶことができました。
漆の奥深さからみれば、本の一部を一通りやったというだけでに過ぎませんが、先生の技を拝見しながら、本当にいろいろなことを学ばせていただきました。


そして、次は蒔絵に挑戦。
まずは手板に練習。

こちらは、平蒔絵。
荒目の銀粉を蒔き、色漆で固めます。


葉の部分も色漆で固めました。


こちらは高蒔絵
高上げは炭粉を用い、葉の部分は1回


花の部分は炭粉上げを2回しています。
ベンガラ漆をぬるとだいぶ盛り上がってきたのがわかります。

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弁当箱 上塗り

2011-07-17 20:58:51 | 
漆の仕事は、いくつか並行して作業を進めます。


まずは、曲げ輪っぱの弁当箱の上塗り。内側をつやクロメ漆で塗りました。
外側は拭き漆仕上げにします。


次は、スプーンの中塗り。こちらはクロメ漆を塗りました。
手前にあるのは手板です。


昼からは、四方棚の棚板の修理。割れを埋める最終段階まで来て足踏みしていました。
周囲の湿度により、割れ目が微妙に動き、湿度が高いと埋めた錆が盛り上がって来るのです。
梅雨時でも盛り上がらないよう錆を研いで少し減らし、梅雨明けを待って乾燥状態でも確認し、ようやく色合わせにかかりました。
黄口の朱をクロメ漆で練り、赤軸石版筆でさしていきます。


傷の幅が、0.2mmから0.8mm程度。はみ出さないように塗るのは大変集中力が要ります。
昼食の後、ちょっと昼寝をして、頭をすっきりしてからとりかかりました。
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十角箱 

2011-07-15 21:38:12 | 木工
屋久杉の十角箱の蓋 麦漆も乾いたようなので次の作業にかかりました。

まずは、甲板の甲盛りの削り出し。
平鉋で削ります。


逆目を立てないように、しかもすべての縁の丸みが同じになるように・・・切れる鉋と、目と手の感覚だけが頼りです。


ほぼ削れたようです。

そして、

砂磨きにかかります。砂をつけた布で、ごしごしとこすります。


側面も、同様に磨き、磨き終えたら水で砂を流して乾かします。
乾いたら磨き具合を確かめ、磨き足りないところは再度磨き、全体が均一な仕上がりになるように整えます。


水分が完全に乾いたら漆を塗り、風呂で乾かします。

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椅子 塗装

2011-07-12 21:08:53 | 木工


ハタガネをはずして、木地が完成しました。
早速塗装に掛かりました。


塗装はオイル仕上げ。
いつもの、リボス社のオイル、アルドボスを塗って#400で軽く研ぎ、しばらく置いて拭き取りました。


少したっぷりめに塗ったので、あとからしみ出してきます。それを何度も拭き取りました。


後ろから見たところ。

オイルが完全に乾いたら、別のオイルを塗り重ね、最後は蜜蝋ワックスで仕上げる予定です。
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椅子 その後

2011-07-11 22:21:25 | 木工
椅子の制作 粗取りが済んだ部材は、仕上げの鉋をかけながら大入れの穴を掘り、仕口を仕上げていきます。


まず、貫の仕上げ削りをして、貫に合わせて前脚に大入れの穴を掘る。
前脚を、先に行くに従い薄く、木端を浅い胴張りに削って仕上げ、その断面に合わせて座板に大入れの穴を掘る。
これで前脚部の仕上げ削りと仕口の加工が完了。


背板の仕上げ削り。反り台鉋を使って削ります。この反り台鉋、平出さんに特注で作ってもらいました


後脚の仕上げ削り。こちらは、極浅の内丸反り台鉋。刃は貞秀作。台は自分で打ちました。


さらに、座板の仕上げ削り。木端、木口はやや丸みを持たせます。


最後に、一番要の座板と後脚の仕口の調整。やや固めに調整しています。


すべての部材の仕上げの鉋掛けが完了。


今回はオイル仕上げとするため、この段階で木地磨きをしておきます。
ベビーサンダーの出番です。

次は組み立て。

ます貫を嵌めた前足を座板にはめ込みます、


後脚は、先に貫と背板を嵌めてから」、


座板にはめ込んで完了。
きわめてシンプルですが、それだけに座板と脚の接合部の正確な加工が必要になります。


しばらくハタガネで押さえておきます。

ところで、今日の炭山、午後4時過ぎ、

突然、バリバリバリ・・と轟音。何かと思えば雷。
その後、土砂降りの雨と雷。短時間でしたがすごかったです。
おかげですっかり涼しくなりました。
ところが、家に帰ろうと峠を越えて家の近くまでくると、地面はカラカラ。全く降った気配はありませんでした。
夕立はどうも山手だけだったようです。

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宮津へ

2011-07-09 21:45:52 | スキー
所属するスキークラブの会合で、宮津へ行って来ました。
会合のあと海岸へ。

梅雨が明けた海。久しぶりに見る海は青く輝いていました。


沖には白いヨットが浮かび、夏の到来を告げていました。


遠くには、天橋立の松並木が見えます。
就職したころは、研究会等で、結婚し子どもができると海水浴に、と夏になると毎年来ていた海。
最近は夏の海に来る機会もなくなってしまいました。
潮風に吹かれながらのんびり眺める海は本当に良いですね。

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椅子 その3

2011-07-08 22:38:10 | 木工
椅子の部材加工が続きます。

バンドソーで粗取りした後脚は、鉋で削って左右揃えます。


背板のほぞ穴をあけました。


座板との仕口は、ルーターで粗掘りして、


鑿で正確に仕上げます。


こちらは座板側の切り込み。ここの接合が、この椅子の丈夫さに一番かかわってきます。


前脚、背板、貫のほぞを切りました。


背板は厚い材から削り出します。


墨に沿ってバンドソーで粗取りして、鉋で削って仕上げます。


座板の周囲もバンドソーで粗取りして、鉋で仕上げます。


すべての部材が揃い、大入れを残して仕口の刻みが完了しました。

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