木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

五稜箸 研ぎ完了

2012-02-09 22:47:54 | 作業動画

240番の耐水ペーパーから始まった五稜箸の水研ぎが600番まで完了。やっと下地ができました


こうして1膳ずつペアーにして研ぎ、仕上げていきます。



40膳の箸をすべて研ぐのに約5時間かかります。
さすがに一度にすべて研ぐのは大変なので、半分ずつ作業を進めました。



1本ずつ生漆を塗り、しばらく置いてから綿布で拭き取ります。



40膳完了。これからが漆を塗って拭く、いわゆる拭漆の工程になります。



今回使った漆はこれ。
浄法寺漆産業さんから注文していた生漆が届いたので早速使ってみました。
箸と椀に塗ってまず感じたことは、木地への吸い込みや延びが良いこと、それでいて肉持ちも良いようです。
また、乾きも良いようですが、現場で速く乾きすぎるということもなく、とても使いやすいという印象を受けました。
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椅子拭漆 研ぎ

2011-12-12 22:50:46 | 作業動画
椅子の研ぎを動画で録ってみました。


研ぎの1回目、240番の耐水ペーパーでの研ぎ。
この調子ですべての部材を研ぐと、指先の皮がすり減って無くなってしまいます。


そこで導入したのがエアーサンダー。
エアーサンダーを使った脚の研ぎ。

このサンダー、中国製なので値段も安く、強力なのですが、重たいのが玉にきず。
それと、水研ぎ用ではないので、使った後は分解してベアリングに油を差しておかないと錆びついて動かなくなってしまいます。

椅子のすべての部材を研ぐのに、丸二日かかってしまいました。

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栃テーブル 捨摺り

2011-12-09 22:22:32 | 作業動画
栃テーブルの拭漆の作業が始まりました。


天板の捨摺り


ヘラで生漆を配り、胴摺り刷毛で摺り込みます。
木が漆を吸った所は漆を足して、できるだけ吸わせます。


その後、余分な漆をヘラで取ります。

漆がかなり粘くなっているので、硬めのヘラを使いました。



天板は風呂に入らないので、このまま乾かしました。
この状態でも、昼に塗った漆が夕方にはほぼ乾いていました。室温約18度、湿度は65%位です。


テーブルの部材の捨摺りが終わったところで、椅子の研ぎに掛かりました。

240番の耐水ペーパーで水研ぎです。
平らな部分はエアーサンダーの力を借りましたが、座を刳った部分は手で研ぎました。
捨摺りで厚めに残している上に塗ってから2週間近く経っているので、漆が堅いこと、堅いこと。



1枚の座板を研ぎ上げるのに、約1時間もかかってしまいました。

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栃テーブル天板削り

2011-12-03 22:38:04 | 作業動画
テーブルの作成開始。材は栃。
部材の木取りをした後、天板の削り出し。


ルーターを使って、表、裏とも平面を出します。



ルーターで平面出しが終わりました。
続いて鉋がけ。


こちらは木表。荒仕工で削った後。長台の中仕工で削ります。



木裏面の仕上げ削り。




表、裏ともほぼ仕上がりました。
6cm程あった板が、4cmになってしまいました。
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椅子の制作 鉋削り

2011-11-24 22:45:31 | 作業動画
部材の削り出し(鉋削り)続きます。


座板の側面(木口、木端)の鉋削り。


これが済んだところで、座板と後脚の仕口を仕上げます。

少しきつめに調整しておきます。



しっかり組めました。


次は背の鉋掛け。

背は6枚揃えて同じ面になるよう削り出します。こちらは表面。



こちらは裏面。



4脚分の面出しが完了。




この後、1本ずつ表と裏面をやや胴張りに削り、面を取って仕上げます。

一日、ひたすら削って削って削りました。
今日で鉋掛けが3日続きました。でも少しも苦でありません。
いろんな曲面や材の状態を見ながら道具を選び、刃の調子を整えて削り、少しずつ仕上げていくのはむしろ楽しいのです。


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椅子の制作

2011-11-23 21:09:20 | 作業動画
椅子の制作の様子を動画で紹介します。

脚と貫のほぞ組みの大入れ。


トリマーで底の深さを決めた後、穴の側面を鑿で墨に沿って掘ります。


この後は部材をひたすら鉋で削ります。

まず、後脚の側面の仕上げ削り。

鉋は「乱菊」。研ぎ上げて押さえを効かせているので、逆目は完全に押さえられています。
木目も波打っているのでどちらから削ってもあまり変わりません。(本当は削りやすい方向はあるのですが。)



続いて、脚の見付け(前面)と見返し(背面)の曲面を一脚分ずつ仕上げ、



1本ずつ、胴張りに削って仕上げます。



こうして並べるときれいですね。(自己満足です。)


最後は、脚の背面を胴張りに削って仕上げました。

削った後、カーブを定規や型紙で確認することはしません。
削っている時の鉋の感触や削った後を目で見て手で触って、自分の感覚をたよりに揃えています。
そうして揃えた時の見た目ではわからない不揃いが、どことない心地良さを醸し出してくれることを目指しています・・・
なんて言うと格好良いのですが、実は面倒くさいだけだったりして・・・0型人間ですから。
でも、そんな境地に至りたいものですね。

こうして一日、部材の鉋削り。時間があっという間に過ぎていきます。



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座掘り

2011-11-18 20:53:43 | 作業動画
昨日記事にした、椅子の座堀り。
鉋で仕上げる作業を動画で撮影してみました。
25分ほどで、仕上げることができます。

お時間のある方はご覧下さい。




削りに使った四方反りの小鉋の刃の研ぎです。

刃先のRがあまりきつくないので、砥石はいつも使う平らな砥石を使っています。
刃先のRを確認しながら研ぎますので、平らな物より時間がかかります。





研ぎ終わった刃先。刃先の丸みはこの程度です。
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鉋を研ぐ

2011-11-07 23:55:06 | 作業動画
作品展の片付けも一段落。
毎日の作業の中で繰り返す「鉋の研ぎ」を動画で撮影してみました。



はじめに、12000番の焼成ダイヤモンド砥石で裏を軽く押します。
こうすると、欅などを削ってダメージを受けていた裏も蘇ります。

使っている砥石は、順にニューケント#1000 キングハイパーの#1000
この二つは同じ#1000とは思えない程の違いがあります。
次にベスターの#2000で軽く研ぎ、さらに青砥をあてます。

中砥の面直しに使っているのは「あらと君」。
あらと君の面は、2本のあらと君の4面を使ってすりあわせて平らにします。

仕上げは、中山の戸前。25年程前にこの色に魅せられて畑中砥石店で購入したものです。
手に入れて喜んだものの、当時はその硬さに往生した記憶があります。

裏研ぎに使っているのは同じく中山の木っ端。これも20年以上前浅草の砥石屋で購入したものです。
もっと大きな石が欲しかったのですが、この大きさしか買えませんでした。


研ぎ上げた刃先はこんな感じです。

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