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桜木町 LOGBOOK

某上場企業の広報担当がビジネスや桜木町での日常生活について語っています。

凄いと思った

2010年08月31日 22時57分44秒 | 読書感想
刑事のリンドマンの昔の同僚が凄惨な殺され方で死んだ。丁度リンドマンは舌ガンを宣告され、将来の人生に大きな不安を抱えており、治療を受けるまでの休暇で現実逃避をするように殺人事件に首を突っ込む。やがて殺人事件は、同僚の過去の所業によることが分かってきて、意外にもある思想を中心とした大きな話に展開していく。■  死の恐怖、自らの父の知らざる姿、現代にも残る差別的思想・・・、ミステリーの枠内を明らかに超 . . . 本文を読む

三作目読了

2010年07月03日 22時30分55秒 | 読書感想
「ミレニアム」三部作の三番目を読了。これまた素晴らしかった。■  本家のスウェーデンのみならず、世界的にベストセラーになっている作品だが、三部作には孤島(密室)殺人、法廷物、スパイ物、クライムノベルなどミステリの醍醐味が存分に詰まった、三段重ね弁当のような作品。  第三作の前半は、政府のスパイ組織がその存在を隠すために暗躍する冷酷なスパイもので大胆に物語が展開する。後半は法廷ミステリに姿を変え . . . 本文を読む

面白いので

2010年06月09日 23時04分05秒 | 読書感想
ハリー・ボッシュ・シリーズの最新作である。謎はどちらかというと意外性はないのだが、物語の骨格がしっかりしていて、面白さという点では素晴らしい。しかし、このシリーズは初期のものからはだいぶ変化してきていて、詩的・音楽的な作品から純粋なミステリの色が濃くなってきているのは、私としては少し残念である。また無理やりなどんでん返しも個人的には好きではない。ただし、この点については、友人でミステリ好きのT氏は . . . 本文を読む

迂闊にも・・・

2010年06月08日 22時52分30秒 | 読書感想
遅まきながら、人から借りてこの本を読んだ。一時期話題になリ過ぎていた感があるので、様子を見ていたのだが、読んでなるほど、売れた理由が分かった。面白いのだ。迂闊な話だが、ちょっと感動さえしてしまう。敢えて、難癖をつければ、ストーリーが軽い(面白いとも言える)ので、肝心のマネジメントの紹介がちゃんと頭に残らない。まあ、残したい人は本物を読めば良いのだが。 . . . 本文を読む

今年のナンバーワン候補

2010年05月14日 23時32分27秒 | 読書感想
著者の三作目が出版されていることは知っていた。私としては二作目がちょっとじれったい感じの作品だったため、買うのを控えていたが、新聞の書評で某有名書評家が絶賛しているのを読み、慌てて買った。正確にはカミさんに買ってきてもらった。■  12歳の少年が1年前に行方不明になった妹を探しているうちに、殺人事件に遭遇する。しかも、殺された人が「いなくなった娘を見つけた」と言うのを聞き、今まで以上に捜索活動を . . . 本文を読む

やはりカッコ良い

2010年04月24日 21時35分08秒 | 読書感想
本屋に先日亡くなったミステリ作家のディック・フランシスの特設コーナーがあり、いろいろ悩んだ結果、文庫版の最新作を買った。息子さんとの共著である。物語は競馬場で料理人が食中毒を起こし、さらに爆弾テロにも遭遇するというかなり物騒なスタートで、二つの事件の犯人を追い求めて行くというストーリー。原題は「Dead Heat」であり、文字通り主人公が何度も死にそうな目に遭うのだ。どういう結末になっていくのか、 . . . 本文を読む

今までにない紹介本

2010年04月17日 22時11分18秒 | 読書感想
私は漢詩の本は何冊か持っている。漢詩を(日本語で)読んだ時の音が好きでたまに思いついたように買ってしまうのだ。この本をある本屋で見た時は表紙のインパクトに魅かれ手に取った。最初の2ページぐらいを読み流して、これがただの漢詩の解説書でないことも分かった。ただ解説をしている本はいろいろあるのだが、結構これが退屈で買っても全部読まないこともしばしばである。しかし、この本はエッセイであり、漢詩を織り交ぜて . . . 本文を読む

これまた一級

2010年04月08日 22時42分31秒 | 読書感想
スウェーデンの大ヒットミステリ「ミレニアム」の第二作目を読了した。ネタバレになるので一切内容に関わるコメントはしないつもり。第一作目はいわゆる密室殺人系の謎解きだったが、今回は一級のサスペンスドラマである。仕掛け自体もさることがなが、複数のキャラクターが同時進行で物語を展開していく語り部としての作者はやはり一級である。前回も書いたが、この本を読むと本当にスウェーデンに行ってみたくなる。特にスウェー . . . 本文を読む

長いミステリが苦でない人にオススメ

2010年03月18日 22時39分00秒 | 読書感想
このフロスト警部シリーズは、買ってもなかなか読むために手に取ることはない。一つの理由は「長い」こと(この文庫版も700ページ)。もう一つは、妬み、恨み、蔑み、ケチといったネガティブな人間の内面が頻繁に描かれているので、読んでいて面白いところもあるのだが、清々しいとは言えない。ついでに言えば、主人公がとにかく格好悪い。しかし、長い物語の中で時々主人公の正義の心が見えたりするのだが、それを際立たせるた . . . 本文を読む

ものを集めたくなる?

2010年02月27日 22時37分16秒 | 読書感想
新聞の書評に堀江俊幸さんのエッセイ集が賞を獲得したことが書いてあったのをきっかけに、適当に本屋で買ったのだがこのエッセイ集。蚤の市などで手に入れたモノにかかわるエッセイを集めたもので、そのモノを写した写真もなかなか魅力的だった。ちょっと私には真似のできないモノを慈しみ、愛する心に何とも気持ちが柔らかくなる一冊。読んでいると多くの人が蚤の市に行きたく作品だろう。今度は小説も読んでみたい。 . . . 本文を読む