まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

まちづくり関係者必見!文化財の活用支援

2006-06-14 01:58:30 | 国・行政・地域の動き
 (▲これが噂の高橋邸(愛媛県内子町))

文化庁がやってくれました!

『文化庁は、平成18年度から「NPOによる文化財建造物活用モデル事業」に着手します。』

これは素晴らしいです。
 文化財の所有者や地方自治体などが、これまで頭を悩ませてきた文化財建造物の管理・活用について、市民団体の自由な発想を活用するため、「官」の信用と技術的なノウハウを提供しようという実に画期的な事業です。
 「文化財は管理するもの」という固定観念がありますが、「活用」されなければ「財」として価値が半減するばかりか、手間とお金の掛かる足枷となりかねません。
 市民団体は自由な発想と実行力を活かし、所有者は管理の負担を削減、「官」には強みを活かして管理技術面でのノウハウを伝授するというものです。これまで「他人に譲ったら安心できない」と頑固に拒んで「管理」をしてきた所有者にも、またとないチャンスとなります。実に画期的で、理に叶った仕組みです。

NPOによる文化財建造物活用モデル事業の募集
http://www.bunka.go.jp/1hogo/npo_katsuyou_model_jigyou.html

1.「NPOによる文化財建造物活用モデル事業」の趣旨

 文化庁は、文化財建造物の多様な魅力を引き出し、文化芸術の振興、生涯教育の促進、地域再生、福祉の向上など、豊かな社会生活を実現するための社会資本として文化財*を活用する取組みを推進したいと考えています。
 本事業は、特定非営利活動法人やその他の公益的活動を行う市民団体(以下、NPO等)による文化財建造物活用の新たな取組みを創出しようとするものです。その効果として、文化財保護の協力者が増えていくことを期待しています。
 本事業では、NPO等が提案する文化財建造物の活用事業案のうち、独自性や創造性に富み、実現性に優れたものを選定し、文化庁の「活用モデル事業」としてNPO等に委嘱して実施します。

2.「活用モデル事業」とは

 文化財建造物の中には、民家や近代の建造物など、地域の人々の積極的な関与が持続的な保護につながるものがたくさんあります。こうした文化財建造物を用いて地域の発展に寄与するNPO等が増えつつある一方で、文化財建造物に対しては、その文化財的価値を損なわない配慮が求められ、管理の難しさが自発性や創発力を存分に発揮できない原因となってきました。
 また、文化財建造物の所有者の多くは、人々に親しまれる形で建造物を活用したいと考えていますが、NPO等との出会いの機会に恵まれない、つき合いのない人や団体に協力を願うのはためらわれる等の理由で、その考えを実現できないままでいます。
 「活用モデル事業」では、文化財所有者と協議を行いながら、文化財建造物が持つ様々な魅力を効果的に創出、演出する活動を企画、実施していただきます。実施の過程では、当該文化財建造物の適切な取り扱い等について文化庁が技術的助言を行い、活用を推進する上でモデルとなる事例を創出していきます。

 ●申請受付期間:平成18年6月26日~7月3日

*文化財の種類(奈良県)
http://www.pref.nara.jp/bunkaz/bunkazaitowa.htm
文化財7分類の概要(みやざきデジタルミュージアムより)
http://www.miyazaki-archive.jp/d-museum/category/bunka/asto.html


皆さんの地域にもありませんか?
「こんな風に使えたらいいのになぁ」という、活用されずに眠っている地域の財は?

先駆的な事例として、愛媛県内子町のある建造物を紹介します。
泊まって味わう文化財”文化交流ヴィラ「高橋邸」”
http://www.town.uchiko.ehime.jp/sightseeing/kankou_takahasi.php

 この高橋邸は、文化財として指定されたわけではありませんが、日本のビール業界に貢献した元通産大臣/高橋龍太郎氏の生家です。
立派な石垣の上に立つ別館には、一日一組(10名まで)限定で宿泊できるという旅行者にはたまらく贅沢な代物。
 高橋邸の管理・運営は、地元の女性ボランティアグループ「FUGA(風雅)」が請け負っており、私がお世話になった時は、代表の冨士森方子さんが、私一人のために美味しい朝食を準備して下さいました。冨士森さんは「内子町町並みガイドの会」のメンバーで、食事中もいろんなお話をしてもてなして下さいました。
 部屋には内子町のまちづくりに関係しそうな雑誌や資料がおいてあり、まちづくり研究の合宿には最高にお薦めなスポットです。
是非お試しあれ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2025年までに世界を変える | トップ | まちづくりのABCD »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国・行政・地域の動き」カテゴリの最新記事