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桜木町 LOGBOOK

某上場企業の広報担当がビジネスや桜木町での日常生活について語っています。

成長したかしら

2011年09月30日 23時36分31秒 | 読書感想
今更それを?と思われる方もいるかと思うが、村上春樹氏の「世界の終りと・・・」を読んだ。内容も難しい解説もちょっと検索すれば、いろいろな人が書いてくれていて、大抵のものは私が書くよりも上手なので、そちらを参考にしていただきたい。  お恥ずかしい話、何を勘違いしたのか、この作品は90年代に書かれたものだと思っていたが、私が大学に入学する前に書かれていたことに驚いた。当時はダブル村上のブームで、大学の . . . 本文を読む

とても面白かった

2011年09月11日 22時41分06秒 | 読書感想
友人N氏からお借りして読んだ。著者は2001年前後にベイスターズの仲継ぎで活躍した投手。もちろんは知っているが、実質1年しか投げていないので、申し訳ないが印象が薄い。本の内容としては、横浜を解雇された経緯、子供の頃から高校野球での野球漬けっぷり、そして鍋屋を始め、軌道に乗るまでのエピソードなど。口の悪さや実名での裏話(ほとんどが良く知っている横浜の選手の話)が目立つが、実は今まで苦しい境遇にあって . . . 本文を読む

昔の旅行の思い出

2011年09月02日 23時28分44秒 | 読書感想
私の母はお喋りのオバタリアンだが、時々感心することがある。先日家にやってきた際に、沢木耕太郎さんの深夜特急を読んでとても面白かった、きっとお前も気に入るだろうから貸してやる、でも必ず返してくれ・・・とのこと。70代半ばの人が本当に大したものだ。■  超がつく程有名なので、解説はいらないと思うが、この旅行記は香港からロンドンまでの旅を記録したものである。とりあえず一番面白そうなインド編とシルクロー . . . 本文を読む

エピローグまで楽しんでください

2011年08月23日 22時04分13秒 | 読書感想
ヘニング・マンケルのクルト・ヴァランダー・シリーズ第7段「背後の足音」を読了。今回は長年の同僚の死からスタートし、一気に物語が進行する。じっくりと絡まった糸玉をほぐしていくような物語の展開と不気味な犯人の行動が並行して描かれる様は、読み応え十分。また、エピローグが何とも言えない暖かい余韻を残してくれる素晴らしい作品である。  この小説が書かれたのは1997年、14年前でだいぶ昔のようだ。毎回そう . . . 本文を読む

ちょっと興味深い

2011年07月27日 23時07分29秒 | 読書感想
トレヴェニアンの「シブミ」読了。有名な冒険小説みたいなので、多くを語らないようにしたいが、やはり、この小説が書かれた1979年に、これほど日本人について良く研究された小説は少ないのではないだろうか。現実的な日本人にはこの小説で語られれているような美徳はほとんど消え去ってしまったようにも見えるが、震災後の人々の姿と小説における大戦後の人々の姿は美徳という点で共通している。さらに、この中で描かれている . . . 本文を読む

嫌いではないのだが・・・

2011年07月22日 23時37分05秒 | 読書感想
本屋大賞で有名になった作者がどんな作品を書いているのか読んでみたくて、とりあえず適当に選んだ。へそ曲がりなので、受賞作品を買わないでおいた。■  結論から言うと、軽い謎解きモノで、漫画的な世界と言ってもいい。この手の軽妙な文章は嫌いでない。どちらかというとかなり好きな方である。ミステリの仕掛けとしても、大掛かりで面白く、その穴を埋める細部の作りこみもまあまあ。しかし、どうしてもトリックに無理があ . . . 本文を読む

ミステリーではなかったが

2011年07月07日 22時21分23秒 | 読書感想
誰もがそう思うだろうが、伊坂幸太郎さんが描く若者(特に大学生くらい)の友情は、何とも雰囲気があって良い。特に我々ぐらいの40過ぎの年代にとっては、エネルギーをもてあました時代の空気や音楽を思い出させられるのである。この作品(群)は、連作短編集で、青春モノではないが、何人かそういう若者が出てきて、またこの作者っぽい空気が味わえる。■  物語は、人類滅亡3年前というほぼ確実な死を前に、さまざまな登場 . . . 本文を読む

霧が晴れます

2011年06月26日 22時28分56秒 | 読書感想
スウェーデンの作家、英国推理作家協会賞を受賞ということで期待して買ったが、期待以上の作品だった。■  二十数年前の少年失踪事件を母親とその父親(祖父)が追いかけるミステリ。母親が絶望の淵から少しづつ立ち直り、二人が関係を修復していくとともに事件の真相が明らかになってくる。これと平行して物語の中の重要人物を追って進行する二重のストーリー展開で、最後の最後にこの二つのストーリーが一つになり、真犯人と . . . 本文を読む

読んでみました

2011年05月20日 22時23分31秒 | 読書感想
私としては異色だが、旅情ミステリーなるものを読んだ。実は作者が友人M氏のご友人ということで、M氏から「是非読んでみてよ」と数冊借りていたのだ。一冊だけでは評価ができないので、一気に二冊読んでみた。■  大学生の頃は、内田○夫などを読んでいた時期もあったので、懐かしいという感じで読ませてもらった。まず第一に、作者が経済系の記者出身ということで、金融のことが事件のベースとなっていて、私としては多少親 . . . 本文を読む

スピード感とセリフが売り物

2011年05月01日 22時19分36秒 | 読書感想
グレッグ・ルッカの「守護者(キーパー)」を読了。ボディーガードのアティカスシリーズの1作目。ボディーガードが医師をガードするお話だが、スピード感のある展開が売り物。解説によると作者がこの作品を書いたのは26歳とのことで、言われてみればいろいろと粗っぽい部分が多いが、ネオ・ハードボイルドの作品たちに見ることができるような小気味良いセリフ回しが楽しむことができる。読みやすいし、ストーリーも変に凝ってい . . . 本文を読む