知らない海外作家のミステリを買うのはなかなか難しい。中には読みにくくて途中で読むのを止めてしまったものや、単につまらないということで止めてしまった作品もある。選ぶ時の拠り所として、何かの賞を取っているかというのがあるが、これは結構信頼ができる。また、最近のハヤカワ・ミステリは長編が多く、値段も高いという難点があるが、かなりの打率で良い作品に当たる。
この「喪失」もなかなかいい作品だった。イギリ . . . 本文を読む
NHKのラジオで「英語で読む日本の文学」というのがあり、今年はこの作家でプログラムを組んでいる。それを聞いていたらノルウェーの森よりもこちらの作品の方が、海外では好まれているというような話がされていた。最近、どうもハマりつつある感じだが、とりあえず読んでみようと思って、丁度、海外出張の間に読んできた。後で知ったが、この作品は初期の三部作的な作品群の三番目で、まあ何でよりによってこれを先に読んでしま . . . 本文を読む
家の近くの本屋で平積みという訳ではないが、目立つように置いてあった。小さなポップが付いていて「チャンドラーへのオマージュ」とかなんとかいう文字が書いてあったので、目に留まった。普通なら無視するところだが、この作品自体が賞を取っているし、本屋の人もどうやら薦めているようなので、買ってみた。
読み終えての感想は、読みにくい、プロットも複雑で分かりにくいが、なかなか味わいがあり、作者がおそらくとてもチャ . . . 本文を読む
もっと間を空けてから読もうと思っていたのだが、短めの作品であるということと、何と言っても、この本自体から発せられる雰囲気から早く読みたくなってしまった。テレビでもとても話題になった本なので、レポーターなどが読み始めたら止まらないというような良くあるセリフで評していたが、確かに全般を通じてテンポ良く、読みやすい文章で、とにかく物語の内容が面白いので、かなり読むのが遅い私でもかなり早く読み終わった。
. . . 本文を読む
訳者の新刊が出版され、大きく話題になっている。私も買ってはいるのだが、何故かこちらの方が気になって先に読んでみた。
この「大いなる眠り」は、ミステリ好きならご存知の通り、創元推理文庫で出版されているものがあり、そちらの方がお馴染みのはずである。私はそれを大学生の時に2度ぐらい読んだのだが、印象はあまり良くない作品であった。どうしてかというと、ストーリーが良く分からなくて、ミステリとしての起承転 . . . 本文を読む
国内のミステリはあまり読まないのだが、昨年のミステリ紹介本の国内部門で1位だったこの作品「ロクヨン」は、書店で見ると何かオーラのようなものを感じていた。でも「重たい、厚い」という理由で買わないでいた。
アマゾンのキンドルを物珍しさから買ったものの、持て余し気味だったのだが、正にこういう分厚い本を読むのには打ってつけだということで、購入してみた(確か少し安かったような・・・)。
ストーリーは . . . 本文を読む
マイクル・コナリーの邦訳最新作「スケアクロウ」を読んだ。新聞記者のマカヴォイが解雇を通告される場面から始まり、自分の書いた殺人事件に関する記事が間違っているという通報から事件を洗い直していくうちに、別の事件との共通点を見つけ、どうやら別の犯人がいることに気づく・・・という展開。ストーリーテラーとしてのコナリーの腕はいつも通りで、グイグイと読ませる力を持っている。
この作品の中では、マカヴォイを . . . 本文を読む
私はどちらかというと海外の女流作家が書いたミステリが苦手だ。それは大半が私が男性であることに起因している。単純にL・チャンドラー、M・コナリー、D・フランシス、G・ライヤル、R・トーマスなどの男っぽく格好つけた文章が好きで、それがミステリを読む目的の重要な一つであったりするからである。時に翻訳の問題もあるかもしれない。しかし最近、翻訳をしている人は女性が多かったりするので、このあたりのことは良くは . . . 本文を読む
デンマークだけでなく、欧米で人気の警察小説「特捜部Q」シリーズの第2作目「キジ殺し」を読了した。
今回の作品では、20年前の殺人事件からある寄宿学校の卒業生グループの姿が浮かんできて、最初から犯人は分かっているのだが、事件解決に向けて絡まった糸をほぐして行くカール警部補の動きと過去に何があったのかが少しずつ分かってきて、かつ加害者集団の中の一人が仲間に復習を進めていくところがパラレルに展開され . . . 本文を読む
「狩りの風よ吹け(スティーブ・ハミルトン)」読了。私立探偵の自覚のないアレックスのもとに30年前にバッテリーを組んでいた友が訪れ、昔の恋人の捜索を依頼してきた。バカバカしい話だと思いつつも、付き合うアレックスはついにその女を見つけるのだが、女をつけまわす男がいることも分かってくる。
物語の組み立ては、登場人物の誰が嘘をついているのか分からないというミステリーの常套手段だが、誰が一番悪いやつかは . . . 本文を読む