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ムラ社会的なれ合いーーある投書

2013-07-23 03:06:43 | ある投書

 

  私の勤める大学の学部には、過去20年で研究論文が1本以下の教員が在籍する。

 

   彼らは過去に、大学の質を評価し認証する公益財団法人「大学基準協会」から「研究不活発」の指摘を受け、その時に私の所属する学部教授会では「直近7年間に研究論文の公表が1本も無い教員には処分もありうる」とのルールが定められた。

 

   しかし、それから8年後の現在、そのルールはまったく無視されている。

 

  これと似た事態は、日本の多くの大学で生じていると思われる。同協会は各大学への「認証評価」の際、問題点の指摘はできても、改善の実行は強制できないため、大学の教員集団はムラ社会的になれ合うからである

 

  その結果、論文を書けぬような教員の講義を聞かされる学生たちは哀れである。

 

   また、そのせいで、どれほど多くの有能な若いポスト・ドクターが活躍の機会を奪われているか。

 

   世界標準から逸脱した日本の大学教員の社会に全面的な任期制の導入が必要であると私は考える。      ―――――

 

 

  すでにご覧になった方もあろうと思うが、これは、今年(2013年)の7月14日の朝日新聞朝刊に掲載された投書である。投書の主は、「大学教員・松井均」である。

 

  この投書を読んだときに、一瞬、中央学院大学のことを言っているのではないかと思い、あわててホームページを開き、「松井均」という名をさがした。しかし、見当たらなかった。その後、「松井均」は東京国際大学の著名な教授であることが判明した。

 

 さて、以下の点で中央学院大学は、東京国際大学と似ている。

 ①「過去20年間に研究論文が1本以下の教員」の存在。

      これは、中央学院大学にも複数いた。もっとも、最近、准教授のまま定年退職したが。彼らは、「研究論文」が、過去30年間に1本ないし0本であった。

 

 ②「大学基準協会」から「研究不活発」の指摘を受けている。

   中央学院大学も、この指摘を受け続けているが、ほとんど改善されていない。

 

 ③ムラ社会的になれ合っている。

   中央学院大学の教員集団も、ムラ社会的になれ合っている。

 

      20年も30年も、まともな研究論文の1本も書けないような教員がいるのに、処分のルールさえ作らない。

 

     それもそうだろうな。つい最近退職した学部長経験者でさえ、大学のホームページに掲載されている研究業績やネットの「論文検索欄」(http://ci.nii.ac.jp/)を閲覧すると、過去9年に、1本の業績もあげずに退職しているのだから(病気等の正当事由は存在していないようだ)。

 

 

  松井氏の投書では、期間を「過去20年」にしているが、中央学院大学で、これを「過去10年」にすると、ひっかかる教員はもっと増える。さらに、「過去5年」にすると、その数は10近くとなる(ただし、そのうち数名は定年等で退職済み)。

 

  もちろん、常時、研究論文を発表している教員も少なからずいるし、著名な学者もいる。

 

   とはいえ、「研究論文」を発表している者の中には、およそ研究論文とは言えない代物(しろもの)――「てにをは」の遣(つか)い方がわからず、意味不明の「論文」――を、「量産」している者もいる。

 

  問題は、専任教員の多くが、「てにをは」教員の存在を知っていながら、まったく対処しないことである。

 

  「書かない教員」の存在も、「書けない教員」の存在も、「てにをは教員」の存在も、これらを「見て見ぬふりする教員」の存在も、いずれも困ったものだ。

 

  それにしても、実名で自分の大学の問題を外部に告発・指摘した松井均氏は、たいしたものだ。こんな肝(きも)っ玉の据(す)わった教員が、中央学院大学にいるかな?