晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

サッカリン

2012年05月09日 22時41分31秒 | 化合物のお話
サッカリンは人工甘味料(合成甘味料)のひとつで、わりと古くから使われています。

※日本では1961年に食品添加物に指定されています。

白色の結晶あるいは粉末状の物質で、O-トルエンスルホンアミドを酸化した後、無水物にすると得ることができます。

※発見された経緯は、O-トルエンスルホンアミドの酸化についての研究中でした。

水に溶けにくいため、通常はナトリウム塩(あるいはカルシウム塩)として用いられます。


サッカリンの甘味はショ糖(砂糖)の約200~700倍ですが、独特の苦味の(ある種金属的な?)後味もあります。

※ただし濃度が薄いと苦味が少なくなり、甘みが増す特徴もあります。


熱や酸に弱く、分解すると甘味が失われるので、主に加熱しない食品に用いられています。