晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

人工甘味料

2012年05月08日 23時55分17秒 | 化学のお話
食品などに甘みをつけるのに用いられる合成化合物を人工甘味料と言います。

代表的なものとしては、サッカリン、ズルチン、チクロ(シクロヘキシルスルファミン酸ナトリウム)などがありますが、

ズルチンやチクロには発ガン性があるということで、現在は使用が禁止されています。


サッカリン(およびサッカリンナトリウム)についても、発ガン性の疑いがあるということで一時期使用が禁止されましたが、

検証の結果それが否定されたことから、現在は(制限された範囲内で)使用されています。

また味噌や醤油に対してのみ、グリシルリジン酸の二ナトリウム塩および三ナトリウム塩の使用が認められています。


比較的新しい人工甘味料としては、アスパルテーム(L-アスパルチル-L-フェニルアラニンメチルエステル)が挙げられますが、

これはカロリーオフや低カロリーを売りにした清涼飲料水に入っていることが多い人工甘味料です。


この化合物の安全性も気になるところですが、短期および長期の毒性試験でも問題はなく、安全とされています。

ただし、一日の摂取許容量を越えなければ問題はないということなので、そのあたりは注意が必要と思います。

※低カロリーだからということで、それが含まれる清涼飲料水を一日に多量に飲むのは避けておいた方がよいということになります。