まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

産業活性化とSocial Capital:場の持つ力とネットワークが生み出す価値

2006-05-01 01:17:26 | おすすめ書籍など
なんという太っ腹な!
本屋で有料販売しているにも拘らず、ネット上でフルバージョンを公開している雑誌があるなんて、正直驚いた。国連や大学の研究室だって、部分公開・有料販売しているくらいなのに…。徹底した情報公開で智を集積を狙った戦略的情報公開か!?確かにこれだけのボリュームであれば、自分で印刷するより購入した方がお得だが、発売中の最新号までまるごと公開するとは、中身に自信がなければなかなかできない。
リクルートワークス研究所が発行している『Works』(隔月発行)は、主に人材に焦点をあてた調査・研究を紹介している。特に私が注目したのは、人材を活性化させる【場】と【ネットワーク】をテーマに、イタリアを題材にした下記の号。イタリアの繊維産業に見る中小企業の産業集積が一時期話題となったが、その現象を細かく紹介・分析した貴重な資料となっている。
以下に、特集記事の目次を紹介する。
ちなみに、特集以外では、新横浜のラーメン博物館の記事が抜群に面白かった。まちづくりに関心のある人なら是非読んで欲しい。箱物(ハード)よりも如何に中身(ソフト)が大事かということが、よく理解できる。


『Works No.67 イタリア企業のネットワーク――創発が連鎖するひとと組織』
https://www.works-i.com/flow/works/contents67.html

【特集 イタリア企業のネットワーク
 ――創発が連鎖するひとと組織】

はじめに イタリア人とファンタジア

佐野一郎(Works編集長)

第1章 組織とネットワークの実像

Part1 ● 産業区立国、イタリア

Part2 ● 競争と強調はなぜ両立するのか

Part3 ● 産業区を支える信頼と紐帯の未来は

Part4 ● 柔軟、迅速な変化対応――イタリア産業区に学べること
寄稿 岡本 義行(法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科教授)

Part5 ● 企業フィロソフィーとHRM施策
フェッラーリ・マセラティ/レコルダーティ/マンテーロ/デロンギ

我々はどこに向かうべきなのか イタリア型組織とHRM施策に探る
寄稿 永井 隆雄(組織人事コンサルタント)
リーダーの育成・処遇・評価 北イタリア中小企業では
寄稿 小林 元(小林国際事務所代表)


第2章 イタリア人と「働くこと」の関係

地域に根ざすリーベリ・プロフェッショナーリ
子どもたちも身近に感じる働き方を継承
諏訪 康雄(法政大学大学院 政策科学研究科教授)

自分が事のはじまりの主人公たちへ
活躍の場を与えるイタリア型企業
寄稿 村田 卓哉(バドヴァ大学心理学部社会心理学科講師)

「創造的仕事(オペラ)」のネットワーク
信頼関係の厚みが競争と強調を支える

「太陽の思考」と中小企業発展戦略
思想カテゴリーと労働観の接点を探る
寄稿 ファビオ・ランベッリ(札幌大学文化学部教授)


おわりに
歴史を過去のものとせず 多様な個人を今に活かす「企業の物語」

佐野一郎(Works編集長)


このイタリアの事例に通ずる仕組みを、「社際」にフォーカスして説明している方がいた。会社と社会の間で新しい価値を取り込む(もしくは吐き出す)人を「社際企業家」というらしい(下記参照)。

関西電力のメールマガジンInsightより
「企業のあり方・再考察──社会/地域への価値をどう実現するか」
金井一頼教授・大阪大学大学院経済学研究科教授

http://www.kepco.co.jp/insight/content/column/column091.html
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