木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

椅子の制作 その後

2016-03-29 22:07:21 | 木工
椅子、その後の制作過程です。

前脚と座板との接合。座板の側の曲線に合わせて彫り込みます。


貫を鉋で仕上げ、前脚に大入れで刺します。


続いて、後脚と座板の接合。


背板(束)と傘木。背板は6枚×4で24本必要です。


肘掛け。今回から後脚の向きを変えたため、接合方法も変えました。


この材の使い方ではほぞとしての強度が取れませんので、ダボを2本深く入れて補強しました。


4脚の仕口が完成。
座の高さを2種類にしましたが、背の高さは揃えました。
次は各部材を鉋で削って曲面に仕上げます。
まだまだ作業は続きます。

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煎茶棚の制作 その後

2016-03-27 18:47:21 | 木工


その後、といいながら写真を撮る余裕がなく途中経過がありませんが・・・各部材ができたところで仮組。
天板と桟の間隔、全体のバランスなどを確認。


三方留と天板の接合部。天板を桟から浮かしてみました。
脚は上を細く緩やかな曲線に削り、わずかな胴張りを持たせました。私の好きな形状です。



棚板には卍崩しの欄干を付けました。
黄檗山万福寺の法堂の卍崩しを簡略化してみました。
材はグラナディラ(アフリカンブラックウッド)と言い、クラリネットやオーボエに使われる材です。
それを丸棒に削って組みました。


完成形。
「浮見棚」と名前を付けて、第30回日本煎茶工芸展に出品しました。

そして先日、なんと

うれしい入賞通知がとどきました。賞は京都府知事賞です。

煎茶工芸展は5月21日(土)22日(日)の2日間、黄檗山万福寺にて開催されます。

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信州への旅

2016-03-22 22:01:08 | 故郷信州にて
連休を利用して故郷の信州へ帰ってきました。
今回の主な目的は同級会への出席。


まずは故郷の町へ。故郷の千曲川に架かる橋から見た八ヶ岳連峰は昔のまま。
でも、商店街はシャッター街になり実家の回りは住む人も家もなくなってしまい、寂しい限りでした。


18日は中学校の同級会。
開会に先立ち幹事より、同級生36名中5名の方がで逝去されたとの報告があり、黙祷を捧げました。
懐かしい友にもう会えないのは何とも悲しいですが、これからもこうして集い亡き友のことを偲んでいきたいものです。
卒業以来50年ぶりに再会した人もいましたが、話はじめると昔に戻って話に花が咲きました。
場所を変えて語らいは夜遅くまで続きました。


翌19日は同級会に参加した友人と坂城町の「鉄の展示館」へ
ここは、坂城町出身の人間国宝故宮入行平氏の業績を偲んで建てられた展示館。


この時期、雛人形展も開かれていました。
美しく冴え渡る日本刀の数々や解説の展示をじっくりと見て、抱いていた制作に関わるいくつかの疑問についても学ぶことができました。


雛人形は近くの「坂木宿ふるさと歴史館」にも展示されており、こちらも見てきました。
京都や滋賀の雛人形とはひと味違う、趣のある雛人形も展示されていました。
写真はありませんが、昼食は坂城名物「おしぼりうどん」をいただきました。


この日は夕方から、高校の同級会も開かれ参加しました。
14名の参加と前回よりやや少なかったですが、話題は病気や年金・老後の生活のことなどが多く、65歳を超えたということを改めて実感しました。
2つの同級会、お世話いただいた幹事の皆さんありがとうございました。

一昨年も同級会が開かれその後は所属するスキークラブの合宿に合流したのですが、今回は合宿が中止になってしまいました。
あきらめていましたが、宿泊したホテルから一番近いスキー場までは車で10分もかからないことが判明。
そこで翌20日、朝一番に行ってきました。


スキー場は「佐久スキーガーデンパラダ」
人工雪のスキー場、朝一番のゲレンデはカリカリでしたが人はガラガラ。まさにプライベートゲレンデ。
スキーはよく走り、浅間山を見ながら滑るのは爽快でした。

この日京都へ帰る予定でしたが、懐かしい友との再会の後、急遽予定変更して山梨県に住む友人宅へ。
M君は小中高を通じての親友。
昨年夏以来、半年ぶりの訪問です。
お互いの人生に関わる話は延々と続き、気が付けば午前3時前。


翌朝二階の窓からは頭に雲を抱いた甲斐駒ヶ岳がきれいに見えました。
すっかりお世話になり、M君本当にありがとうございました。

懐かしい友人達との再会し旧交を温めると共にきわめて密度の濃い3日間でした。

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椅子の制作

2016-03-12 21:50:29 | 木工
近畿展及び煎茶工芸展の搬入が済み、日々の制作が始まっています。
まず、五稜箸の制作。

昨年秋に30膳作ったのですが、一木一優展で売り切れてしまい追加の制作です。


箸の先まで鉋で削って仕上げます。


今回も30膳作りました。この後捨摺りをして漆の作業に入りました。


続けて昨年末にテーブルをお納めしたIさん宅の椅子4脚。
取りかかりが大変遅れてしまいました。
座と背の高さを少し低くしてほしいとのことで図面の引き直しから。


まずは座板の座彫りから。ルーターで粗彫りした後鉋で削ります。


掌で撫で、光を斜めから当てて凹凸を確認します。


前脚・後ろ脚・背との仕口の加工をしてから外形を切り、側の面を削ります。


この曲面に合わせて脚の仕口を加工。


今日はここまで。

ちなみに、近畿展入選はできました。煎茶工芸展は今月下旬の発表です。
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