木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

桐十二角形箱

2023-12-05 15:01:46 | 木工芸
7つの展示会・展覧会、2つの同窓会、更にお茶会、遠足等々に追われた凄まじい秋が怒濤のごとく過ぎ去り、気が付けば12月。
何とか乗り切った安堵感と毎日の生活も少し落ち着きを取り戻し、制作に打ち込める日々がもどって来ました。

まずは、桐の十二角形小箱



小箱といっても、作り方は大きな箱と同じ。
天板の裏は四方反豆鉋で裏透きを取り、天板と側板は双方に溝を突いて噛み合わせ。
側板の接合部には雇核を入れます。



高台の接合部にも雇い核。



蓋を止める桟は身の底辺部を決(しゃく)り、嵌め込みます。



更にそれを決って、段欠きをした高台に嵌めます。



天板の甲盛りを削り完成。


蓋を開けた状態です。
今回高台と覆輪は桜と黄楊をつかってみました。





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明日から煎茶工芸秀作展

2023-11-24 19:12:51 | 作品展
煎茶工芸秀作展の作品を陳列しました。









陳列画終了し」、明日の開会を待つばかりとなりました。、



10時開始の煎茶席に先がけ、煎茶工芸秀作展は9時30分の開会となります。
皆様のご来場をお待ちしております。
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会津へ

2023-11-24 17:11:49 | 木工
昨日から会津に来ています。



会津に来たのは初めて。磐梯山が優しく迎えてくれました。
目的は、もちろん会津の桐を訪ねて。
Facebookでお友だちの齋藤さんに会津若松の駅まで迎えに来ていただき、製材所に連れて行っていただきました。





そこで見たのはおびただしい会津桐の材!所内を見せていただきながらいろんなお話しを伺いました。一から桐を育て、桐の事を知り尽くした齋藤さんのお話しは大変勉強になり、再登場さんの桐への想いを強く感じました。特に「良い桐を育てるのは作り手のためじゃない、使ってもらう人に喜んで貰うためだ」という言葉に感銘を受けました。
見せていただいた桐の板は、木味、艶とも最高の、まさにこれぞ会津の桐!でした。
今は建築関係の需要が主とのことですが、こんな材に囲まれて過ごせたらどんなに快適なことでしょう。



桐を育てている山へも連れて行っていただきました。土作りから日々の手入れ、50年先を見つめての大変な作業は桐が好きでなければできないですね。



山から戻る途中で見た夕日の会津盆地はどこか故郷の佐久盆地と似た佇まいでした。
齋藤さん、お世話になり ありがとうございました。本当に至福の一時でした。
今日は東京に戻り、午後から煎茶工芸秀作展の陳列です。
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煎茶工芸秀作展

2023-11-22 18:07:30 | 煎茶
第32回煎茶工芸秀作展が開催されます。





全日本煎茶道連盟主催の東京大煎茶会にあわせて開催される展示会で、今年で32回を数えます。
昨年までは3日間の開催でしたが、煎茶会参加の流派の減少に伴い、今年は2日間の開催になってしまいました。

今回私は、10点出品します。



そのうち、「神代欅タイル炉台」は、1700年代から1800年代のオランダタイルを嵌め込んでみました。
その他、唐木寄木涼炉台、手前盆、一文字盆、黒柿茶托、菓子器、銘々皿等を出品します。
ご高覧いただければ幸いです。

24日午後から陳列で会期中会場におります。その前に明日は会津若松まで行ってきます。

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黄檗売茶流萬福寺文化祭

2023-11-12 22:54:30 | 煎茶
黄檗売茶流萬福寺文化祭が12日晴天のもと行われました。



10時の献茶式から始まり、様々な取り組みが萬福寺境内を使って行われました。



献茶式には雅楽の演奏をバックに、平安装束に身を包んだ皆さんも参加され、式に花を添えていました。

昼前からは廻廊に煎茶席が12席設えられ、参加者に様々なお茶をふるまっていました。
私も、開梛(かいぱん)の下の廻廊で、自分の作った煎茶道具を使い、煎茶のお席を出させていただきました。



お手前は「煎茶四つ急須手前」 4つの急須を使って二煎のお茶を淹れます。
使ったお茶は、無風流の家元の造られている無施肥・無農薬の煎茶を一煎目に
今年の春摘みにいき、僅かに萎凋をかけたあと、釜炒り、手もみを繰り返して仕上げた微発酵茶を二煎目にお出ししました。

今回もお菓子は手づくり
工房近くに自生する栗を拾い、渋皮煮を栗甘納豆に仕上げてお出ししました。





昨年「お菓子が終わって食べられなかった」という方も朝一番にお席に見えるなど、なかなか好評で、睡眠時間を削って作った甲斐がありました。

FaceBookのお友達の中国からのお客様や、「昨年参加できなかった」という方もたくさん見え嬉しい限りでした。



今回もお茶席と共に、制作している煎茶道具も陶芸の作家さんと共に展示させてもらい、参加者に見ていただきました。

お茶を飲んでいただきながら、皆さんといろいろお話しできるのも煎茶席の楽しいところです。
朝早くからの準備の後、切れ目なく8席のお手前を続け、その後の片付けと大変疲れましたが、とても充実した楽しい一日でした。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
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黄檗売茶流文化祭2003

2023-11-07 22:00:01 | 煎茶
黄檗売茶流文化祭が、間近にせまりました。
日時 11月11日(土) 午前10時~午後4時
場所 黄檗山萬福寺 





今年で3回目となる今回は、10時より黄檗売茶流家元による献茶式に始まり、
日本包丁道清和四條流・清元経健盛家元による式包丁!
俳優・窪塚洋介さんの朗読、ギタリスト渥美幸裕さんの演奏!
華道遠州・芦田一寿宗家の「華」と齊藤文護さんの「写真」の協奏!
が行われます。

そして廻廊には黄檗売茶流の茶席の他、中国茶、少数民族のお茶、珈琲などいろいろなお席が設えられます。
その他、煎茶道具を始め、着物、食品、硝子トンボ玉、アクセサリーなどの販売・出店もあります。












写真は昨年の黄檗売茶流文化祭から (齊藤文護氏撮影)

秋の一日、萬福寺でお茶と文化を楽しみませんか。
私も煎茶のお席でお待ちしております。
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立礼卓が完成しました。

2023-10-19 21:14:46 | 木工芸
立礼卓が完成しました。



この卓は保管や移動がし易いよう、組み立て式になっています。



天板を外した状態。
前脚と後脚は、幕板部に付けた強力磁石で固定されています。

この卓の設計・制作に取りかかったのは8月の中旬だったような。
組み立て式で持ち運びができるもの。さらに拭漆仕上という注文で材の検討から始めました。
手持ち材の中から選び出したのは、栓。



まずは製材。帯鋸盤に入らない寸法なので、回りを昇降盤で挽き、後は鋸で手挽き。



谷口清三郎作の縦挽き鋸が活躍してくれました。



一枚板では反りを押さえる摺桟が必要になり重くなってしまうので、鏡板を薄くできる框組にしました。



脚部の仕口の加工ができたのは9月の上旬。



卍崩しの部分は、アフリカンブラックウッドを丸く削り出して組みました。



仮組みをして各部を確認。仕口の部分を養生して拭漆に取りかかったのは9月も半ば

1

10月の半ばまでかかって拭漆が完了。養生テープを外すと白い接合部が現れます。



糊を入れて組み立が完了。これが分解した状態です。



同時に作成した脇机。こちらは脚部は固定で、天板のみが外れる様になっています。
この間、伝統工芸展も含め6つの展覧会の合間を縫いながらの制作だったので、だいぶ時間がかかってしまいました。
近々納品させていただきます。







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ご来場ありがとうございました。

2023-10-17 21:42:39 | 木工芸

伝統工芸展京都展が終了しました。
沢山の皆さんにおいでいただきありがとうございました。
美術館での初めての開催でしたが、「作品がちがって見えた」など良かったという声をたくさんいただきました。

気がつけば世の中は秋。



ガレージの日よけにしているアケビも、今年は多くの実をつけています。



今日は4つ開いていました。



金木犀も満開。



スマホのカメラを向けていたら、画面の中に突然ヒヨドリらしき小鳥が。
あわててズームして撮影しました。


明日からは伝統工芸展大阪展が始まります。



今日は作品の陳列。



皆様のご来場をお待ちしております。

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第70回日本伝統工芸展 京都展が始まります。

2023-10-09 21:51:30 | 伝統工芸展

月見の煎茶工芸作品展が終わりホッと一息、と言いたいところですが、次の展覧会が始まります。

第70回日本伝統工芸展 京都展のお知らせです。

日時 10月11日(水)~15日(日)
     10:00~17:30(最終日は15:30まで)
会場 京都市京セラ美術館 

連日 午後2時より(土日は午後1時より)
「列品解説」および「受賞者が自作を語る」が行われます。



京セラ美術館で初めての伝統工芸展。是非ご高覧下さい。



こんなポスターがお出迎えいたします。


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月見の煎茶工芸作品展

2023-10-04 14:17:47 | 作品展
第3回 月見の煎茶工芸作品展のお知らせです。
日時:10月7日(土)13:00~20:00
場所:黄檗山萬福寺境内 聯燈堂(れんとうどう)
    宇治市五ヶ庄  JR黄檗駅、京阪電車黄檗駅下車 徒歩5分
この日、萬福寺境内では、全日本煎茶道連盟近畿地区主催の「月見の煎茶会」が開催されます。
その一環として、開催される煎茶道具の展示会です。
日本煎茶工芸協会に所属する作家の、選りすぐりの煎茶道具の数々を是非ご覧下さい。





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